七七ブログ

タダの詩人「七七」による人心体実験の記録 

28

2006-05-24 23:34:55 | 自動書記
まだ現れない新しい物がもうすぐやってきて
俺の胸のつかえを下ろしてくれるだろう 
夏の草いきれにむせる 頭がダメージを受けた
もう冬のようには考えられない
腐りはじめている スローモーションで
腐敗の花が咲き 腐臭で充満する
涙とよだれと鼻水で
洗い流される
気がついたら荒野で
ひとり
乾ききっていた
荒野とは浮かぶ球体に属すことのない「間」
密があれば 疎があるあるはずだ
俺自身のちょうど正反対の存在
俺はプラスマイナスでゼロになる
波が打ち消しあう 膨大なエネルギーの静止状態
誰も止められない大破壊
今壊れゆくのは古い物さ
決してもとに戻らない流れが美しい過去を永遠に流し去ってしまう
呆然とする間もなく次の流れがやってきて「今」を押し流そうとしている
弱肉が強食に食われるだけ 水が流れて溜まるだけ
天から糸が降りてきて 俺は確信する
誰も聞いていない
ここは無法地帯だ
永遠も瞬間もありだ
裏側が晴れ上がっている
ルールのない ゲームセンターだ
ルールを作れ
ルールとして生きろ
ルールは形の沈黙の中
本当はそんな物ないんだという開き直りこそがルールなんだ
臍下丹田をわしづかみ
まだまだ育つ 
視界が赤く染まる 赤を贈ろう
青を紫に 黄色をオレンジに
してやろう
介入しよう 混ぜよう 
はがしてしまえ
そんなかさぶたつけていては何も見えない
痛いのはちょっとだけ
ちょっと死ぬまで 俺が飽きるまで
君が押し流されるまで



27

2006-05-16 01:20:32 | 自動書記
蛸は死んだ
カビに覆われた地平線
微生物の海だ
架空のDNA サンタクロースのDNA
忘れた…
パスを出せ
削ってもはまらない
残ってもつまらない
生き急いで止まれない
噛むと堅くにがい
朝の光の中でおやすみ
力が抜けて抜け出して
チラシの裏に隠れた
猫の入れ墨
大都会ビルの海人の海
壁は赤面する
「きっかけ」がもうすぐ発射する
先頭車両は専用車 沈黙の専用車だ
その後に続くのが言葉の列なんだ
あらかじめ
終わらされている
始まった瞬間終わる沈黙の列車
始発から終電までのあいだ姿をくらます
ガキを絞め殺す列車 老人を座らせることのない列車
一人前の大人が実は何も分かってないことを隠蔽する
裸の女王様
吊り広告で笑いかける産業のグローバリズム
骨を拾った
杖をついた
死が線路の下からついてくる
今日も危険な旅路に
いってきます

26

2006-05-11 02:08:37 | 自動書記
手首にまいた碇
種蒔く人にハエが群がり
冗談から始まった祟り
あがめるお祭り
のらりくらり日々
仮面にひびが入ってる 
その下の顔はテレビでよく見るやつだ
思い出せねえ 訳が分からねえ
ボリュームを絞った
ハッカの匂いをかいだら
きっと思い出すだろう

明かり 始まり 遠い昔
時間が線形ではないことの証明だ
追いつめたら白状するさ
嘘が流れてる 間違った思い込みがあるかもしれない 追い込め 容赦なく
あばけ
あばばばばばばばばっばばばばばばばばばあっばばばばば
白痴の眼に涙
終わりが近いんだ 旅立ちの時が来る
小さな旅路 小さな分岐が やがて俺たちを隔てる
同じ銀河を見ようじゃないか
イマジネーションが渦を巻く 第六感の渦
それに襲われるんだ 騎馬民族が五感を制圧
疲れた体はひれ伏した 予感に満ちた眠りの中へ 液状化
解放区では物に形は存在しない 波とか渦とか流れとか
待っている
復活する
いずれまた落ちてゆく
今は曖昧な場所にいる
住所はないんだ
基準がないんだ
確かなものはないんだ
疑いが強くする 確信を呼び込むのは祭りの生け贄が朽ち果てるエクスタシー
毎日の農作業の隙間に 削られて残った 尖った石が
突き刺さっている筈だ
心臓の奥深く 
じっとしてる 鼓動にも動じない 一度も動じたことはない
沈まない太陽が今沈む
絶対が 揺らいだ 崩れてゆく
皮を剥くように次の預言が現れるだろう
預言者が本物か偽物か 
今ここで
のるか
そるかだ



