七七ブログ

タダの詩人「七七」による人心体実験の記録 

2010年10月10日~11日 雲取山山行記録 1日目

2010-10-17 19:39:49 | 雑文
去る10月10日、
私は友人のNさんとともに奥多摩の雲取山に登頂した。10日から2日間、妻と幼い息子は自宅で私の帰りを待っていた。急激に忙しくなった仕事と、産後の妻に代わりこなさなければならない家事とで疲れ果てていた私を見かねた妻が大好きな登山を勧めてくれました。ただしそれには条件があった。それは幕営山行である事。子供を山小屋に泊まらせるのは困難であろうということで、テント泊の練習をしておいて欲しいという意味である。妻も山好きなのでなるべく早く子供を連れて山に行きたいのです。そんな有難い申し出をうけて速攻アライテントのエアライズ3とオスプレーのアトモス65を購入し、友人のNさんを誘ってこの山行が成立する運びとなった次第でございます。

エアライズ3
アトモス65

Nさんが
車で我が家まで迎えに来てくれました。Nさんは予定の約20分遅れで我が家に到着。しかし下山場所の奥多摩湖駐車場に着いたのは予定通り8時半。天気予報が雨だったせいか道がすいていました。ここに車を置き登山口の鴨沢までバスで移動しましたが、降りてびっくり晴れている。天気予報では前から雨だったのに…。何という幸運。他の登山者のみなさんも嬉しそうに準備しています。我々は9時20分に出発しました。

鴨沢

集落の中を
少し歩くと登山口がある。登山道の傾斜はきつくなく幅も広くて歩きやすい。近所の裏山が巨大化したような親しみ深い趣があり、懐かしいような暖かさがありました。重い荷物が心配だったけどガイドブックのペースを上回る快調ぶり。ブランクも問題なし。運動不足の体が歓喜しています。ガスが出ているが雨の気配はありません。堂所前の水場はショボくてあまりうまくないので500mlだけ補給して七ツ石小屋まで一気に登る。12時10分着で昼食に。おにぎりとカップスープを食す。

七ツ石小屋
おにぎり

七ツ石小屋を
出て少し登ると石尾根に出た。ここからが本番。縦走路を歩くのは登山の美味しい所ですね。石尾根は山火事が広がるのを防ぐため幅広く切り開かれていて開放感が気持ち良い。標高1500メートルを超えたあたりから植生が変わり、私の大好きなマルバダケブキが生えています。マルバダケブキはキク科の植物ですが葉っぱの形や実の部分が蓮を連想させる。その形のせいか辺りの景色が急に天上的な神秘さを帯びて見えてくる。それが枯れると真っ黒になり、繊細なブロンズ彫刻のようでその妖しさにいつもシビれてしまう。かと思うとシダ植物の群生が半分枯れてガスと日射しが交錯する中で斜めから照らされてもう何が何だか分からないぐらいサイケデリックでくらくらきちゃう。ハアハア喘ぎながら写真を撮る。「これだから山はやめられねえんだ、ぐへへへ…」みたいな感じで。

写真1
写真2

枯れたマルバダケブキ

七ツ石山の
山頂につく頃には完全に晴れた。雨上がりの澄んだ空気の中照りつける日射しには刺すような鋭さがありました。晴れると思わなかったので防寒用の帽子しかなく、仕方なく頭にタオルを巻きつけた。七ツ石山の山頂では短パン、スパッツ、ダブルストックの(…何故か描写。手が勝手に書いた)「山ガール」と遭遇。雲取山荘泊の単独行だそうな。山で見る女子は何故かわいく見えるのか。妻によれば山で見る男は三割り増しでかっこよく見えるそうなので、女子に限った話ではないようだが、Nさんによると女子は三割り増しどころか数倍になり、男なぞとは比較にならないとのことである。急降下してまた登り返して行くとヘリポートが見えてきた。今日の幕営場の五十人平に2時半着。

七ツ石山
山ガール
五十人平

奥多摩小屋
のぶっきらぼうな青年に幕営料を支払い早速テントの設営に入った。エアライズ3の設営は簡単だが作りがしっかりしていて安心感があります。すでに単独行のテントが一つ、後でもう一人単独の男性がテントを張って今日の幕営数は三張りでした。奥多摩小屋には数組のパーティーがいた模様。しばらくのんびりしていましたが、晩飯前に空身で雲取山へのピストンをすべく出発。小雲取山に向けていきなり険しい急登だがこの道は急で当然、なぜなら崖崩れの跡だから。本来ならば道じゃない所を歩く喜びを言葉でうまく表現出来ないけれど、一言で言えば「記号からの解放」の喜びと言うべきものでしょうか。空身だがテントを張ってやや気が抜けたせいか小雲取山までで心が折れた(巻道を行けばよかったのだが)。ご飯も作らなければならないし、幕営は忙しいね。

小雲取山

晩飯は
飯盒で炊くご飯にレトルトカレー。雨が降ってきたのでフライシート内の前室で準備。山の天気は「本当に」変わりやすい。山行に飯盒を持って行く人はあまりいないと思うが、準備の時間が少なく確実な方法として飯盒炊爨を選んだ。中蓋を入れたまま炊いてしまうというミスを侵したがなぜかまあまあに炊けていました。私は中村屋のインドカレー、Nさんが無印のイエローカレー。無印の食品が意外といい線いっているのが不気味だ(褒めてます)。食事が終わるころには真っ暗になっていたが雨は上がり、外に出てみると星が出始めていました。完全に日が沈みきってしまうと雲もなくなりプラネタリウムなみの星空が。実は今日は新月だったのです。かつてないほど天の河がくっきり見えて、もはや星空と言うより宇宙空間が見えていると言ったほうが適切なり。山の上、そこには一体何があるのか?そう、宇宙がある。ここに来れた幸せとお世話になっている全ての人への感謝が湧き上がりそれを噛み締めました。明日は4時起きで朝食前に雲取山頂で日の出を見る予定。8時には寝袋にはいりNさんと下らない話(内緒)をしているうちにすぐに就寝しました。(2日目に続く)

飯盒炊爨
宇宙空間

9:20 鴨沢

11:13 堂所

12:10 七ツ石小屋
昼食
13:00

13:25 七ツ石山

14:15 五十人平(奥多摩小屋)

雲取山地図





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2 コメント

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Unknown (N)
2010-10-31 23:03:09
Nです。
雲取山最高でしたね。
また一緒に山に行くことを楽しみにしております。
山にいる女子はなぜ可愛く見えるのか…今後も観察しながら考察していきましょう!
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Unknown (なななな)
2010-11-07 15:30:40
先日はどうも。次は涸沢かな?なんて。
女子に関する考察はまたテントで飯を作りながらでも。
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