まちのさんぽみち

日々のできごとを思いつくままに書いています
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郭公掲載句(’12~’22)

2023年04月01日 | はいくのこみち

2022.12

〇冬の田を休まず動く耕耘機
〇天高し手打ちうどんの講習会
〇碧空や銀杏黄葉のその先に 

2022.11

〇蜘蛛の巣を解き放たれて秋茜
〇放課後の鉄棒の影秋夕焼
〇柿の実の百を抱へて撓む枝

2022.10

〇秋の陽はアームカバーを突き抜けて
〇新米の香よひとくちの歯ごたえよ
〇遠き台風線状降水帯はここ

2022.9

〇金木犀に朝顔の花が咲き 
〇秋の蚊の耳元の声寝入り端 

2022.8

〇重なりし廃車の山や雲の峰 (秀句集)
〇青田波白鷺不意に飛び立てり
〇用水の草を飲み込む驟雨かな

2022.7

〇田植機の八条植えを見入る子ら
〇登校の子らの手に手に日傘かな

2022.6

〇夏空と電線映す水たまり 
〇走り梅雨エコー検査の部屋暗し
〇ラディッシュの双葉プランターに満つ

2022.5

〇フェンスより木香薔薇のあふれをり
〇点々をなぞる宿題新学期

2022.4

〇手でちぎる芯まで甘し春キャベツ
〇満開の花や肩車の親子
〇陽炎や遠くゆらめく対向車

2022.3

〇万歩計麦ふむ人に合わせる歩

2022.2

〇春めくや出しては仕舞ふランドセル
〇冴返るバス待つ人の列の黙
〇陽だまりにふくら雀の二羽三羽

2022.1

〇縦縞に揃ふ麦の芽彼方まで
〇凍晴や息弾ませる靴の音
〇知らぬ街車窓に走る枯れ並木

2021.12

〇冬枯れやジャングルジムへつむじ風
〇新カレンダー哮り立つ虎の貌
〇散瞳検査晩秋のサングラス

2021.11

〇不揃ひのりんごの甘し午下がり
〇ひつじ雲どこまで延びる蔓桔梗

2021.10

〇コスモス畑荒川を遡る
〇籾噛んで稲刈る時期を知るといふ
〇夜の窓ヤモリの足の花のごと

2021.9

〇朝まだき秋めく雨の音静か
〇語り合ふりんごのウサギあねいもと
〇梨むきてことば少なし夫は古希

2021.8

〇青空や我が物顔に氷旗
〇古靴の底の抜けたり土用干
〇暮れ泥む道行く子らや青田伸ぶ

2021.7

〇窓越しの朝顔の葉に風を見る
〇青空やすつくと白き立葵

2021.6

〇石垣にあまた零るる芝桜
〇バス停へ続く菖蒲の濃紫
〇鬱蒼と銀杏並木や雲の峰

2021.5

〇逢魔時畦に一列ねぎぼうず
〇新しい自転車を駆る青嵐
〇眩きは空よ草木よ薫風よ 

2021.4

〇うららかや紅茶に落とす黒砂糖
〇花満ちて花は紅差し風に乗る 

2021.3

〇アオサギは首をすくめて春浅し
〇土手の道駆けだす子らや土匂ふ

2021.2

〇いつまでも電車見ている冬休み
〇窓ガラス斜めに走る夕霙

2021.1

〇冬空を縦に切り裂く飛行雲
〇土色の畑は続く冬の雲
〇冬晴れの眩きばかり縁定

2020.12

〇腫れた指一本立てて落ち葉掃く
〇黄帽子の列や黄葉の並木道

2020.11

〇金木犀香をり途切れぬ帰り道
〇秩父路や見上ぐる烏瓜真っ赤
〇電線に並ぶ烏や秋夕焼

2020.10

〇椎の実のこぼれ出さうなポケットよ
〇小春日や糸の通らぬ針の孔
〇「赤毛のアン」銀杏黄葉の栞かな

2020.9

〇手作りの小花模様や夏マスク
〇街路樹に途切れず猛る蝉の声
〇歯ごたへのある桃の実は故郷の桃

2020.8

〇新築の窓を開ければ青田風
〇酸っぱめの友手作りの杏ジャム

2020.7

〇二重虹赤い耕運機のうなり
〇紫陽花の大輪真白雨しきり

2020.6

〇窓を拭く窓の向こうに柿若葉
〇老木に巻付く銀杏若葉かな

2020.5

〇子らの声馬の形の春の雲
〇イーゼルを担ぎし人や夏隣
〇春雨や通りすがりの窓にジャズ

2020.4

〇蒲公英の絮吹く子らよ追ふ子らよ
〇花三分待合室の話し声

2020.3

〇一心に土筆の袴はづす母