25

2006-05-09 01:21:06 | 自動書記
重力に支配された 水だ
実体のない波動 音だ
どこにでもある 石ころさお前は
じっとしてる石 ただの存在を体現
全てを無視 全てから無視 闇夜にそっと立ち上がり
流星を見たんだ 
その後潰れたカエルを見て またもとの場所でひとりみしみし軋んでいたら
中からどんどんはみ出して 表面を覆い尽くして裏返ってしまった
はだかの土だ むき出しの雨が降る あられもない水が流れた
もういたたまれなくて走った 過去のことは忘れた 思い出すことも忘れた
追憶喪失
今しか分からない
現象が踊っている 
でかすぎて見失っている
東にはスラムが作られる
壁には跡がついている
梅の木には犬が小便をかけてゆく
村には春がやってくる
ピリオドは打ち疲れて手を抜いている そこに詐欺師がつけ込む
終わらない 奪い合いだ
増え過ぎたホモサピエンスにすみかを奪われた野獣の復讐の血液の深い森の中の
嘆きのような風の音がする
ベビーベッドの上で神秘の交感が今行われた所
アマゾンを流れた水が今この裏のどぶ川にやってきた所
レッサーパンダに続いてアオダイショウが立ちあがりはじめた所
石はがたがた震えてる
喉を湿らせる霧雨が 全世界に降っている所
ブラウン管モニターの光の粒が喋りだす
豆が転がって 落ちてしまった こんな形してるから
いけないのさ
転がればいい 削られればいい どっかにたどり着いてまたそこからどっかへ
静かな旅だ 巡り巡る巡礼の旅 元に戻ってくる円運動それが俺たちの旅だ
元に戻ってきてもすっかり変わっているから分からないけど
ここはもとの場所に違いない
あんたは
お母さんですね



24

2006-05-02 04:46:06 | 自動書記
夢で決められた 瀕死の馬
たらいの中 幼児が流れてくる
朝寝坊 遥かむこう 霧の中の黄金卿に
よく似たやつ あんたによく似た悲劇の王
地獄のよう 地続きであそこは天国のよう
塞がれた 耳の中 骨の音を聞け
関節が歪んでいる クラッシュぎりぎりのコーナリングに俺は麻痺してきた
麻酔にかけられたように感じなくなって堅く硬直
カタルシスの 甘さ 吐き捨てた 甘すぎる
永遠の緊張 誰も耐えられない
誰も残らない 地上に一片の切れ端
失われた文明の痕跡 やがて失われる現在の文明が積み重なる浜辺
古代魚が上陸する浜辺 埋もれたビルの中で受精
石油が新しく作られる 屍から芽が出る
恵みの雨が滴り落ちる
搾りかす
ゴミの山の黎明 埋め立て地全体が発酵してる
地球の一部分の代謝 さほど影響を残さず消えた種族のリサイクル
俺は塵となった とっくの昔に塵になっていた はじめから塵になりたがっていた
俺は塵の塊だった
一粒ずつ分裂しそのすべてに神が宿っていた 塵そのものが神だった
複雑になればなるほど遠ざかって行った 
骨が教えてくれるけど すかすかの骨粗鬆症
衰弱した複雑さ 修理できないバグが炸裂
網の目に掬えない水のなかに猛毒 琥珀に閉じ込めろ
繭の中の青春 まだ生きているなんて
もう死んでいるなんて
言えない
あいまいな
状態だからさ
曖昧に透明 澄んだ泥沼に亀が住むとさ
キノコの群れに襲われた 曲がり角で
買い物中のタイムスリップ 爆発的インフレーション
バブル不敬罪 許された なんでもありがとう
なんでも梨 林檎でも梨
ピンク色の梨 忘却とは梨
名無しがゆく 名無しの群れが名無しの行為に捧げる世界
ビデオ撮っといて  24時間止めないで
逃したらもうこないビッグウェーブが終わった所
ギリギリ間に合わずニアミス
残り香が今消えた
閉まった時挟んだ
忘却の仲間入り
なんだっけ
今の
いやさっきの
遠い昔の
何の話してるの
もう切るね