ほりでぃ・キッチン

たわいもない日常を暮らす中で感じた
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櫻の園

2009-06-09 10:48:28 | 徒然なるハナシ
やっと、まとまった自由時間が取れたので、
やっと、やっと、やっと、DVDを見ることができました。

「櫻の園」

もう、ずい分前に(公開は1990年らしいですね)、
中島ひろこさん主演で、映画化された「櫻の園」。

当時、子育て真っただ中だった私は、
映画館に行くこともままならず、
「ビデオテープ」をレンタルして見たのです。

開演前の数時間。
その間に起こった出来ごとを、
カメラがさりげなく追っていく…という、
どこか、記録映画的な雰囲気の前作。
自分の高校時代とか、学生時代とか、
甘酸っぱい気持ちを彷彿をさせる、お気に入りの映画です。
(演劇ではなかったけれど、バンドとか筝曲とか、
ステージ系の部活をしていたので)

それが、今度は、福田沙紀さんの主演でリメイク。
しかも、同じ監督さんとくれば、
やっぱり、これは見ないわけにはいかない!

ところが、
今作は、前作とは、まったく違うストーリーになっていました。
登場人物も違い、背景も…。
この映画は、賛否両論分かれているみたいですけど、
全体的に流れる「普通の女子高校生の、普通の学校生活」的な雰囲気は、
前作のテイストを引き継いでいるようで、最後まで退屈はしなかった。

しかし、
なんというか…福田沙紀さんは、TVドラマ「ライフ」の印象が強すぎて。
唯我独尊的な主人公が、ちょっと浮いているかなぁ…という感じがありました。
途中で、ちょくちょく出てくる男の子も、意味があったのか?という印象で…。

でも、これは多分、前作に囚われている私の見方が悪いんでしょう。
中島ひろこさんの、
サラリとした、それでいて存在感のある主人公のイメージと、
映画に、ガツンとインパクトを与えたキスシーン。
それと比べると、今作は、
恋愛への憧れとか、女子高校生ならではのキャピキャピ感とか。
そういう「桜」的なものが、映画から感じられないような気がしました。

まあ、しかし、
今どきの女子高校生とは、こんな感じなのでしょう。
(娘を見ていても、そう思います)
映画の中で、
寺島純子さん扮する学園長先生と、
大杉連さん扮する教務員さんが櫻の園のセリフを借りて
言った言葉。

「自分の歩んできた、道のりの長さに気づいてしまったの」
「時は過ぎていく」
「また、新しい櫻の園が生まれるのですね」

そう。
時代は流れ、新しい物が生まれていくのです。
いつまでも、自分の価値観に囚われていては駄目なんだと、
人生の大事なことを、教えてくれた映画でした。