ぶふぉぶろぐ

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嘘かよ!ES細胞培養成功・・・

2005-12-16 | 生物の話
人類の未来への期待ががっかりに変わりました。
今年の5月、ソウル大学の黄(ファン)教授がサイエンスという科学雑誌に論文を発表しました。
内容はヒトの細胞から幹細胞(ES細胞)が作り出せたというものです。

「幹細胞ってなに?」という人のために説明すると・・・
人の身体は細胞からできています。
その数、およそ60兆個!!
こんなに多い細胞も最初は一つの細胞が分裂していったのです。
すごい!

幹細胞とはその中でもはじめの方に作られる細胞です。
こいつのすごいところはどんな細胞にもなれるというところです。
例えば、骨は硬いけど肉や皮膚はやわらかいですよね?
幹細胞は骨にも肉にも変化できるんです!(正確には分化といいますが)

それのどこがすごいの?
なんて思うかもしれませんが、それがすごいんです。
どの細胞にもなれるということは肉でも骨でも内臓でも、欲しい部分を作ることができるということです。

例えば、腎臓がおかしくて取り替えねばならない人がいます。
現在では、この人は誰かが腎臓を提供してくれるまで待たなければなりません。
とはいってもたいていは誰かが死んだときに腎臓を取り出します。
自分が生き残るために人が死ぬのを待っている・・・
これは辛いことです。

また、誰かが亡くなって腎臓が手に入っても、その腎臓が身体に合うかどうかわかりません。
人の身体には「免疫」というシステムが備わっていて、身体に進入してくるものを攻撃します。
通常はばい菌などから身体を守ってくれる大事なシステムです。
しかし、このシステムが提供された腎臓を「敵」だとみなしてしまうと攻撃が始まってしまうので腎臓はうまく機能しません。

しかし、幹細胞ならばその心配がなくなります。
自分の幹細胞から腎臓を作れば良いのです。
免疫は自分に対しては攻撃してきません。
つまり、100%適合する腎臓が作れるのです。

さて、話をもとに戻します。
幹細胞を細胞にするのはわかっていましたが、細胞を幹細胞にすることはできませんでした。
黄教授たちはこの、細胞を幹細胞にすることに成功したと発表したのです。
つまり、体のどの細胞からでも体の全ての部分を作り出すことが可能になるのです。
わかりやすく言うと、腎臓を取り替えねばならない人の腕の細胞を少し取れば、腎臓ができるのです。
世界中がピッコロ大魔王です。
みんなでマジュニア祭りです。

そんな素晴らしい発見が・・・
嘘だったなんて・・・
黄禹錫教授の真実は… 盧聖一氏「幹細胞ないという事実わかった」

どうやら、論文で作ったと書いてある幹細胞はこの世にないようです。
幹細胞って胎児のはじめのうちに作られる細胞だし、成長しきった細胞から作るのってすごい難しいんですよねぇ・・・
まだ嘘とは言い切れませんが、現物がなければ嘘といわざるをえません。
かなり悪質ですねぇ・・・


科学の世界はたった数時間の差が歴史に名を残せるかどうかの差になるといわれています。
それは、最初に論文を発表したものが勝ちというシビアな環境だからですが、僕は嘘をついてまで名を残そうとは思いませんけど・・・・


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2 コメント

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うむ・・・ (toxin)
2005-12-16 21:39:52
今日勢いで、その人や論文を特定して、読もうとしちゃったよ



たぶんこれ・・・

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15905366&query_hl=6



なんか結構有名な先生らしいけど、1つ疑問が付くと今まで発表してきた全てを疑いたくなってしまいますね





自分も偽造だけはしないようにしなきゃ







あと、最初のリンクが多分違ってますよ。
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ご指摘ありがとうございます(^^; (ぶふぉ)
2005-12-17 02:05:10
あ、ホントだ、間違ってる・・・

直しておきました☆
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