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似顔絵(酒井若菜さん・「龍馬伝」近藤長次郎の妻、徳) (portrait WAKANA SAKAI)

密航発覚により、近藤長次郎は追いつめられる。
亀山社中に奉行所の疑いの目が向けられるを知るに至り、
長次郎は犯した罪の大きさにおののく。
しかし時既に遅く、切腹のやむなきに至った。
長次郎の無念はいかばかりか。
しかし、ドラマでは描かれなかった、
長次郎の妻・徳の嘆きもまた思いやられるのである。
徳は長次郎と同じく商家の出である。
武市半平太の妻・冨のように、武士の妻の心構えは徹底してはいまい。
冨の抑えた悲痛さですら悲惨なものだったのに、
恐らくは突如知らされた悲報に、耳を疑ったことだろう。
やっと得心してからも、身も世もなく嘆きに暮れたことであろう。
あまりにむごい場面である。
目を向けずにいてやるのが、武士の妻に対する情けというものかもしれない。
(しかし来週、龍馬が訪ねて行くシーンがあるらしい。)
幼い百太郎もまた不憫(ふびん)である。
長次郎は、まだ革命の真っ最中に、
十年待って行えば問題なかったようなことを望んで行動してしまった。
かえすがえすも痛恨の極みだったろう。
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