知る人ぞ知る、
スペイシーな名建築 香川県立体育館 へ行った。
(設計:丹下健三 構造:岡本剛 1964年竣工)
いきなり現れる強烈なフォルムが
私の琴線を刺激する。
建物左右の 巨大な縁梁 からは
これまた 巨大な雨樋 が突き出ている。
この 巨大な雨樋 から降り注ぐ雨水は
下の池に降り注ぐ設計になっている。
ぜひ、どしゃぶりの日に見てみたい。
実はこの 巨大な縁梁 は工事途中に
構造に問題があるとして、RC造から
PC造(プレストレストコンクリート)に変更されている。
今から思えば、
信じられないような設計変更である。
その2本の 巨大な縁梁 を繋ぐ
これまたダイナミックな格子状の梁。
内部に入ると・・・・
エントランスホールの天井は
上部構造物のシェル曲線がそのまま現れている。
このあたりはまさに
コル の ロンシャンの礼拝堂 へのオマージュなのか?
名建築の常、
片隅に模型が置かれていた。
模型を見ると構造がよくわかる。
そして、
圧巻の競技場は 吊天井の大空間!
まさに、
恐るべし 丹下健三 なのである。
コル の ロンシャンの礼拝堂 が
ヨットのハル(船体)をイメージするならば・・・・
丹下健三 の 香川県立体育館 は
弁財船の和船構造を彷彿とさせる。
もうひとつ、
この名建築の見どころは・・・・
家具デザインを担当したのが
剣持 勇 であることを忘れてはならない。
体育館内で、ぞんざいに扱われていた
剣持デザインの椅子を救出して
第7回建築業協会賞 のパネルの前に並べた。
左の椅子は、
椅子OM5008(制作:天童木工)
イームズへのオマージュに見える。
右の椅子は、
小椅子5010(制作:天童木工)
ヤコブセンへのオマージュに見える。
ちなみに、
どちらの椅子も備品シールには
昭和39年購入と記入されている。
こういうところに、
私は感動しちゃったりする。
モダニズムには、まだまだ洗練の余地アリ!