ボブという猫2 幸せのギフト(映画)
昨晩カミさんが手洗いに起きていく途中で転倒した。幸い、ほんのかすり傷ですんだが、今朝起きたカミさんはショックを受けて沈み込んでいた。
気分転換に心休まる映画でも観ようかと、昨年12月にNHKプレミアムシネマで放映され、録画してあった『ボブという猫2 幸せのギフト』を二人で観た。
2020年に公開されたイギリス映画で、2016年に公開されて大ヒットした『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』の続編である。前作ともども実話に基づいている。舞台はロンドンである。
この映画は、前作で薬物中毒のストリートミュージシャンだった主人公のジェームズ・ボーエンが、愛猫のボブの助けで立ち直り、ボブをあつかった著書でベストセラー作家になったところから出発する。
クリスマスの日にパーティーの帰路、ジェームズはベンというストリートミュージシャンが無許可演奏をとがめられていたのを救い、ベンに自分も薬漬けのストリートミュージシャンだったことを打ち明け、クリスマスの思い出を話して聞かせる。
数年前のクリスマスに近い日、ジェームズはボブとともに雑誌の街頭売りや、ストリートミュージシャンで生計をたてている。
ボブと一緒のことが注目を集めて人気を呼び、雑誌の売り上げや街頭での弾き語りへの投げ銭の集まりも好調である。
そんなある日、路上で歩行者に衝突されて倒れた女性をジェームズは助ける。この女性はテレビ番組で有名なシェフのアナベラで、物語の後半で重要な役割を演じる。
やはりそんなある日、弾き語りをしているジェームズの前を通りかかった通行人の連れていた犬がボブに襲い掛かり、その通行人とジェームズの間でいさかいが起きる。それを見とがめた動物福祉局の職員が、ボブが虐待されている可能性があると上司に報告して調査を始める。
しかし、調査の過程でボブがジェームズに大事にされ、ジェームズもボブに助けられていることが明らかになってくる。そして、ジェームズへの動物福祉局の対応にネット上で非難が寄せられる。
一方、ジェームズは自分の留守中に腹を空かしたボブが腐った肉を食べて病気になったことから、ボブを手元に置くよりも、福祉局の引き取ってもらう方が幸せではないかと、悩んだ末に福祉局に引き取り依頼の電話を入れる。
クリスマスイブに街頭で弾き語りをしているジェームズとボブに、大勢の市民がクリスマスプレゼントを持ってくる。そこに現れた動物福祉局の職員に、ジェームズはボブの引き取りを要請するが、職員は逆にボブにはジェームズしかいないことを告げ、動物テラピー協会のアンバサダーにボブを指名する。
街頭でボブとジェームズに助けられたアナベラが、ネット上で呼びかけてボブをジェームズの手元に置かせて欲しいという嘆願書名を集めていたのだ。
街にはクリスマスキャロルの歌声が流れ、雪がちらつき始める。
映画は、ジェームズを助け愛してきた慈善団体職員のトンテリ=ヤングと、今は雑誌販売で生計を立てているベンが、ジェームズの自宅でイブのディナーを囲むところで幕を閉じる。
映画には、交通事故で子供を亡くしたコンビニ店長のムーディー、妻に去られ、娘と孫に会うことをはばかっている雑誌販売員のミックといった、魅力的な人物が登場し、悲しみを乗り越えて幸せに至る道をジェームズに示し、励ましている。
ペーソスと善意があふれる映画。観終わって温かい気持ちになって、カミさんと散歩に出かけた。
雑誌の表紙を飾ったボブを見る「二人」(テレビ画面から)
STOP WAR!
猫がストリートミュージシャンの街頭での弾き語りにお付き合いするとは驚きました。心温まりますね!