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別 胡 説 八 道!

    真 是 豈 有 此 理!

怒りと哀しみの訪中団

2009-12-15 03:24:42 | 中国
「利用されまくってますね。こういうふうになると予想はできましたが、あまりにも無残。アホすぎます。同時に、怒りがこみ上げてきました。もっと目を開いて、現実を直視してほしいんだよ」

日本語を勉強するため、「人民日報」の日本語版をテキストとしている中国東北部にいる北京人と話をしているときの言葉です。友人の日本語はかなり上達していると感心すると同時に、真髄を突いていると思います。

小沢一郎幹事長を団長とする民主党代表団の訪中についてです。

「人民日報」の日本語版では、「日本の国会議員143人が直に見た中国」として、このように伝えられています。

民主党副幹事長の福田昭夫議員は北京通州区張家湾鎮皇木廠村村の共産党支部書記から説明を受けると、こう言ったそうです。
「日本では、農村建設も大きな課題だ。今日ここで、新しい形の農村を目にした。ここでは高齢者の生活が資金面で援助されている。われわれは学んだものを持ち帰らなければならない」

オリンピック写真室で写真を見た斉藤進議員は、「どの写真もすばらしい。オリンピックの雰囲気が感じられ、オリンピックのために中国の人々の払った努力が伝わってくる」

これはかなりおかしいと感じ、ちょっと検索をかけてみると、産経新聞がこんなことも伝えていました。

「8月の衆院選で初当選し、中国を初めて訪れた玉木雄一郎衆議院銀は、「中国の成長と躍動を実感した。政権交代したので、中国と党レベルでの新しい展開をつくっていくことが大事だ」と感想を語った。

今回の訪中、中国共産党中央対外連絡部と中華全国青年連合会の招待だそうです。数日間の招待旅行で、見せつけられるものだけを見て、その国の実情が把握できたと認識する姿勢は不遜そのものだと思います。

広い中国です。何十年かけて中国の友人、初対面の人たちと話をしたり教えてもらったり、また見たり訪ねたりしても、なかなか実情を把握できません。

それを数日間の滞在でいとも簡単に理解・了解し、結論づける発言をする。あるいは知ったかぶりをする。これが議員なのでしょうか。

友人、知人が多い中国ですから、どこぞの国のように「この世にうらやむものはなにもない地上の楽園」であってくれるならばいいのですが、実際の中国は日本同様に楽園ではありません。

中国の成長と躍動が本当だとすれば、なぜ短期間に達成できたとされているのでしょうか?

成長と躍動が喧伝されるなか、なぜ地方から北京に出て、中央政府に直訴する農民が絶えないのでしょうか?

今からでも遅くはありません。ノーテンキな発言をしているということは、読んでないでしょうから。

例えば、農村の実態、農民の窮状を具体的かつ詳細に、中国人自身が書き綴った『中国農民調査』でも熟読してみていただきたい。

ごく普通の中国人から、国会議員が「利用されまくってますね」と言われるほど、哀れなことはありません。

それに、日本とは比べものならないほど格差が広がる中国に行ってさえ、この程度の甘い認識だとすると、議員連中には日本の格差の現実などまず認識することはとうていできないでしょう。

暗澹たる気持ちになりました。

思考を停止して、権力に酔う悲しき子どもたち

2009-12-12 16:48:31 | 中国
<小沢帯領“孩子”訪華>
イギリスBBCの、中国語による報道で、小沢一郎訪中をこのように伝えています。

胡錦濤国家主席と喜び勇んで記念写真をとる青き小沢一郎チルドレンの面々。

ケツが青いというか、これで自分も念願の権力を得た、あるいは政治的強制力を発揮できる一員になり得たと驚喜しているのでしょう。

中国紙には「小沢率600多人代表団訪華規模之大外交史上罕見」という見出しさえありました。

自ら司令官と称しただけに、皆で雄叫びを上げてことでしょう。

しかし、これは北京人から寄せられた一言です。

「多くの人民が圧力で虐げられている国へ、大訪中団を率いて、その最高権力者と満面の笑みを浮かべての握手。しかも、誰一人として、政治家としての信念を発揮し、自らの主義主張を言葉にする人はいなかった。中国、日本、国は違っても、彼らは権力者として同根。滑稽かつ悲しき訪中団でした」

なお、BBCはこのようにも伝えています。
<小沢現在事実上掌握着民主党的最大実権>

鳩山政権とは、名前だけにすぎない政権だと看破しています。


平地

2009-11-22 21:37:18 | 中国

平地?
還没看(見たことない)。
浄都是山(山ばかりだ)。

中国・山西省の農民の声です。

崖が彼らの農地、畑です。ここでジャガイモを栽培しています。

これも中国の現実です。


あの強制的な催しは北朝鮮みたいだろ

2009-10-02 22:34:56 | 中国
「北朝鮮を思い出しただろ? 時代錯誤もはなはだしい。実に悲しい、いろいろと考えさせられる1日だったよ」

北京人の友人は、10月1日の中国の国慶節について、こう感想を述べました。友人は北京の北側、それも四環路近くに住んでいるので、「大きな迷惑を受けなかった」といいます。

