ソムタムのリーガルマインド涵養の旅

中央大学法学部通信教育課程で学ぶソムタムの日記

刑法各論第1課題に着手:嫉妬とは怖いものなり

2006-11-08 22:11:11 | 刑法
さあて、刑法各論。
これまでに第2、第4課題を提出しましたけど、まだ返ってきてません。

ということは、、。
不合格レポが返ってきてへこんでしまう、その前に!
残りの2課題にも取りかからなきゃいけません。

とうことで、、、。
第1課題に着手しました。
ふむふむ、この課題は基本的には傷害罪の成立範囲を問うものですね。

丙女に対しては頭髪の切除を意図したところ、実際に頭部に怪我させちゃってる
ので、傷害罪の性質を故意犯とするか、結果的加重犯とするかで、
結果が違うというところがポイントかな。

乙女に対してはPTSDを発症させたことが傷害に該当するか否かがポイント
ですね。PTSDの発症を傷害罪と認めた例として富山地裁平成13年判決が
ありますので参考にしましょう。

それにしても。

この富山地裁の事例。読むと、嫉妬の怖さが伝わってくる事例です。
交際相手の元カノがとても可愛いことに嫉妬した女性が、交際相手から
つれなくされたのは元カノが可愛いからだと強く思い込み、
嫌がらせ電話を数千回もかけたところ、元カノがPTSDになっちゃった。
嫌がらせ電話の理由がすごい。嫌がらせ電話によって、恐怖や不安を感じれば
普段どおりの精神状態ではいられなくなり、かわいい容姿も変わって表情も
暗くなるだろう、そうなれば交際相手を独占できる、、、、と。

元カノの女性はいやがらせを受け続けたことで職場も辞めて、外出もできなく
なり、人生が大きく狂ってしまったという。一方で、
被告人の女性にしても、恋する普通の女性だったものが、変な方向に暴走し、
まさかこんな風になっちゃうとは自分でもコントロールできなかったのかも。

本当、嫉妬とは怖いものですね。

富山地裁は、この被告人に傷害罪を認め、懲役2年を宣告しています。
被告人の女性は、もう更生して正しい道を歩んでいるでしょうか。
被害にあった元カノは、もう病気から回復したのでしょうか。

結果は知る由もありませんが、良い方向に向かったことを祈らずにおれません。

色々と考えさせられる課題であり、仕上げは明日まで持ち越すこととします。




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2 コメント

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Unknown (ピロタン)
2006-11-09 09:47:22
こちらのほうに初めてコメントします。
刑法各論レポートお疲れさまっす!
私はまだ第二課題しか出してないので、
後どの課題にするか迷っております。

それにしてもこの富山地裁の事例は
すごいですね((^_^;)
テレビドラマではないですが、人間、
恋すると自分がコントロールできなくなって
しまう場合もあるので、こういうことになってしまうのかな。。
この事例・・興味深そうなので
私も第1課題勉強してみます
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Unknown (ソムタム)
2006-11-09 18:53:21
ピロタンさん
この富山の事例は考えさせられます。
確かに被告女性のしたことは、悪いことです。
とても悪いことです。被害者の方は、かわいい
というだけで何の落ち度も無いのに辛酸なめ子状態。
でもでも。
この彼氏というのが問題で、交際中の被告女性に
元カノの写真を見せ「かわいいだろ♪」と言ったり、
そんなことを繰り返しているんです。
どういう神経でそんなことを言うのか。
多分、被告女性は一途な人だったのでは、と思う。
もし彼氏がこんな奴じゃなかったら、彼女も路を
踏み外さなかったんじゃないかとも思う。
もちろん、罪は罪だし、被害者の救済も大切ですけど。
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