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ららみ先生のピアノのおけいこ

自閉症でも、発達障がいでも、
両手でピアノが弾けるんです♪
ピアノが弾けるって、素晴らしい!

初めての合唱祭~Y君の涙

2018-10-23 | アスペルガー児 Y君

テツ君の次は、お兄ちゃんのヨウ君(中1・アスペルガー児)のレッスンです。

ところで、その日は、ちょうどヨウ君の中学の合唱祭だったらしく、
ヨウ君兄弟は、40分程遅れてレッスンに来ました。

 

なので私は、ヨウ君がピアノに座るなり、

「ヨウ君、今日は合唱祭だったね。」と尋ねてみました。

「はい、合唱祭でした。」とヨウ君。

「どうだった?  初めての合唱祭は。」

「僕のクラスは、賞を取れませんでした。」

「まあ、そうだったのね。残念だったね。頑張ったのにね。」

私は、ヨウ君の表情が少し蔭ったのを察したので、

それ以上、合唱祭の話はしませんでした。

 

なので、すぐにレッスンをしようと

「さて、ヨウ君、今週は練習できたかな?」と尋ねました。

「あまり出来ていません。」

そう答えると、ヨウ君の目には、涙が溢れました。

「あら~中学生が忙しいって事、先生は知っているからね。

だから、そんなに気にしなくていいのよ。」

と、私は言いました。

Y君は、小学生の頃、
練習が出来ませんでした~と言っては泣くような、繊細な少年だったのです。

するとヨウ君は
「そっちじゃありません。」と言って、ハラハラと涙を流しました。

私はすぐにピーンときて「ああ、合唱祭の事なのね。」と言いました。

ヨウ君は、黙って頷きながら泣いていました。

 

私は、ティッシュを差し出しながら、ヨウ君が落ち着くのを待ちました。

言葉をかければかける程、悲しくなるのが分かっていたからです。

そして、これ程までに合唱祭に打ち込んだ、ヨウ君の純粋さに、感動したのでした。

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アスペルガー児Y君~可能性は計り知れない

2018-10-11 | アスペルガー児 Y君

先日は、中1のヨウ君(アスペルガー児)のレッスンでした。

ヨウ君の中学では、9月に入ってから、テストや運動会など行事が続きましたので、
最近は、練習をしないでレッスンに来ることも多かったのです。

でも、学校の行事が一通り落ち着いたからでしょうか、
また真面目にピアノの練習をするようになってきました。

 

一通りレッスンが終わった後、ヨウ君は「先生?」と言いました。

ヨウ君は 何かを言う前に、必ず「先生?」と言うのです。

その言い方は、控えめで、
でも、勇気を振り絞ったような問いかけなので、
私はその都度、少しだけ身構えます。

「ヨウ君、なあに?」

「あのね、先生。この間、テストが戻って来ました。」

「まあ、そうなのね。」

「数学は93点でした。」

「今回も良い点だったのね。素晴らしいわね。」

「でも、凡ミスが多かったので、悔しいんです。」

「ああ、分かっている問題を凡ミスをすると、悔しいよね。」

「はい、悔しいです。」

「今度は凡ミスしないようにしなくっちゃね。」

「はい、そうします。」

 

ヨウ君は、中学に入ってから学力がグンと伸びて、
今まで数学は、100点ばかり取っていました。

それが93点だったので、
いつも控えめなY君が、私に報告する程悔しかったのでしょう。

 

ヨウ君は小学生の頃は、通級指導教室に在籍していました。

アスペルガーとADHDを併せ持ったヨウ君は、
知能の遅れは無いものの、集団授業には無理があったのだそうです。

それが、今では普通に集団授業を受け、
数学の得意な中学生になったのですから、
子供の可能性は計り知れないな~と、しみじみと思います。

これから中学、高校~と進む中、どれ程の可能性を広げるのか、
ヨウ君の成長が、本当に楽しみです

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アスペルガー児Y君~えっ?もう終わりですか?