北京中心部は厳しい交通規制が行われ、地下鉄さえ不便を強いられることがわかっていたため、家でDVDを見て過ごしたそうです。

「天安門広場に、行きたくもないのに引っ張り出され、作り笑いを強制され、ずいぶん前から厳しい練習させられてきた子どもたちが特にかわいそうだ。うれしいのは、天安門の上から、人民を見下ろしていた一部の人たちだけだろうね」

仕事がら海外に出かける機会の多い友人は、軍事パレードやマスゲームなどが、現在の世界の価値観から遠く離れていることを実感しています。そのために、「北朝鮮を思い出しただろ?」と言ったのでした。

「新中国建国60周年はおめでたいには違いないが、もっと違った祝い方がある。しかも、おどろおどろしいミサイルを引っ張り出してきて、近代化された中国の高い軍事力を対外的には見せつけた。さらに、テロ対策の特殊部隊までも登場させた。国内に向けて、民族の団結を守れと命令しているようなものだ。しかし、それだけ、民族の不和に神経質になっているんだろうね」

話は、胡錦濤国家主席の演説までにおよびました。

「新中国の発展は社会主義だけが中国を救っただって? それは一方的な見方だよ。さまざまな事実を比較検討して、はじき出された演説とはとても言えないね」

今度会ったときにゆっくり話そうといって、ウイグル人が国慶節にどういった印象を受けたか聞きたいといってSKYPを切りました。そこで、すぐにウイグル人に聞いてみると、実にあっさりとした一言が返ってきました。

「ばからしい。豪華に見えそうだけど、実際は安っぽい嘘っぱちな芝居を演じているだけ」

ウイグル - 怒りの強さが抗議活動に結びついたのだと思います。、

2009-07-08 22:19:13 | 中国
日本のマスコミは無神経に「暴動」という言葉を使っていますが、中国の新疆ウイグル自治区のウルムチで起きたのは「暴動」でしょうか?

中国政府への抗議活動が世界各地で起き、日本国内でもウイグル人による意思表示がなされています。

今日のテレビのニュースでは、東京にある中国大使館前でのウイグル人らによる抗議の様子が映し出されていました。

抗議の声の大きさに彼らの怒りがにじみ出ていましたが、心打たれたのは彼らの強い意志や固い決意でした。

ウイグルは日本からはるか遠くの地と思われがちですが、実は少なからずのウイグル人が日本で生活しています。

その在日ウイグル人も、中国共産党支持派と独立志向派に分かれています。とりわけ、独立志向派はふる里に残る親、家族などへの影響を考慮し、日本でも本名、顔などをマスコミには出さず、黙々と活動を続けています。

自分は民主化運動の活動家だと、言葉巧みに日本のマスコミに触れ回り、一部のマスコミ人といわれる人物らと結託し、中国で何か問題があるたびに登場して金儲けに専念する人物とは大違いです。

これまで顔を出し、本名で、ウイグルの実情を日本で伝えてきたのは一人だけでした。彼は、そのことで避けることができない悪影響を覚悟しての行動でした。

それが今回の抗議活動では、複数のウイグル人になっていました。怒りの強さ、抗議の強さが、そうさせたと思います。

日本人にも、付和雷同や魂胆ではなく、長年にわたってウイグルの実情に疑問を感じ、ウイグル人の意思表示に賛意を表す人が少なからずいます。

願わくば、今回のウイグル人の抗議が、自分の名、団体の名を広めるために近寄ってくるモノたちに利用されることがないことを願ってやみません。

そして、ウイグルで今まで起きてきたことに対する実情が、より一人でも多くの人に伝わるようになれば、広範な支持へと結びつくと思うのですが。

先走る欲望で夢を実現できず

2009-02-28 01:36:19 | 中国
北京映画製作所(北京電影製片廠)の中国人スタッフの話。

陳凱歌や張芸謀を始めとして、中国の名だたる映画監督たちがもっとも欲しがっていたのがアカデミー賞外国語映画賞。

羨望の賞を、日本の「おくりびと」が受賞したことに、彼らがどれほど悔しがっていることか。

中国映画人がアカデミー賞外国語映画賞を狙いだしたのは、10年以上も前からのこと。ひたすら受賞狙いで、躍起になって映画を製作してきたが、見事に抜かれた。

「おくりびと」の制作費は、現在の映画作りの常識から考えると、かなりの低予算映画。

ところが名声と金銭狙いで、欲望に取りつかれた人々とともに日本以上の莫大な金額を制作費につぎ込み、話題を集めるため人気俳優を起用し、受けを狙ってあれやこれやのストーリー展開。

