八濱漂泊傳

ダラシナイデラシネ記

ビンコーサイとは

2011-10-02 21:43:05 | ハッケン

 

昔、静岡(駿府)では、

入れ歯のことを ビンコーサイ と言ったそうだ。

 

今でも年配の方は、

歯医者、入れ歯のことを ビンコーサイ と言うそうである。

 

ビンコーサイ の云われをひも解くと、

 

江戸時代、駿府に実在した

備考斎幸吉 という 入れ歯師 に由来するという。

 

備考斎幸吉 とは誰か?

 

空を飛んでしまって岡山城下を追放され、

駿府に居を移した 櫻屋(浮田)幸吉 のことである。

 

 

駿府での 幸吉 は、

商いの傍ら 時計師 としても活躍し、

世界史的にも稀な 入れ歯 づくりで名を馳せた。

 

また、

幸吉 の2代目も 備考斎 と名乗り、

優秀な 入れ歯師 だったという。

 

 

その 浮田家 の墓が、

静岡市内に存在するというので訪ねてみた。

   

Img_5708

 

備前屋 浮田 という文字が

岡山出身の私を嬉しくさせる。

 

家紋は、

磐田市見付の墓と同じく 輪違い である。

 

シャネルではない。

 

よく見ると、

墓にはしっかり 備考斎 と彫られている。

 

Img_5709

 

側面を見ると、

 

なんと・・・・

 

備前児島郡八濱

櫻屋瀬兵衛倅幸吉 

 

と彫られている。

Img_5724a

 

櫻屋瀬兵衛 とは、

八濱 で旅館を営んでいた

幸吉 の父親の名前である。

 

櫻屋瀬兵衛 倅(せがれ) 幸吉

 

 

幸吉 が家族を残して

駿府を所払いになった後も、

 

浮田家 の子孫の間で、

先祖の出身地 備前児島郡八濱 のことが

連綿と語り継がれていることを考えると、

 

ついつい熱くなってしまう。

 

 

八濱 出身の私は、

運命的に、ここを訪れたのだろうか?

 

 

 

  


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