〇貨物船安否のニュース春疾風
〇風光るフェンスに遊ぶいしたたき

2020.2

〇水仙のキリリと白し今朝の庭
〇それぞれに顔照らさるるお焚き上げ

2020.1

〇ささくれを確かめてゐる冬の朝

2019.12

〇髪切って襟足あたり秋の風

2019.11

〇コピックという名の絵の具秋夕焼
〇穭田に太きカラスの悠然と

2019.10

〇日傘さす六角形の日陰かな
〇工場のサイレン高く秋夕焼
〇山肌の墓地を彩る曼殊沙華

2019.9

〇玉砂利を踏んで墓前へ盂蘭盆会
〇すりこ木でたたく胡瓜のあをさかな
〇朝顔の蔓の巻付く蜘蛛の糸

2019.8

〇炎天を償ふごとき夕立かな
〇びっしりと浮葉立葉や古代蓮

2019.7

〇パイを焼く孫の三角巾の汗
〇髪切って鏡に映る夏の空

2019.6

〇母の日や看護師の声やはらかし
〇湧水の滾々とある薄暑かな

2019.5

〇真っ白に丸くふくらむはなみづき
〇缶拾ひ青麦の穂は出揃ひぬ

2019.4

〇啓蟄や園児の列の遅々として
〇卓上の木目込み雛の細目かな

2019.3

〇缶飛ばし紙舞ひ上げて春疾風
〇園庭の裸足の子らや日脚伸ぶ

2019.2

〇讃へしは傘寿の年頭抱負かな
〇子らの声風が運びぬ春隣

2019.1

〇具だくさん義母の意を継ぐ雑煮かな
〇冬ぬくし三々五々とベビーカー

2018.12

〇カラカラと枯葉の走る歩道かな
〇椋鳥の群れは南にまた北に

2018.11

〇苅田風ゆっくり帰る耕耘機
〇ゴールまで拍手続くや秋の空

2018.10
〇風はらむつなぎの服や秋の空
〇うろこ雲子らはひたすら泥だんご
〇畦道に忽然と咲く曼殊沙華

2018.9
〇絵本読むつかえつつ読む原爆忌

2018.8
〇水槽の泡途切れなし熱帯魚
〇腕に乗せ這はせてみせる夏蚕かな

2018.7
〇ベランダに雀の遊ぶ梅雨晴れ間
〇早苗田や夕日に浮かぶはぐれ鴨

2018.6
〇トマトの苗におはようと二年生
〇リコーダー薫風に乗り我が家まで

2018.5
〇走り出す下校の子らや花吹雪
〇役員の決まり家路へはなみづき
〇種籾や水路に鯉の見え隠れ

2018.4
〇菜の花続くバイパスを走り抜け
〇子らの声子らの指さす花筏
〇玄関に夫の声あり初燕

2018.3
〇革靴の泥を拭ひて春隣
〇立ち話笑ひ話や日脚伸ぶ
〇ヘッドライトに照らさるる猫の恋

2018.2
〇冬晴れや遥かに故郷の富士の山
〇北風やしっかり握る横断旗

2018.1
〇霜柱ザクザクランドセルの列

2017.12
〇スーパームーン追ひかけてかじかむ手

2017.11
〇点滴のしずくの先のうろこ雲
〇青空と紅葉牛久の大仏よ

2017.10
〇うろこ雲母に合はせる歩幅かな
〇いわし雲苅田に赤き稲刈り機

2017.9
〇寺庭に旧友ありて盂蘭盆会
〇うたた寝や夢の続きの蝉しぐれ
〇向日葵の他真っ青な空ばかり

2017.8
〇幼な児の後ずさりして庭花火 

2017.7
〇カフェラテに猫の顔あり夏祭り
〇梅雨晴れ間読書の窓に二羽の鳩

2017.6
〇鉄塔に沈む夕日や麦の秋
〇空梅雨や土くれ落とす耕運機
〇所狭しと朝顔の双葉かな

2017.5
〇ベニカナメ老人ホームここにあり
〇故郷を思ひ出させし大辛夷

2017.4
〇満開の古木の桜堂々と

2017.3
〇庭草を踏んで歩みて春近し
〇菜の花の土手を包みて彼方まで

2017.2
〇陽だまりにかすかに揺れし寒桜
〇山の名を聞きて歩くや春隣

2017.1
〇クリームをぬりこんでゐる冬の朝
〇灯油売り近づいてくる日暮時

2016.12
〇雪雲や犬に引かれて走りだす
〇朝刊を畳に広げ冬うらら

2016.11
〇柿の実を見上げて空の青さかな
〇青空に田焼きの煙吸ひ込まれ

2016.10
〇小春日や野良着の人の急ぎ足
〇秋桜や赤いポストの見え隠れ

2016.9
〇熱のある乳呑み児抱きし残暑かな
〇濡れ縁の隙に朝顔咲き出でし

2016.8
〇早起きの夫の草取る鎌の音

