昇り龍（介護報酬引き上げ／雇用保険料引き下げ）

　今年も残すところあとわずか。
“宵越しのカネ”ならぬ“年越しの仕事”は持たぬ、と思っていたら
理事をしている学会の原稿確認の急ぎ仕事。
そういえば中国の正月は、まだ１か月以上先だっけ？

「介護、中国市場を狙え　「日本式」きめ細かなサービス」
（東京朝日（新潟）2011年12月19日６面）

　その中国の、記事の街にある研究員をしている福祉の大学から、
一足お先に龍の年賀状が。
子づくりを押さえた一人っ子政策の結果、
日本以上の超高齢社会になることは確実。
ただ日本の介護もピンキリなので、
儲かるところへしか（それでも１億人以上！）行かないのでは、
信頼を損ねてしまうこともあるかも。

「診療報酬　実質据え置き　来年度　介護は1.2％上げ」
（東京朝日（新潟）2011年12月22日７面）

　介護にかかるお値段（介護報酬）、日本ではクニが決めているのですが、
今回の引上げ、すでに行われている介護で働くヒトのお給料への補助を、
介護のお値段に加えることにするもの。
お値段は買うヒトの支払があって決まるものなので、
介護の支払（一部負担金）も増えるのだろうか？

「大企業社員の負担増加　介護保険料、民主が方針」
（東京朝日（新潟）2011年11月23日７面）

　介護の保険料はカイシャで働くヒトの場合、給料から天引き。
これまでカイシャの人数で頭割りだったのをあらため、
お給料の多い少ないで決めることに。
お年寄りのための医療保険のおカネですでに取り入れたやり方を、
介護保険でも取り入れるよう。
こちらは儲かるところからは多く、ということに。

「雇用保険料率　引き下げへ」
（東京朝日（新潟）2011年12月15日９面）

　ところが雇用保険は余裕があるよう。
引き下げとともに、お仕事がなかなかみつからない方への
「個別延長給付」も延長とのこと。

「３県沿岸　進まぬ再就職　失業手当前年比3.7倍　今日震災９か月」
（東京朝日（新潟）2011年12月11日１面）

　谷があっても底がある、ピョンと飛び出て昇り龍。
穏やかな年明けを願いつつ、良いお年を！

　

年の瀬に（年末調整／年金通帳／年金減額）

　勤め人には毎年訪れる年末調整。
今年はそのための書類に「国民年金保険料控除証明書」をプラス。
というのも免除を受けていた保険料の一部を追納したため。
社会保険料は全額控除。さてどれくらい戻ってくる？

「「年金通帳」配布見送り」
（東京朝日（新潟）2011年11月16日１面）

　追納時にも確認した自分の年金記録。
今はネットで（かつて加入の国共済や加入中の私学共済も）確認できますが、
未だケータイを持たない自分にとってはアナログも欲しい！
ただ記帳式はおカネがかかるので見送り。
でもネットが使えないヒトのために、年金事務所や街角の年金相談センターのほか、
市町村の窓口や郵便局でも印字できるようにするとのこと。

「社会保障給付100兆円に迫る」
（東京朝日（新潟）2011年10月29日７面）

　１年の所得の３割近くがまかなわれているそうで、
ホントに必要なところにドン！とおカネを充てるためにも、
見送りは良いことなのかも。

「年金一元化　見えぬ道」
（東京朝日（新潟）2011年11月13日４面）

　厚生年金と共済年金は同じ上乗せ（報酬比例部分）。
保険料率は一緒になることが決まってるのに、
年金通帳より話がこじれるのはナゼ？

「年金0.2～0.3％減額見通し」
（東京朝日（新潟）2011年11月26日７面）

　今のホウリツで年金の額は、物価だけ（物価スライド）ではなく
貰（もら）うヒト・払うヒトの多い少ないも見て決める（マクロ経済スライド）
のだけれども、以前の方法の額の方がまだ高いので使われず。
さらに10年前に引き下げなかった時があったので、
以前の方法よりも高い額に（物価スライド特例措置）。
年金通帳よりもややこしい話、それを本来の物価スライドの水準に戻すとのこと。

　戻す話は健康保険でも。

「窓口負担２割再び検討 厚労省 70～74歳の医療費」
（東京朝日（新潟）2011年10月22日６面）

　そんななか、クニが支える気持ちを見せるのは、
年末調整だけじゃないクリスマスプレゼント？

「基礎年金財源法成立へ」
（東京朝日（新潟）2011年12月1日４面）

　こんな本も…
『財政危機と社会保障』［新書］（鈴木亘著）