はかせ社労士 ぼちぼちお仕事中!

社会保険や働き方にまつわる「よもやま話」をご紹介します。
(扱う法律の内容は概要です)

ウラを読む(医療費支払減免制度)

2010-03-27 | よもやまばなし社会保険
(続き)

 “出前授業”では、クニが健康保険を整えるおかげでわけへだてなく
時におカネがかかりすぎたら
特別ルール高額療養費制度)で出費をおさえる仕組みがあることも紹介。

 保険証をつかうとフツーは窓口で3割だけど、
“特別ルール”のおかげで、
クニ全体でみると1.5割ぐらいの個人負担ですんでいるんです。

 たくさんの民間保険がメインのアメリカにそこまでできる?
ところがそんな日本でも安心できないことも。

迫る病魔 医療費なし 低所得者の減免制度
(東京朝日(新潟)2010年3月18日6面)

 皆保険の仕組みはクニがつくるけれども、
実際に保険のお仕事をするトコロはイロイロ
「国民」健康保険は市町村のお仕事。
なので保険料も市町村ごとにバラバラ
記事にある、窓口の支払でおサイフが苦しいヒトへの対応も、
市町村のおサイフ次第

 仕組みとしては裏表がないようだけど、
ヒトの生き死にが市町村によってひっくり返さえるのも

 記事によると、クニはどのような場合に窓口支払を抑えるかの「基準
をこれからつくることになるのだそうです。

 このハナシ、何回出前すればお代がもらえるのやら…。
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ウラを読む(国民健康保険料)

2010-03-25 | よもやまばなし社会保険
 大学のセンセイに、きまった資格は必要ありません。
いろんなヒトがいるから楽しいトコロ、
と思っていたときもありますがどうなんでしょう?

 大学進学率は約5割
(「大学進学率、過去最高49% 全国平均に肉薄 23年連続上昇
 東京朝日(新潟)2009年10月30日30面※新潟県の状況)

 ウラを返すと5割近くは今なお大学へいく機会が無いわけですが。

 高校の授業料の無償化など、
子どもの貧困”の解消が叫ばれる昨今(さっこん)、
その高校のセンセイには資格が必要

 スズキも一応もってはいるんですが、使ったことがありません。
ところがついに使う日が!といっても大学の出前授業
進路指導の一環なんだそうで、
大学生活の紹介がてら、好みの話題を話すこと90分。

 社労士ネタで「健康保険」について。
〝保険証〟が使えるとき使えないとき、の知識から
アカチャンが予定日よりも早く生まれそうな妊婦さんに
お金の面でどんなお手伝いが可能なのか?
病院のメディカル・ソーシャルワーカーが勤める
医療相談室」を再現(小芝居?)しての説明。
“社労士事務所”だったらもっと楽だったんですが。

米 医療保険改革成立へ」(東京朝日(新潟)2010年3月23日1面)

 そんな“小芝居”が成り立つのも国民皆保険のおかげ。
ところがチョー先進国アメリカは
先を行き“すぎて”いるためか、皆保険ではありませんでした。
(今年の社会福祉士の国家試験(問題55-2)にも出てました。没問でしたが)

 かつて留学で住んだこともあるアメリカのおとなりカナダは皆保険で
“ガイジン”のボクでさえ、州の保険証をもつことができたのですが。

 日本の皆保険はミンナが保険料を払って成り立つハナシ。
ウラを返すと今のアメリカは払えない人が多いからこそ成り立っていないわけで。

失業者の国保料、減額 所得の3割で算定
(東京朝日(新潟)2010年3月6日7面)

 失業して健康保険の「任意継続被保険者」(任継)
を選ばなければ国民健康保険へ。
月々のお給料から引かれる健康保険とちがって、
「国民」健康保険は前の年に稼いだ額で保険料がきまります。

 なので失業したヒトは、
今お金が無いのにかつてあったお金で保険料がきまってしまうのです。
そこで今回、かつての額少なく見つもりましょう、
というトコロがポイント(→厚生労働省ホームページ)。

 アメリカの場合は、保険料そのものを補助するんだそうです。
ただし、その保険は民間の保険を使うトコロが大きな違い

(続く)
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景気のイイ話(ベーシックインカム~完全従事社会)

2010-03-19 | よもやまばなし働き方
 先日、スズキのとある集まりで、長岡のとある酒蔵の見学へ。
まわりはまだまだ雪がドッサリ
まあ、この雪がおいしい水になり、
その下の田んぼからできるお米といっしょになってオイシイお酒になれば…。

 そうはいっても春近し。勤め先の大学では卒業式。
新しい春はまさに巣立ちの時期(とき)。
これからは自分の飯は自分で稼がねば。

非正社員数、初の減少」(東京朝日(新潟)2010年2月23日9面)
残業時間18ヶ月ぶり増」(東京朝日(新潟)2010年3月4日6面)

