はかせ社労士 ぼちぼちお仕事中!

社会保険や働き方にまつわる「よもやま話」をご紹介します。
(扱う法律の内容は概要です)

みなす(裁量労働制)

2010-05-24 | よもやまばなし働き方
 「添乗員残業代支払い命令 「みなし労働制」適用認めず
(東京朝日(新潟)2010年5月12日33面)

 スズキの本業、社会福祉の学校のお仕事は、
勤め人とはいえヒトリですすめることがおおいもの。

 なので一日の始まりや終わりの時間を自分で決めることができます。
「専門業務型裁量労働制」といって、記事にある「みなし労働時間制」のひとつ。

 「専門業務」とは、先日スズキが取材を受けた新聞記者さんもあてはまります。
にいがた趣味図鑑 熱中探求16 家族新聞 日々の幸せ伝えて30年
(新潟日報(朝刊)2010年5月24日面)のコメント

 決まった時間働いた、とみなすためにはいくつかの条件が。
働く時間のやりくりを本人に完全にオマカセする、
お仕事の内容にまでコマゴマとした指示をしない、などなど。

 要は勤め人でもお店屋さんのような働きかたじゃないと×
記事にある添乗員、ケータイでカイシャと連絡を取ったり報告書を書いたりで、
みなしあてはまらなかったというのがこの判決。

 みなしにするとカイシャにもメリットが。
勤め人とあらかじめ決めた時間分だけのお給料を払えばよいので、
計算がカンタン、残業代もゼロ

 しかし記事によると、実際に働いた時間がわかるはず
なので残業代やカイシャが支払いを拒んだ分も付加金としても払いなさい、
ということになってしまいました。

長時間労働 抑制狙う改正労基法、施行1ヶ月 
 残業代割増率が倍に/「時間単位」で年休
(東京朝日(新潟)2010年4月28日7面)

 ケチると損、それ以上に勤め人が働く気分をなくしてしまいます
気分”まではさすがにみなせません
スズキも授業の準備でココのトコロ終電の毎日。
年休をマメにとってリフレッシュしなければ…。
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ワクワクするようなおカネ(社会保障費・国庫負担)

2010-05-16 | よもやまばなし働き方
 ニイガタに住みはじめて1年あまり。
海に山に、見聞(けんぶん)をひろめつつ、
書きためてきたこの“書きもの”も1年あまり。

 お仕事をおぼえるための見聞が多かったのですが、
このところお仕事をはなれたところで得るネタもふえてます。

ベーシックインカム論 熱気
(東京朝日(新潟)2010年5月8日25面)

 先日参加したベーシックインカムを語るつどいもそのひとつ。
すべてのヒトに現金を手渡すという、社会保障の新しい考えかた。
スズキみたいなナマケモノがふえる、といった声もありますが、
実際に手にしたらどんなことができるだろう、
といったワクワクするハナシもあったり。

 実現までの道のりは険(けわ)し そうですが、
似たような考えかたですでに根づいているものもあります。
しくみはイロイロですが、すべてのヒトの健康保険をカバーする「国民皆保険」。
イロイロゆえ、おサイフがアップアップなところが多いのですが。

健保 6割強が負担増 改正健保法成立 財政難の協会けんぽ救済
(東京日経(新潟)2010年5月13日4頁)
※「ニュース特集 支援金への総報酬制導入で922の健保組合が負担増に」
(『週間社会保障』No.2597 6頁)も

 おなじ「健康保険法」の仕組みで健康保険を行っている、
全国に1500くらいある健康保険組合(健保組合)が
協会けんぽ」のおサイフを支えることに。

 その健保組合、大きな会社でつくられることが多いので、
そこで勤めるヒトの福利厚生として、
会社が負担する保険料を多めにすることもできることになってます。
健康保険法第162条

独法の健保負担 国交相「折半に」
(東京朝日(新潟)2010年5月15日7面)※厚生労働省からは“要請”も

 “仕分け”で注目の「独立行政法人」(独法)
そこに勤めるヒトはお役人ではないので健康保険を使います。
(お役人の場合は「共済組合」)

