コカリナアンサンブル「LIFE」
このブログでも時々紹介したが、日本コカリナ協会に「LIFE」というコカリナのアンサンブルがある。協会の総帥黒坂黒太郎さんが戦中・戦前生まれの、いわば戦争を知る世代で組織した、コカリナ合奏団である。わたしも一時そこに属し、演奏したことがある。
そのLIFEが結成10周年を迎え、7月21日に江東区文化センターで記念の『コカリナ平和コンサート』を開催した。
わたしは当然聴きに行く予定だったが、何の因果か風を引いて熱が出て、残念ながら欠席する羽目になってしまった。
しかし、ありがたいことにLIFEのメンバーの方が、コンサートの模様を収録したDVDを貸してくださり、今日はそれをゆっくり鑑賞した。
戦後80年。団員は皆さん80歳を超えている。90代の方もおいでになるとか。コンサートでは30名の方が演奏されていた。皆さん椅子席だったが、矍鑠とお見受けした。
黒坂さんの指揮で演奏が始まった。オープニングはLIFEのテーマ曲『埴生の宿』。わたしは、映画『ビルマの竪琴』で、遭遇した日英両軍がこの曲を歌って戦わずして終わったシーンを連想し、「不戦」を願う「LIFE」のテーマ曲にぴったりだといつも感じる。
しみじみとした素晴らしい演奏が胸に響き、たちまちLIFEワールドに引き込まれた。
コンサートには、沖縄の伊江島からお客さんが見えていた。この島では、二人の日本兵が終戦を知らずにガジュマルの木の上で2年間隠れていた。この話は映画になって、コンサートの4日後に公開されている。
隠れていたガジュマルの木が台風で倒れたが、その木から黒坂さんがコカリナを作り、島の小学生に配ったことから、島とは縁ができたとのことだ。お出でになった方の一人は、隠れていた兵士の息子さんだった。
コンサートでは、広島原爆の被爆樹、旧国立競技場の学徒出陣を見送ったケヤキ、伊江島のガジュマルのそれぞれから作ったコカリナを、黒坂さんが平和への思いを込めて演奏した。また、コカリナの歌姫矢口周美さんのボーカルが花を添えた。
LIFEは10曲以上演奏した。3曲目の『川の流れのように』は、わたしが現在小杉先生からいただいている課題曲で、難曲である。それをLIFEは正確な音程とリズム、素晴らしいハーモニーで演奏した。
黒坂さんがLIFEのために作曲した『歩いてきた道』が、メンバーの誌の朗読とともに演奏され、その曲を一緒に吹いたことを思い出し、郷愁を覚えた。
いずれの曲も、吹く人たちの思いが込められていた。重ねた年齢が醸し出す独特の深い響きは、LIFEならではである。事情が許せばもう一回このグループに戻りたいと思った。
LIFE万歳。
DVDを観終わって、猛烈にコカリナが吹きたくなり、『埴生の宿』をバスコカリナで吹いた。
DVD画面を撮影
STOP WAR!
LIFE万歳!