その結果、狙い続けたアカデミー賞外国語映画賞はいまもって受賞できない。

世界各国で中国映画に関心を寄せる人たちが求める中国映画は、日本でいえばサスペンスドラマ、あるいは時代劇のようなものではない。

そんな安っぽい内容ではなく、これこそが中国人しか製作できない中国の内実を描いた映画であること。

ただし、頂点に立つという野望に取りつかれた制作者には、冷静に物事を考えられなくなっている。これが中国映画界のすべての現状ではないが、確実に蔓延する「病」だ。

さまざまな事柄をあぶり出してくれた北京オリンピック

2008-08-25 17:16:30 | 中国
北京オリンピックは、さまざまな事柄をあぶり出してくれました。その意味で、非常に有意義なイベントだといえます。

例えば、テレビ。

予定調和で、あらかじめオチさえわかってしまうお笑い芸人どものドタバタ番組がほとんどだったことから、テレビから遠ざかっていたのですが、久々に長時間テレビを見ることができました。

さらに演出のない放送は、人間性を露呈させ、よけいに関心を強めました。例えば、選手のインタビューです。

言葉は丁寧、笑みも絶やさず、しかし露骨な自己顕示欲や打算、勘違い、思い上がりをぞんぶんに知らしめた常連の女子柔道選手がいました。

その一方で、谷本歩実選手、上野雅恵選手、塚田真希選手などの女子柔道選手、あるいは女子ソフトボールの選手たちのように、喜びを素直に表現して、さわやかさを感じさせた選手もいました。


また、北京に派遣されたものの、トンチンカンな発言により、キャスターやレポーターの浅い力量が露呈されました。かと思えば、異常なハイテンション。

感動は静寂の中にこそ感じられるということが、まだ理解できないんですね。

あるいは、自分の話術でこそ、感動を倍増できるという大いなる勘違いをしているのでしょう。少しは音楽を勉強しろと言いたくなります。一度、診察を受けたほうがよいのではないでしょうか。

そう、音楽といえば、オリンピックの番組が始まるたびに流れるテーマソング。とりわけNHKが起用したミスチルのダラダラした甘えた歌声は、拷問以外のなにものでもありません。

しかし、もっとも有意義なあぶり出しは、かの石原慎太郎都知事の一件でしょう。

あれほど嫌っていた中国に行き、開会式に出席。

「13億の人口のすごさをひしひしと感じた」。そして、ボランティア学生についても触れ、「体制に異論はあるが、日本の大学生と違って国家社会の前途に期待を持っていることがうらやましい」と。

この発言は、彼が中国共産党と同根、同質であることを強く感じさせました。

個人よりも国家を、つまりは現体制を第一とする考え。

北京の開会式場で、やがては開催されるであると一人勝手に夢想する将来の東京オリンピックの開会式で、人より一段と高い席に立つ自身の勇姿でも思い描いてうち震えていたのでしょうか。

中国共産党とはまったく別の地平にいる日本人が圧倒的多数だということを知ってか知らずか、自らの意志で不特定多数の個人を自在に動き回らせるという傲慢さを、改めてあぶりだしたという意味で、北京オリンピックは無駄ではなかったと感じさせます。

可能であれば、「うらやましい」と永遠に思い続けているだけであってほしいと思います。心の中にまで手を伸ばして操ろうなどと、多くの人は考えませんから。

もっと真実を! 中国の民の声が聞こえてきません

2008-08-05 19:00:38 | 中国
爆破事件で恐ろしい中国を伝え、北京ダッグを食べてうまいとのたうち回り、北京のおっさんなら当たり前の、暑い夏になればポロシャツをたくし上げて歩くファッションスタイルに唖然となったり……。

北京オリンピックを直前に、日本のテレビ各局は盛り上げに懸命のようにみえます。キャスターと呼ばれる現地入りした人たちの、はしゃぎっぷりを見せつけられると、中国政府を後方支援しているんではと思えるほどです。

先ほど、そんなテレビ・ニュースを見ていて、唖然としました。新疆ウイグル自治区カシュガルで発生した事件を伝えた後、日本で開かれているある「秘密会合に潜入取材した」というんです。日本テレビの夕方のニュース番組です。

秘密にしなければならないほどの重要な会合が何かと思ったら、ナーンだと実に拍子抜けです。彼らが言う秘密会合とは、「2008年中国・アジア民主化支援世界大会」のことです。

