さてさて、伊豆ではのんび~りする・・・ハズでしたが・・・おんぶで寝るのが好きになってしまったチビチビは夜が明ける前からおんぶをリクエストし、母を眠らせてくれませんでした。涙!?いやいや、寝るにはモッタイナイということよね。おかげさまで持ってきた本一冊読み終わっちゃったもんね。サンキュ~、チビチビ
ブログで知り合ったRさんおすすめの向山昌子さんのエッセイ。今回読んでみたのは『持たない生活』(晶文社)でした~。
バックパックの旅先アジアで見たシンプルな生活。うんうん、とうなづきながら読みました。しかし、驚いた。最初自分の日記を読んでいるのかと(笑)。感じたこと、自分しか読まない旅日記に書いていたこととびっくりするくらい同じでした。
まあ、見せる収納(私は隠したい)、模様替え好き(私はめんどくさがり)に関するところなど、違うところもいっぱいだったけれど、そう、アジアで見たあのシンプルな生活は私も心のどこかにずーっと残っているものでした。扉はいらない、という向山さん。私もモンゴルのゲルでみた一部屋しかないのに豊かな生活、タイ、ネパール、インドでのモノが少ないのにシンプルな生活と家族団らんが忘れられなくて。実際に訪れたことはないのだけれど、イラン映画『運動靴と赤い金魚』(この映画大好き!)に出てくる一部屋だけのアパートもよかったなあ・・・映画の中では貧しいものとして描かれていたのだけれど。
そんなわけで、私たちの今度の家のリフォームもメインは一階の二部屋の壁を抜いて、一部屋にしようというものです!
子供部屋?多分三人くらい産めば必然的に子供たちは「あ、他の家にはあっても我が家の辞書には子供部屋という言葉はないんだな」と思ってもらえるかな、と。何もそう区切らなくても・・・と我が家の場合は思うわけです。勉強に集中したいときは図書館へどうぞ(笑)。とはいえ、一人きり、親にのぞかれたくない友達だけとの空間もほしいよね。そんなときは友達の家へどうぞ!?いやいや、ちょっと思いついたことがありまして・・・。家の裏側にある庭とは呼びがたいじめじめしたデッドスペース(と書くと相方に怒られちゃうかな!?)。そこに倉庫というか1畳ほどの小屋を建てたらどうかな、と。貸切温泉よろしく時間予約制で兄弟間交代でね。個室がほしい年齢になったら、きっとDIYで自分たちで建てられるんじゃないかともくろむ母。自分が小さかった頃倉庫をおうちにして遊ぶのが好きだったのを思い出しました。
話しを戻して、『持たない生活』。
印象的だったのが、著者の息子さんの宿題で
「おうちの中でどんな音があるか調べましょう」
というもの。現代の家は電子音が多すぎるというんです。ピピー、炊飯器でご飯が炊けた音。チーン、電子レンジ、換気扇のゴゴゴー。
換気扇を消し、野菜スープがくつくつ煮立っている音が聞こえたら息子さんがこうい言ったそう
「あ、お鍋がおいしくなっていく音がしてる」。
さらに大根を切る音を聞いて、
「あ、とんとん、って大根が食べてほしい音だ」。
なんとも詩的じゃないですか。ああ、大事なことだなあ、って。
アジアの国々のワンルームは台所も当然同じ部屋にあって、いろんな音が聞こえる。母たちがぴたっと子供にくっついて一緒に遊ばなくたって、生活の音を通してちゃあんと愛情が行き届く。そういう有機的、アナログな音のある空間では、きっと子供は満たされてるんだな。母が背を向けて家事をしていたって、音を聞けばそれは自分に向かいあってくれてるってことが伝わるんだろう。改めて子供に向かいあうってどういうことなのか、ということも考えちゃいました(子供に向き合ってないと責められた時期もあったのでね)。
読書の秋、みなさまのおすすめの本もあったら教えてくださ~い。
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