みなさんは、お芝居はよく行かれますか?
私は、演劇学校に行っていて、その道を目指していたくらいですから、芝居は大好き!
学生のときは、アルバイト代をつぎ込んで、それこそ毎週のように劇場に通ったものですが、仕事をするようになり、いつロケが入るかわからないスケジュールなので、芝居のチケットを取っても急に行かれなくなったりすることが何度かあって、最近は残念ながら行く機会が少なくなってしまいました。
それでも、年に何度かは舞台を見に行きます。私は、難解な不条理劇といわれるタイプは苦手で、わかりやすい芝居が好き。中でも劇団四季は大好きです。というのも、木馬座の人形劇を卒業して、最初に見た本格的な芝居が、小学校2年の時の、劇団四季のこどものためのミュージカル「オズの魔法使い」でした!あれは楽しくってきらびやかで夢の世界で以来舞台の魅力にどっぷりはまり、4年生のときに見た「ゆかいなどろぼうたち」の舞台では、泥棒兄弟の末の弟を演じた役者さんに私の幼いハートはすっかりときめき、幼心に、初めて「切ない」というような感情を覚えたような気がしていました。
それからしばらくして高校3年生になった私は、ピアノの先生に薦められて劇団四季の「コーラスライン」を観に行って、あまりのすばらしい舞台にすっかり感動してしまったのですが、そのとき、ひとりの役者さんを見て、忘れていたあの感情を思い出したのです・・・・「あれ・・・?」???
家に帰って古いパンフレットを引っ張り出して確認したら、「あぁやっぱりそうだあの泥棒の末の弟役を演じていた役者さんだ・・・」その方こそ、だれあろう、市村正親さん!もちろんみなさんもご存知でしょう、今では日本を代表する舞台俳優、ミュージカルスターですよね。でもきっとあの35年ぐらい前の「ゆかいなどろぼうたち」の舞台では、まだまだ新人だったことでしょう・・・そのときから、やっぱりあの方は舞台で強烈なオーラを発しておられたのでしょうね・・・・・・・・
それ以来、市村さんの舞台はもちろん、また市村さんが退団されたあとも、劇団四季の舞台をよく観にいきます。
あそこの劇団は「オペラ座の怪人」や「キャッツ」「ライオンキング」など、演目にブロードウェイミュージカルが多いので、ミュージカル劇団だと思っていらっしゃる方々も多いようなのですが、ストレートプレイと呼ばれる、ミュージカルではない普通のお芝居も上演されます。
・・・・・ということで、私が久しぶりに先週観てきたのは、そのストレートプレイの
劇団四季の「ブラックコメディ」
これは、イギリスの劇作家ピーター・シェーファーの作品です。彼の戯曲というと有名なのは、劇団四季でも何度も上演している「エクウス」を思い出す方もいるかもしれません。「エクウス」は悲しい、ちょっと怖い、重たい作品でしたが、この「ブラックコメディ」はもう、まったく作風の違う、
おかしくって、しゃれていて、本当に楽しい舞台でした!
・・・・売れない無名の前衛彫刻家ブリンズリーと婚約者のキャロルにとって、今日は人生においての勝負の日というのも今夜、大金持ちの美術収集家が彼の作品を見に来るというのです。彼に認められれば、この貧乏暮らしからぬけられると喜ぶふたり・・・!ところが間の悪いことに、キャロルの厳格な父親まで、娘の婚約者にふさわしい暮らしをブリンズリーがしているか、見に来るというのです!
さあ、富と名声と愛を手に入れられるかどうかが今夜決まる!というので、なんとブリンズリーは、隣に住むハロルドの部屋から、高価な家具や美術品を無断拝借して、彼のボロアパートをかざりたててしまいます。さあ、客を迎える準備が整った、と一息ついたそのときっ!
なんてこった!突然アパート全体が停電に!
