店長「こういうケースもあります。
有名メーカー直営店で『フィッティング』されたので
その意図は 謎 なのですが、
アイアンセットで お決まりの かなり硬い
最近、流行りの軽量スチールシャフト です。
硬さ で言うと 5番が 320cpmから始まりますから
数値で言うと かなり硬い、
硬さ だけで言えば 男子プロのソコソコ振れる人位のスペック、
それが 非常にアップライト
5番で 62.5度 と言う設定 です。」
質問「シャフトもかなり硬いうえに
かなりアップライトですねー。」
![g-421](https://livedoor.blogimg.jp/hbs/imgs/b/c/bc923679.jpg)
店長「ですねー、打っても頂きましたが、
ごく普通な 60歳代の男性で
この硬さが気持ちよく振れるとも 思えません。
やや 立ち気味に構えられているので
アップライト の選択だったのかな❓とも思いましたが、
相談を受けた理由は 飛ばない、つかまりが悪い、
の上に ライ角度をフラットにしたい… という
とても不思議な依頼だったのです。」
質問「つかまりが悪いのに フラットに… ですか❓」
店長「そうですねー、
ライ角度は 構え方に準じますが、
運動中は 単にフェースの向きを左右します。
ラップライトだと 左を向く可能性が高い のですが、
それは ダイレクトにフックが出易い、スライスが出難い とは
異なりますし、つかまりはライ角度よりも
ロフト角度の使い方 に強く影響されます、が
フラットにすると フェースは
より右を向き易くなる(ロフトも大きくなり易い) ので
今回のご依頼に関しては あまり良い修善ではないか、と…。」
質問「ですよねー。」
店長「何球か打って頂いて ソールのマット跡やボール痕も
確認しましたが、ソールの傷はヒール側。。。
フェース上のボール跡はトゥ側。。。
典型的な ライ角度が問題では無いケースです。
◆絶滅危惧種のゴルフクラブ創ります (livedoor.blog)
今の状態をフラット化すると
ボールの当たり位置は より トゥ側、
スコアラインの無いトコロにまで かかる恐れがありますし、
フラットにすると 構えを変えるとか、
主にですが、ボールとの距離を離す、
もしくは ハンドダウンがきつくなる、ですので
中長期的な影響も考えられます。
まあ 要は シャフトが硬くて 使えていない、
ヘッドが遅れないから ロフトが立たないので
つかまりが悪い なのですが、
多分 フィッティングした側のプロフェッショナルであるべき人も
このお客様も フェースが閉じるコト、
軌道に対してフェースが開いていないコト が つかまり、
つかまり イコール 脱スライス と思っているフシが強いんでは、
と思いました。
ライ角度 について ですが、
構えに準ずるのはとても大切です。
同時に 硬いシャフトを使うのであれば
トゥダウンは ほぼ 発生しませんから
ライ角度は フラットでも大丈夫
逆に ちゃんと動くシャフトの硬さ を使うのであれば
静的なライ角度 と 動的なライ角度 には
ギャップが生まれますので アップライト気味にするべき です。
クラブは 静的な状態と動的な状態 の二面性 を
持つモノなのですが、硬いシャフトではその二面性が出てこない。
それほど 大切なのに 無視されています。
一応。。。ですが、こちらの お客様には
つかまり は ロフトが立つ作用によって生まれ、
フェースの右向き左向き、軌道に対する閉じ開き とは直接関係に無い、
今回の場合は このアップライトなライ角度は問題と言えば問題ですが、
つかまり自体が良くない、飛ばない のは シャフトが硬く、
ヘッドが遅れない👉ロフトが立たない が主原因 で
つかまりが悪いからと言って ご依頼とは反対の アップライト化しても
ご依頼通りのフラット化しても 解決しないですよ、と説明しましたが、
有名メーカーの直営店で こういうフィッティングになってしまったコト
そちらにショックを受けているみたいで 興味が無いご様子でした。」
質問「どうなさる おつもり なんでしょうね⁈」
店長「ボールをつかまえるメカニズムもご説明しましたが、
全く興味が無いようで フィッティングされて まだ数年なので
シャフトを柔らかくする、変える、クラブを替える、
と言う意識は全くないご様子でしたよ。
このクラブの、このシャフトの硬さ、そして アップライト過ぎるライ で
なんとか 工夫するんじゃないですかね❓」
質問「それって スイング… クラブの扱いが悪い方、に行く、
進むってコトなんじゃないです❓」
店長「おそらく…ですけれど その通りと思います。
大抵のアマチュアゴルファーが歩む道 です。
動かない硬いシャフト しならないが故に
しならせて使うので 手で振るコトになり、
元々、届き難い硬さなので 手で振りますから
弧が大きく取るコトが出来ず より届き難い、
それが原因で 近くに立ち、故にの アップライト かも
知れないのですが、その立ち方、ボールとの距離、
ボールの置き位置 そして そのクラブの動かし方 で
果たして 振動数100cpm柔らかく、全然硬さの違う、
長さも長く、ヘッドの大きい
(重心距離の長い)ドライバーを上手く打てるのか…
お使いのアイアンを上手く打てるよう工夫するほど
ドライバーが苦手 が進むんじゃないか と予想します。」
質問「。。。。。。。。。。。。」
店長「ほぼ アマチュアの全員が そう言う組み合わせで
そういう本当はやる必要のない スイング改造、
工夫で 迷路に『自ら』落ちていきますよ。
少々、オーバーですが、 助けてあげられるチャンス
だったと思うのですが、クラブやスイングのメカニズムよりも
ブランドの方が意識としては強かったのでは と感じました。」