2016.7
〇朝顔咲いた駆けてくる三歳児
〇背比べ母と姉妹とたちあふひ

2016.6
〇黄昏の踏切の音麦の秋
〇つんつんと天に向かひて麦の穂は
〇かぶりつくトマトの甘し父偲ぶ

2016.5
〇車窓を走る紅白の花水木
〇さわさわと麦の穂先の色づきし

2016.4
〇従姉妹会抜ける街道桜色
〇逃げ水に一瞬映る桜かな

2016.3
〇末っ子を抱っこする姉ひな祭り
〇菜の花や見へ隠れする園児たち

2016.2
〇ポンカンのむく香の飛びて目を瞑る
〇裏通り雪かきの音重なりし

2016.1
〇半袖の子ら駆けまはる冬至かな
〇陸橋に人連なりし初日の出
〇おくるみの中から寝息冬うらら

2015.12
〇紅玉の深き赤みをみがきをり
〇小春日や出窓に並ぶぬひぐるみ

2015.11
〇夕暮れの苅田の広しつむじ風
〇穭田や夕日を浴びる犬の影

2015.10
〇畦道に繋がりて咲く曼珠沙華
〇金木犀香る闇夜のウォーキング

2015.9
〇炎天や仰ぐゴーヤの実の爆ぜる
〇枯れ枝に赤く色づくミニトマト

2015.8
〇大地より熱沸きあがるアスファルト

2015.7
〇梅雨寒や暗いニュースを一人聴く

2015.6
〇風吹いて麦穂の波のうねりかな
〇先端の光りて伸びるゴーヤかな

2015.5
〇一日で伸びるゴーヤの蔓の先

2015.4
〇命日は春爛漫の墓参り

2015.3
〇 ぬれ土にポツリポツリと小さな芽 

2015.2
〇赤城颪走りて揺れるランドセル
〇冬晴れや岩を覆ひて群れカモメ

2015.1
〇凪ぐ空に雲の光りて初日の出
〇陽だまりに風船ひとつ寒の入り

2014.12
〇手を放し走り出す子や七五三

2014.11
〇朝顔の種のこぼれて双葉かな
〇秩父路や銀杏拾ふ母娘

2014.10
〇朝顔の枯れしネットに夕日かな
〇彼岸花燃ゆる大地の巾着田

2014.9
〇クーラーの音ばかりなる一人の夜
〇線香花火幼な児は後ずさり

2014.8
〇朝顔の小ぶりの花の色数多
〇雪渓の一すぢ残る忍野富士

2014.7
〇朝顔の今朝の高さを目で測り
〇台風一過隣人の声聞こゆ

2014.6
〇ツンツンと空を目指して麦の秋
〇果てしなく続く苗代水の音

2014.5
〇菜の花や残土の山を覆ひけり
〇薫風を受けてさきたま古墳群

2014.4
〇蓮池を覆ひ尽くして花筏
〇ふるさとの丘の辛夷を確かめむ

2014.3
〇初めての小さき靴や春隣
〇犬走り洗ひ流して春の雨

2014.2
〇うたた寝の短き午後や冬うらら
〇針金にゴーヤの蔓の枯れ残り

2014.1
〇兄の家やや不揃ひのつるし柿 

2013.12
〇砂塵立つ無人の田んぼ冬ざるる
〇にごり湯に体沈めて冬の星

2013.11
〇木枯らし一号クリームをすり込みぬ
〇墓参り銀杏の実の雨に濡れ 

2013.10
〇秋彼岸来し方長きや短きや

2013.9
〇書きかけの手紙の続き夏惜しむ
〇いわし雲絵本図書館静かなり

2013.8
〇歯ごたへを確かめながら桃を食む
〇麗筆の暑中見舞ひを眺めをり

2013.7
〇早苗田に映る大空底深し
〇雷鳴や真一文字の孫の口

2013.6
〇絵手紙の大きな茶椀走り梅雨
〇初咲きの小きアヤメの濃紫 

2013.5
〇薫風にセーラーの襟まかせつつ
〇にがうりを植うる夫の背なの土

2013.4
〇生垣の間より枝垂れ桜かな
〇草若葉乳呑み児そつと草に乗せ

2013.3
〇泣く嬰を抱いて歩いて春うらら
〇卒園の子は縄跳びの縄を編む

2013.2
〇アオサギは微動だにせず雪の中
〇やはらかな風を吸い込み布団干す

2013.1
〇足元に届く冬日やほのぬくし
〇青空に向けて吐きだす白い息

2012.12
〇秋時雨赤毛のアンを読み返す
〇早朝の道新しき落ち葉掃く

2012.11
〇金木犀野鳩突然飛び立てり
〇旧友の家近付きて金木犀

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