 ただ予算の多くが“税金”なうえに、借金も多めのところもあるのに
つくった健保組合で勤めるヒトを“優遇”するのはいかがなもの?
と“仕分け”られるらしい。

 スズキの前の勤め先は「国立大学法人」の大学。
勤めるヒトは「独法」と同じでお役人ではないのですが、
健康保険はいまだ文部科学省共済組合

 働きかたや暮らしかたにかかわらず、
最低限の生活費が保障されベーシックインカム)、
命を守る仕組みもみんな保障され健康保険制度の一元化)。

 みんなにやさしく、みんなにわかりやすく、みんなで創っていきたいものです。
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ココロ晴ればれ(うつ病と定期健康診断)

2010-05-09 | よもやまばなし働き方
 4月、ウツウツするを引きずっていたニイガタも
5月の連休でイッキにへ。

 “ラ・フォル・ジュルネ”もニイガタ初開催。
(発祥の地のナントと新潟市は姉妹都市なんだそうで)
インターネットラジオでよく耳にする音楽祭だっただけに、
会場をハシゴして楽しみました。

企業健診の項目 うつ病義務づけ
(東京朝日(新潟)2010年4月20日4面)

 今年のテーマは「ショパンとバロック
ウンチクは語れませんが、気分が重いときに聴くと
ココロが軽くなるような“”がします。

 そこでお仕事中、ラジオをかけっぱなしにしているのですが、
そんなことができる職場、なかなかありません。
なので、重い気分はココロの奥にたまりがち
そんなココロもシッカリみることに。

 記事によると、うつ病などの精神障害などを
労災として請求・認定した件数がここ数年急増している、とのこと。

 ココロのなかのことだから言ってもらわなきゃ、
とほったらかしにするのは×、という判例も。

 労災保険はイザというときの“お守り”、
見極めるための「指針」の見なおしもすすんでますが、
使わないにこしたことありません。

 年に1回、安「心」を確認することで、
いつでもキモチよくはたらきたいものです。
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橋わたし(社会保険診療報酬支払基金/医療扶助)

2010-05-04 | よもやまばなし社会保険
 先日の、とある事業所さんの社会保険の加入手続き
にひきつづき、今度は手続き書類を受け取る「協会けんぽ
の出先窓口での初仕事(といっても「相談員」としてですが)。

 検診の相談など、社労士の手続きとは違うお問い合わせもあり、初日からタジタジ。 
出産から埋葬まで、一日で一生の手続きを目にしました。

 ひとつの相談からかかわりのある手続きの説明へと橋わたす
(時にはお隣の年金事務所にも)
スタッフの方の聡明(そうめい)な動きには、ジツにアタマがさがります。


向精神薬を転売容疑 生活保護者使い入手か
(東京朝日(新潟)2010年4月21日38面)

 健康保険の保険料は「協会けんぽ」が集め、
使ったときの保険分の請求書(レセプト)は、社会保険診療報酬支払基金
というところでまとめてチェックを受けます。

 ところが生活保護を受けている方は、保険ではない医療扶助
という別の仕組みでお医者さんにかかります。
生活保護の一種なのでおカネはかかりません

 この事件はこの仕組みを悪用して、クスリをタダで手に入れさせ、
バイヤーが受け取り転売していたというもの。
医療扶助は社労士は扱わないので、手続きの細かなところは?です。

 そこで、とある街で生活保護にかかわるお仕事していた、
同じショクバのかたにチェックの様子をお聴きしました。


 健康保険と違い、大小さまざまな自治体(福祉事務所など)
でのチェックになるので実際にはバラツキもあるとのこと。
たいへんなお仕事です。

 同じヒトが、同じくクスリをイロイロなところで手にしていた不自然さ
今回の事件が見つかった原因のようですが、
このことは犯罪としてではなく、ご本人の生活の変調を知るサイン
になることもあるとのこと。

 このような“多重受診”が見つかったら、担当するケースワーカーへ橋わたしして、
ご本人のサポートに取りかかることもあるんだとか。

 「基金」は保険のムダづかいをまとめてチェックしますが、
同じ医療費の動きでもヒトの一生にかかわる重要な情報になることも。

 いずれにせよ“橋わたし”でお一人おヒトリがささえられているわけです。
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