魔法の弾丸

自己に対する選択毒性

覚悟

2009-01-09 18:30:27 | Weblog
「然しこれからは日本も段々発展するでしょう」と弁護した。すると、かの男は、すましたもので、「亡びるね」と云った。
三四郎/夏目漱石



国家試験の勉強で、公衆衛生学において、初めて日本の社会保障や医療保険のしくみを知った。今まで当然のように病院に受診していたけれど、ほんの50年前では、それが当たり前ではなかったことを知った。日本が立ち上げた国民皆保険というシステムは素晴らしいと思う。

システムは永久的に維持できるものではなく、その時代に応じて姿を変えていかなければ、この世界に類を見ないシステムは、間違いなく破綻するだろう。


確かに、後期高齢者医療制度という名前は良くないと思う。しかし、内容を吟味してみると、将来にわたって日本の医療制度を継続するためのものだと理解できる。名前だけに過剰に反応するのではなく、内容をしっかりと学ぶべきだと思った。




今の日本は、子どもや若者の未来に対する投資が余りに少ない。




正常妊娠の医療費は、医療保険の適応外であるらしい。


衝撃だった。


日本の医療の根本的な原理は、現役世代が子どもや高齢者を負担するものだ。
少子化が進み、将来の現役世代が少なくなると、その負担は重くなる一方だ。

だからこそ、今の日本人は医療費の一部負担するという覚悟を決める必要があると思う。負担してでも、この素晴らしいシステムを維持するという信念を、国全体で共有すべきだと。




若い世代が安心して子どもを生むことができ、子どもたちが豊かな将来を想い描くことができる社会。

たったそれだけで、社会が好転すると思うのは楽観的なのだろうか…





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