2018-09-17 | アスペルガー児 Y君

一昨日は、ヨウ君(アスペルガー児・中1)のレッスンでした。

ヨウ君は、中学生活が非常に充実していて、毎日がとても楽しいのだそうです。

先日行われた体育祭も楽しかったらしく
「今から思うと、小学校の運動会はショボかった。」などと言っています(笑)

勉強も、中学に入ってからグ~ンと伸びて、特に理数系の科目が得意です。

小学生の頃まで、個別授業を受けていた子とは思えません。

子どもの可能性は無限大で、
この様に、ある時期に大変身を遂げることもあるのだな~としみじみ思います。

 

そんなヨウ君ですが、この2週間は、全くピアノの練習をしなかったそうです。

「体育祭や試験が重なって、ピアノに向かう時間が無かったので。」
と言っていました。

なので、片手ずつの練習をさせたり、ゆっくり弾かせたり、
合間には軽くお喋りをしたりして、レッスンの時間はあっと云う間に終わりました。

 

私は楽譜をまとめて手渡しながら
「はい、じゃあ、今日はお終いね。」と言いました。

するとヨウ君は
「えっ?もう終わりですか?」と大きな声で言いました。

「うん、今日はもうお終いですよ。
レッスンの時間が短く感じた~と云うことは、楽しかったと云うことかな?」

「はい、楽しかったです

「それに、集中出来た~と云うことですね。」

「はい、集中出来ました。」

「そうなのね。集中してレッスンを受けてくれてありがとうね。」

「はい

「来週までには、練習出来るかしら?」

「テストも無いので、多分出来ると思います。」

ヨウ君は、機嫌良く帰って行きました。

何だか私も嬉しくなって、気持ちがほっこりしたのでした。

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ピアノが弾けそうなお顔って、どんな顔?

2018-06-25 | アスペルガー児 Y君

(昨日の続きです

中間テストで、数学が100点だったヨウ君(中1)を、私はたっぷり褒めました。

「中学の数学は、なかなか100点を取れないんだよ。
ヨウ君は、相当頭がいいね~」

するとヨウ君は、「僕は数学だけです。」と答えました。

「数学だけでも凄いよ。素晴らしい」と私が言うと、

「でも、中学には、ほとんどの教科で100点を取る人がいるんです。」とヨウ君。

「全ての教科で100点  そんな子が居るんだね、凄いね。」

「はいっ、何でも出来る子が居ます

「男の子?」

「いえ、女の子です。」

おおっそれはきっと、(ドラえもんの)静香ちゃんみたいな子なのかな?

「可愛い?」

「いえ。。。」

「会ったことはないけど、なんか、可愛いような気がするな~

「。。。」

「ピアノは弾けるのかな~?」

「それは知らないけど、ピアノが弾けそうな顔をしています。」

「そうなの? でも、ピアノが弾けそうな顔って、どんな顔?」

「。。。。。」

 

ちょっと、ツッコミ過ぎたかな?(笑)

でも、こんな話をした後は、レッスンもとても集中して、
発表会の曲も、上手に弾けるようになりました。

ただ今、絶好調のヨウ君、これからが非常に楽しみです

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子どもの可能性~数学のテストで100点!

2018-06-24 | アスペルガー児 Y君

昨日は、ヨウ君(中1)のレッスンでした。

ヨウ君は、レッスン室に入って来るなり
「昨日まで期末テストでした。」と言いました。

「それは大変だったね。 出来た?」

「何とか出来ました。」

「良かったね。頑張ったね。」

「はい。」と嬉しそうです。

そのお顔が、とても嬉しそうだったので
「ヨウ君は、何の科目が得意ですか?」と聞いてみました。

「数学です。 中間テストでは100点でした」と、
本当に嬉しそうに答えてくれました。

 

私は、ちょっとビックリしました。

ヨウ君はADHDの症状もあり、
小学校の時は集団授業に付いて行くのが難しく、
独りで個別の授業を受けていたそうです。

ただ私は、ヨウ君に知能の後れを感じませんでしたので、
何で個別の授業を受けるのかしら。。。とは思っていたのです。

そんな折、お母様から
「中学に入ってからは、集団授業に付いていけるようになりました。」
と報告を受けました。

薬の効果と、ヨウ君自身の成長もあって、
発達の凸凹が緩やかになってきたのでしょう。

それでも、中学の数学の試験で100点を取るとは

何と云う進歩でしょう

 

子どもの可能性は未知数で、
どんな可能性が秘められているのかは、計り知れないな~と思ったことでした。

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