Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

イラク戦争肯定論には大義も実利もない

2006-09-08 | 外交・防衛
Dr.マッコイさんがブログで、イラク戦争に関する意見を述べておられます↓。

私はずっとイラク戦争に関してはアメリカの侵略戦争だと思ってきたので、そういう点で共感できていたのは小林よしのりと西部邁くらいしかいませんでした。

ほとんどの保守系の政治家はイラク戦争支持だったと思いますし、私が支持している西村真悟氏もたしか支持していたと思うので、この点では私と意見が違いましたし、この件がきっかけで西尾幹二氏と小林よしのりがいったん離れたわけです。


 Dr.マッコイさんのエントリーにインスパイアされて、私も、イラク戦争に関して述べます。

 小林よしのり氏のテロ容認論と、フセイン大統領賛美には大いに違和感を感じたものの、アメリカの「イラクには、大量破壊兵器が在るに違いない」という決めつけで戦争を始めると言う野蛮さにも、私は大きな疑問を感じていました。

 しかし、これでこれまで日陰の存在だった自衛隊にも脚光が当るかも知れないとか、「拉致問題」で、北朝鮮と事を構えざるを得なくなった日本としては、アメリカとの友好関係の維持・強化のためには、ここで協力をすべきなのかも知れないという思いもありました。

 そのような矛盾した思いも、実際に自衛隊が派遣されてからは、自衛隊員の無事とその活躍を祈るという事で、イラク戦争に対して肯定なスタンスに変わってきました。大義はないけど、実利があるからいいのではないかと・・・。

 ところが、大量破壊兵器はとうとう見つからなかったし、アメリカ兵士のイラク人に対する虐殺・暴行事件は頻発するし・・・。結局、アメリカは、フセイン政権を崩壊させたのはいいが、イラクを以前より酷い状況にしてしまいました。

 自衛隊に関しても、自衛隊に危険な任務を押し付けながら、現地視察さえ行わなかった小泉首相の自衛隊に対する冷たい態度や、サマーワでの、対日イメージの緩やかな低下傾向を知るにつけ、アメリカの非道に付き合う、このような任務は自衛隊にとっても、望ましいものではないという思いが強くなってきました。隣国との緊張が強くなっていくさなかに、自国防衛とは直接関わりのない地域に兵力を分散させてどうするんだという思いも起こってきた事を付け加えておきます。つまり、私にとっては、理想論的にいっても、功利的にいっても、イラク戦争は否定すべきものになりました。

 イラク戦争での対米追従を端緒に、今後、自衛隊がアメリカの意向の元、全世界に展開していくという未来図が現実のものになっていきそうですが、そういうのは歓迎したくないです。

 また、大量破壊兵器など持ってないと言い、実際になかったイラクを攻撃しながら、「核を持っている」と公言している北朝鮮に対して、軍事行動を取らないアメリカはどう見ても、ダブルスタンダードです。こうしたアメリカの不正義に付き合うことで、これまで良好な関係を築いてきたイスラム諸国を敵に廻すのも愚かなことではないでしょうか。

 イランのアザデガン油田開発に関しても、米国が日本に圧力をかけていますが、日本はアメリカに義理立てして、油田開発を諦めるのでしょうか↓。

イラン、中ロと共同開発も 油田開発遅れで日本に警告
2006年 8月27日 (日) 22:20



 【テヘラン27日共同】イランのアザデガン油田開発に当たる石油開発技術会社のバザールガン社長は27日、開発着手が遅れていることについて権益を持つ日本の国際石油開発への不信感を示し「9月15日までに合意できなければ、中国やロシアなどとの共同開発も模索する」と警告した。イラン石油省が運営する通信社が伝えた。

イラン側には、核問題をめぐる米国の圧力で日本が油田開発を意図的に遅らせているとの疑念があるとみられる。

国際石油開発はイランの地雷除去作業が完了していないのが遅れの理由と説明しているが、バザールガン社長は「口実なのは明らかだ」と批判、除去作業はほぼ終わったと強調した。


 アメリカも中国と同じく、日本に対して、過大な要求をするだけの国のように見えます。日米友好の基本姿勢は間違っていないでしょうが、アメリカの言いなりになっている現状は、改めるべきではないでしょうか。



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