 これらの記事、景気のイイ話なんだかどうだか?
ムカシだったらイイ話なんでしょうが、
正規雇用と非正規雇用がパッカリわかれる昨今、そう簡単にはいかないもよう。

 一つ目の記事、確かに非正社員は減っているが、正社員減っている現状も。
記事のサブタイトルは、「09年「調整弁」の実態鮮明
整理解雇の4条件”からしても、社長さんとしてはマットウなやりかたです。

 となると二つ目の記事、これまで非正社員が担ってきたお仕事を
何とか残った正社員が背負っているということなのかも。
背負いきることができればよいのですが…。

 こうなるとと、問われるのはやはりお仕事の「」。
近ごろは正規・非正規の壁を思い切って取りはらう試みもみられるようで。

正社員「賃下げ」、契約社員「賃上げ」 「労労対立」越える試み
(東京朝日(新潟)2010年3月11日6面)
フロントランナー 非正社員救う
(東京朝日(新潟)2010年1月23日be1面)

 他方で“労働者でない働き方”が強いられるような実態も。

個人請負・業務委託 実態は3割「労働者」
(東京朝日(新潟)2010年3月11日6面)

 “働かざるもの食うべからず”だよなあ~

とナマケモノのスズキも思いつつも、

 「働く」=「お金を稼ぐ」に自分のアタマもコリ固まっていない?


 カネになる仕事をみんなで分け合う社会にする(ワークフェア完全雇用社会)ことから

 すべてのヒトが“生きること”自体が報われる社会を創る(ベーシックインカム完全従事社会)ことへ
                                  ※話題の「最低保障年金」も?
そんな夢のある、ほろ酔い気分の景気のイイ話を!
これから巣立つ人々はそんな希望をもって、
まずは目の前の困難を乗り越えてもらいたいものですがさてさて…。
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「できる」「努める」(時間外労働の基準見直し)

2010-03-17 | よもやまばなし働き方
(続き)

 ふたつ目の記事。
かつて世のなかが“アワアワ”だった頃、
企業トップからも過労死に目を向けるべき、
といった声があったこともふりかえりながら不況のいまこそ、
カイシャも、そして働くヒトも「生き残る」ために
カイシャは過労死に向き合うべき、といった内容。

 今回の改正は、
月60時間超の残業には手当の上乗せあるいは有給休暇にすることや、
「有休」を細ギレ(時間)でも取れるようにして、
お休みの機会を“できるだけ”増やしましょう、という内容。

 実際のホウリツにも「できる」「努める」といった言葉が多いのですが、
じゃあ(カイシャのルール、就業規則を)すぐに手直ししなくてもいいのね、
ということでもないらしい

 研修会のお話しによると、
実際に「検討したかどうか」がポイントになるとのこと。
働きすぎをカネや休みで解決!というよりも、
これを機にミンナで働きすぎを減らして、
働くこと「以外」の生活にも目を向けることが大切なのだそうです。

 「できる」「努める」という言葉は“お上(かみ)”の命令じゃなくて、
どうもちょっと人間味のあるコトバのらしいのです。

 “ワーク・ライフ・バランス”知名度はイマイチのようですが、
働くだけが人生じゃない、働いてカラダをこわしたら元も子もない、
ということを、社労士の知識でわかりやすく説明できれば。

 新年度の授業準備など、連日の残業でネムい目をこすりながらの研修会。
みなさん、「最近眠れてますか?
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「できる」「努める」(深夜労働)

2010-03-15 | よもやまばなし働き方
 またまた社労士の研修会にて。

 この春は、実務で大切な制度変更が多く、勉強することもイッパイ。

 まずは健康保険。
保険料率変更出産関連の手続経過措置など。
働く場では(パパ・ママ育休プラス)や介護「休暇」の創設など。

 そして働く時間やお給料の計算がとてもヤヤコシイくなる、
けれどもヒトがヒトであり続けるためには無視できない、
時間外労働にかんする規制強化をともなう労働基準法の改正

「カンテツな女」礼賛やめて NHKに過労死遺族申し入れ
(東京朝日(新潟)2010年2月28日34面)

私の視点 過労自殺 財界も自殺予防に取り組め
(東京朝日(新潟)2010年2月20日15面)

 ひとつ目の記事は、あるテレビ番組をめぐって。
取り上げられているの放送、スズキも見ました。
(チラッと映ったカンバン、
 残業代“未払い”で調査が入ったあのチェーン店のひとつ?)

 夜に働く女性を取り上げるこのシリーズ、
ムカシのホウリツでは女性の深夜労働は×
でも今は「男女雇用機会均等法」もあり、
母体保護にかかわるものは禁止でも、深夜労働OK

 なので、女性が働くことはよいとして、
深夜のしかも残業に次ぐ残業の働きぶりに、
女性じゃなくても生活のリズム、大丈夫
とちょっと心配しながら見たおぼえが・・・。

(続く)

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