1927年、
ドイツ、シュトゥットガルトにあるワイゼンホフの丘で
ドイツ工作連盟展 が開かれた。
ワイゼンホフ・ジードルンク
ミース、コルビジェ、グロピウス、タウト ・・・・
モダニズムを代表する建築家17人の
豪華キャストによる 実験住宅展 であった。
1927年といえば、昭和2年。
日本では モボ・モガ が大流行していた時代である。
話は変わって、
そのワイゼンホフ・ジードルンクを
彷彿とさせる住宅群が岡山市に存在する。
岡山県営住宅『光ヶ丘団地』(昭和33年~)
どことなく西欧を漂わせるムード。
2階部分の水平連続窓がニクイ。
丘の形状に沿った配置計画がワイゼンホフ!
タテヨコ比率の決め方がモダニズム。
この県営団地を新しいコンセプトでプロデュースし直せば、
きっと面白い化学変化が起こるだろう。
センスのいい人たちがこの団地に住み着くと、
風景は一変するはずだが・・・・
新規の入居者を受け付けていないところをみると、
この建物群は取り壊されるのかな?
ああ、もったいない!
また宿題が増えたみたい。
きっと、この県営住宅を設計した人の脳裏には、
時代を経て伝え聞いたワイゼンホフ・ジードルンクのことが
インプットされていたに違いない。
食い散らかして捨て去られるモダニズムは、
哀れとしか言いようがないが・・・・
この県営住宅は築50年を過ぎてもなお、
まだまだ洗練される余地が残っていると思う。