福谷章子のまちづくり

さまざまな役割を持ちながら暮らす中で、日々出会い触れ合う人々、街、文化、自然、出来事についてつづります。

スポーツ推進委員の役割 セルジオ越後さんのお話より

2014年12月07日 | スポーツ
第31回千葉県スポーツ推進委員研究大会が、青葉の森公園芸術文化ホールで開催されました。
議長が来賓として出席すべきところですが、
宇留間議長は運営団体の副会長になっているそうで本日は主催者側。
そこで、私が議長代理で開会式に出席し、
その続きでセルジオ越後さんの講演を聞けることに相成りました。


セルジオさんの講演は、現代社会の私たちの生活様式を列挙して憂い、
だからこそ、スポーツ推進委員が出会いの場を作り、
人々が楽しく体を動かす機会を作ることがますます重要であると、結びました。
では、セルジオさんが憂う状況と求めるスポーツのあり方は?
以下のような状況です。ナルホド!

1) 今はスポーツジムが溢れているが、私が日本に来た約40年前はジムなどなく、生活がジムだった。
宅配、携帯、コンビニ、パソコン、リモコンと便利になったが、便利になるほど不足するものがある。
それは体を動かすこと。だから、みんながジムに行く。
ジムには車で行き、お金を払って動かない自転車を漕ぐ。家にある動く自転車は使わない。
2) 東京マラソンの抽選に落ちたといって嘆いていた友人が、震災時に会社から自宅まで26kmも歩いたと文句を言っていた。落ちるの当たり前。マラソンは42kmだから。
3) 4階だてにはエレベーターがなく、毎日たくさん動いていた人が、15階だての3階に引っ越したらエレベーターしか使わなくなり、かえって健康を害する。
エレベーターはもともと障碍者のためにあるのに、今は障碍者よりも我先にと健常者が乗る。
4) 同級生同士で学ぶことは何もない。大人からプログラムは吸収するもの。
ただ楽しいだけでは、社会的に役立つことはない。
今の子どもは2人だけでいい、めんどくさいから友達たくさんいらないという。
それでは調整能力がつかない。
5) 便利になって失われいくものは、付き合いとふれあい。
その結果、リーダーが育たない。
群れがあってもリーダーがいないとまとまっていかない。
6) 地域において、祭りの担い手と消防団は一体だった。
いざという時のために、日頃のコミュニケーションをとっていた。
一人っ子問題というが、一人っ子でも外に出ていれば何の問題もない。
昔は子どもが家にいるのは雨の日だけ。
7) 60歳過ぎたら、やり残したことを学びに大学に戻すと良い。
若い学生にも良い刺激になる。
8) 6年後のオリンピックは、1964年の東京オリンピックとは状況が全く異なる。
当時はベビーブーム。今は超高齢化。
1964年と同じ対策ばかり言われているが、それではダメ。
まちの真ん中に高速道路を通すのは日本だけ。
車なんだから、高速降りたらしばらく走れば良い。都心の高速は取っ払って川を戻すべし。
9) 人間関係は、今の財産を維持しているだけで新しい出会いもなく広がらない現状維持社会となっている。
コミュニティはきっかけがないと近づけない。
だから、地域スポーツが果たす役割が重要だよ。
10) 団体や社会の規模が小さくなると、居心地が良く便利なようだが、元気は失われる。
良いと思ったことのマイナス面を考えねばならない。
便利になることは、人に頼らないことを進めている。
11) アジアの最大のスポーツクラブは東京ディズニーランド。
思わず楽しく体を動かし歩いたり走り回る場所。
私生活の中で、ゲーム感覚でどう体を動かすか。
同じ種目ばかりでなく、スポーツ推進委員は工夫して欲しい。
そして、スポーツで出会いの場を!


最新の画像もっと見る

コメントを投稿