幸福論・・・・・独楽吟と関連して 写経の会 R5.6.17
幸福論(Eudaemonics)とは幸福ひいては人生そのものについての考察・論究のことをいう 「三大幸福論」と言えば、ヒルティの『幸福論』(1891年)、アランの『幸福論』(1925年)、ラッセルの『幸福論』(1930年)による3つの幸福論を指す
幸福論の特徴
アリストテレスBC384 ギリシャ哲学者 『ニコマコス倫理学』 幸福とは快楽を得ることだけではなく、政治を実践し、または人間の霊魂の固有の形相である理性を発展させることであるとして、幸福主義をとなえた。
エピクテトス 50~135ギリシャ哲学者 『語録』 己の力の及ぶものと及ばないものを識別し、自己抑制をもって生きることを説く。 スピノザ 1632~1677オランダ哲学 『エチカ』 物事を永遠の相のもとで見ることが幸福(神に対する知的愛)への道であるとする。 ショーペンハウエル1788~1860 独 哲学 『幸福について』 目先の環境に振り回されるのをやめ、すべては空しいと諦観することで精神的落ち着きを得るべきである。世俗的な幸福の源泉を人のあり方・人の有するもの・人の印象の与え方に大別した上、肝心なのは「人のあり方」であるとする。 『意志と表象としての世界第四部』自他の区別を去った意志の否定を説く。
ヒルティ 1833~1909 スイス 法学者 『幸福論』 神のそば近くあることが永続的な幸福を約束するとする宗 教的幸福論 アラン 1868~1951仏 哲学 『幸福論』 健全な身体によって心の平静を得ることを強調。すべての不運やつまらぬ物事に対して、 上機嫌にふるまうこと。また社会的礼節の重要性を説く。
ラッセル 1872~1970 英 哲学 『幸福論』 己の関心を外部に向け、活動的に生きることを勧める。
福田恆存1912~1994 評論、劇作家 『私の幸福論』不公正な世の現実を見据え、弱点を弱点と認識した上でとらわれなく生きること。望むものを手に入れるために戦い、敗北しても悔いないこと。
「幸せは誰かがプレゼントしてくれるものでもないしお店に売っているものでもない。 どう生きるかを自問してこそ 実感できる」
人間にとって不変の4つの真理 ①必ず死ぬ ②自分の人生は自分しか生きられない③人生は1回限りである ④悠久の宇宙の中で自分という人間は1人しかいない
先達の教えに心を磨き人格を高め1回限りの人生を豊かに生き抜き 尊い命を輝かせたい