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うたのイラスト(月がとっても青いから)

母の三回忌がもうすぐだ。もう二年経ったのだ。

時には母の時代の歌のことを書こう。

この歌を歌った菅原都々子さんが、先日テレビに出てこの歌を久しぶりに披露していた。

もうこの年配の歌手に、かつての美声を求めるのは無理だと思っていたから、

あんまり期待しないで見ていたら、昔とさして変わらぬ張りのある声で歌われたのには驚いた。

青い月夜に、好きな人と歩いた想い出の鈴懸の道を、

二人きりで遠回りして歩いていこうという(これが最後の、二人しての散歩なのだろうか)

本当に慎ましい恋の歌である。

恐らく短い、実らぬ恋だったのだろう。

たとえ「もう今日かぎり逢えぬとも」、

その「想い出は捨てずに」、

青い月の下、「君と誓った並木路(なみきみち)」を歩いて行く。

もしかしたら、あの時代の人たちの中には、

戦争に行く人とこんな別れをした想い出を持っていた人もいたかもしれない。

自分にそんな経験は無くとも、この歌の持つ慎ましさは、

あの時代の人には共感できるものだったろう。

そんなことを考えて聴くと、一種のいとおしさを覚えるのである。

 

 

 

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