この会議、第1回大会めは2006年にベルリンで、第2回大会は2007年にブリュッセルで開催され、今回は8月4日と5日に、東京で開催されて会議です。

民主中国陣線、ダライラマ法王宗教基金、北京の春雑誌社、国境なき記者団、アメリカ・ウイグル協会などのメンバーによるものです。

申し込めば、誰でも参加できる会合です。私にも声がかかりましたが、仕事の都合で行くことができませんでした。そんなわけで、秘密でもなんでもありません。日本語、英語、中国語によるホームページも公開されています。

日本テレビは、カシュガルでの事件を取材していた自局の記者が中国当局に一時拘束されたことについて触れ、表現の自由、報道の重要性をさかんに説いていました。

それなのに、です。「秘密」「潜入」といった言葉が人を引きつける力を持った言葉だと思いこんでいるんでしょうか。

おどろおどろしい中国、わくわくするオリンピック。視聴率に貢献してくれるありがたい要素なんでしょうね、テレビ局にとっては。

それよりも、もっと真実を伝えて! 中国の民の声は、聞こえてきません。

長野聖火リレー報道、問題の本質をぼかす

2008-04-26 16:59:58 | 中国
 永年にわたるチベット人の鬱積、強権的体質を改めようとしない中国政府。オリンピックの聖火リレーは全世界にその実態を広めたが、長野の聖火リレーではワイドショーがしゃしゃり出て、問題の本質をぼかしこんでしまった。

 しかも、萩本欽一があいかわらず的をはずすし、しらけさせられた。また、スポーツマンの前にまずは一人の人間であることを示そうとする気概のあるランナーもいなかった。

 沿道で、自らの意思を示した人たちの前には、誰もかなわない。

 さらに、報道機関も底の浅さを露呈させた。

 どこぞのテレビ局はチベット、中国の国旗に混じって「私たちにはわからない国の旗が見えます」というありさま。

 経験の浅い若手を、リポーターとして現場に派遣させたということもあるだろ。しかしどこの国の旗か判別できないような知識しか持ち合わせていないとは、報道に携わる者としては恥ずかしい極地だ。

 中国国旗、そしてチベット亡命政府の「雪山獅子旗」に混じって目を引いたのが、水色の地に白抜きの三日月と星をあしらった国旗。

 東トルキスタン亡命政府(the East Turkistan Government in Exile、東突厥斯坦流亡政府)の国旗だった。数こそ、少ないが、はっきりと見とれた。

 中国では、この旗を掲げることはまったくできない。それだけに、中国、チベット亡命政府、東トルキスタン亡命政府の国旗を町中に堂々とひるがえさせることができる国が、アジアには何カ国ほどあるのだろうか。

 かつて1980年代、台湾と中国との間の緊張関係が今以上に高まっていた時代にあっても、台湾の人々は日本を経由して中国に入っていた。

 地政学上、東アジアにおける日本の役割は小さくない。つまり、日本人が果たせる役割はいくつもある。

 それを考えたとき、聖火リレーをめぐるさまざな出来事を、ワイドーショーでお気楽なコメンテータたちのぼやき、あるいは嘆き、薄っぺらな正義感で終わらせることは、事の本質を見誤るどころか、将来に対する日本人の示すべき姿勢をつぶすことになる。

謙虚さを喪失したなれの果て

2008-04-24 20:48:41 | 中国
 「長野県が聖火リレー開催地に選ばれたことは日本国民の誇り、誉れであり、中日友好の象徴でもある。リレーが順調かつ安全に実施されるよう希望する」

 中国外務省の副報道局長が、こう語ったと毎日新聞が伝えています。

 長野県が聖火リレー開催地に選ばれたことが「誇り」だとか「誉れ」だと感じるかどうかは、他国の人からとやかく言われることではなく、その国の人が感じること。

 ところが、この発言には中国同様に、人の心の中にまで入り込み、自分たちの身勝手な思惑通り、あるいは操作可能と自負する強い思い込みがにじみ出ています。

 自分たちで、一方的に誹謗中傷、ねつ造、嘘の報道だという理由を持ち出し、国民に愛国心だといってたき付け、それが制御できない危険性を察すると冷静さを求めるとかいって、抑制に乗り出す。

 「リレーが順調かつ安全に実施されるよう希望する」と述べてもいますが、「順調かつ安全でない」と判断されるような情況を作り出してきたのは、どこのどいつでしょうか?

 けっきょくのところ、自分たちで火種を作り、やがては被害者づらする、いつものマッチポンプ。

 別胡説八道!

 1年や2年といった短期間ではなく、過去、20年、30年という長期にわたって中国と関わってきた少なからずの人々が、失望と落胆にさいなまれて中国と距離を置きつつあることを、謙虚さをもって自覚すべきでしょう。