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キャンドルナイト

2011年03月17日 23時04分00秒 | 日記

夏至や冬至ではないけれど、久しぶりにキャンドルに明かりを灯しました。
初日から回避してきた計画停電が、初めて実行されました。
大停電の可能性もあると言うことで、うちの会社でも早めに帰宅する社員がいたりしましたが、得意先との仕事&帰宅ラッシュの大混雑に見舞われたこともあり、20時過ぎに会社を出ました。
おかげで、地下鉄外苑前の駅は、数時間前の大混雑が嘘のように静まりかえっていました。
溜池山王駅も、まるで日曜の夜のような人の少なさ。
難なく座ることができ、寝不足もあり気付けば下車駅に。
ここまでは、見慣れた景色でしたが、地上はいつもとは違う景色が広がっていました。
警察官が手信号で車を整理している中、横断歩道を渡りながら左右を見渡すと、明かりと言えば車のヘッドライトとテールランプのみ。
街が、息を潜めて眠りにつているかのようです。
信号の消えた国道を更に歩いて行くと、2ヶ所ほど信号が灯っています。
1ヶ所は警官が発電機を使って、信号機を稼働させていました。
事故の起こる可能性が高い交差点に関しては、手信号だけでは不十分ということなのでしょうか?
さらにもう1ヶ所。
こちらは、警官の姿がないものの、発電機の音だけが響いていました。
発電機は何処に?
周囲を見回しても、それらしきものは無し。
音源を探してみると、向かい側の信号機脇にある配電盤のようなボックスから音が響いていました。
今まで自損事故の車が激突をしているのを見たことがあるくらいで、何のために設置されているのか謎でしたが、非常用の発電機が組み込まれた制御盤のようでした。
そんなものに感心しながら、国道を外れて住宅地の中へ。
いつも見慣れな街並みが、さらに眠りについているかのようです。
21時過ぎにもかかわらず、住宅の窓から漏れる明かりは殆どなし。
それだけに、生活感が感じられないのでしょうね。
足下には、満月前の月が照らし出された自分の影がハッキリと。
久しぶりに、月明かりを実感しました。
それにしても、生活感がないというか人の気配が感じられない街並みを歩いていると、まるで異次元空間に迷い込んだかのような錯覚をします。
そう、自分以外の時が、停止したかのようです。
私以外に歩いている人間もなく、違った意味の怖さがありますね。
15分ほどで自宅に着き、キャンドルホルダーのキャンドルに明かりを灯すと、ホッとしました。
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小さな明かりでも、暗闇の不安感から解き放たれますね。
停電から復帰するまで、およそ30分。
揺れる小さな炎に、なぜか安らぎを感じてしまいました。

被災された方々の心にも、安らぎの明かりが1日も早く灯りますように。