うわー!真っ暗でなんにも見えない・・・・・
・・・・と、このあと、とんでもないことが次々起こっていくというストーリーなのですが・・・・・
まず、この芝居、幕が上がって観客は、きょとんとします。だって舞台上が暗くてよく見えないんですもの・・・・それでも役者さんたちは何事もないように、普通に会話し、動き回ります。そして、ヒューズがとんで停電になったとたん、舞台は煌々と明るくなるのです!ところが逆に舞台上の役者さんたちは「真っ暗で何も見えない」という状況を演じていくのです。つまり停電という状況を、明暗逆転であらわしているのですね。これがもうおかしいの、おかしくないのって!このあと、真っ暗な部屋に思いもかけない訪問者が次々とやってきて、とんちんかんな取り違えが起きていきます。この次々に起こるハプニングに笑いっぱなしなのですが、けっしてドタバタ劇ではなく、暗闇の中、主人公の本音や嘘、浅ましさ、愚かさ、欲望、裏切り、悩みなどが明るく照らし出されていくところが、この戯曲の醍醐味でしょう・・・・さらに、この舞台は役者さんたちの演技力がものすごく問われるものだと思うのです。だってなんたって、真っ暗で何も見えない中、いろいろ画策して動き回っているというシチュエーションを演じなくてはならないのですから・・・・でも皆さん、演出家の計算しつくされた動きを自然に体現していらしていて、ひとりひとりのキャラクターもおもしろく、チームワークもすばらしくて、これは、とっても細かく稽古を積んで、練り上げられた舞台だな・・・と感じました。
このような上質の、しゃれた、練り上げられたコメディを久々に観て、もう大満足・・・
クスクス、アハアハ笑って、頭がふんわりほぐされて、満たされた気分で劇場をあとにしました。
ちなみに、この「ブラックコメディ」は7月23日まで、自由劇場で上演していますので、ご興味のある方は行かれてみてはいかがでしょうか?
この演目に限らず、いいお芝居って、非日常を体験できるのと同時に、また、映画と違うところは、なんたって生の迫力があり、その限られた空間の中で、どんどん世界が広がっていって想像力をかきたてられるところが、たまらない魅力ではないかと思うのですが、みなさんはいかが思われますか?
行ってみたいです~
私の住んでいる地域ではなかなか生の舞台を観る事が出来ません。でも近々「東京乾電池」の舞台がやってくるようです
こういう機会は滅多に無いので足を運びたいと思います
生で見ると感動が違いますよね!
最近は仕事が忙しくて、ついついDVDなんかで代用してしまいますが、久しぶりに私も何か観に行きたいな~と思いました。
舞台、いいですよねえ。
結婚~出産してからしばらく観劇からは遠ざかっていましたが、
娘が幼稚園年長さんぐらいから、少しずつ通い始めてます。
娘と一緒だと余韻にゆっくり浸れないのが難なのですが・・・
夏休みには市村さん出演のミュージカルを観に行く予定です!楽しみ!!
笑うのって健康によいのですよね。
時間をひねり出す努力してみます。
初めて見た舞台は「レ・ミゼラブル」でした♪一緒にみた人と結婚しました。
はーい、ぜひ何か舞台見に行かれてくださーい!
びーさん
あ、そうなの!そうなの!!
私も、叔母にお芝居につれていってもらったとき、
飯野おさみさんを見て、叔母がものすごく興奮していたのを、覚えています
東京乾電池の舞台も楽しいですよ
Rmkmさん
お久しぶりです!
そうなんですよね、仕事が忙しいとチケット取るのが、ちょっとおっくうになっちゃうんですよね・・・でも生の迫力はやっぱりいいですよ!!この夏、ぜひご主人と観劇デートはいかがでしょう?
はゆせさん
わー市村さんのミュージカルって何を見に行かれるんですか?いいな
よろしかったら、感想聞かせてくださいませ!!
Kikimamaさん
えーっ初めて見た舞台をいっしょに行った方とご結婚なさったなんて、ちょっとロマンチック
ということは、ご主人様は観劇好きなのでは・・・?毎年結婚記念日に、舞台を見に行くなんていうのは、いかがでしょう?
みなさんとお芝居の話をわいわいするのって、楽しいですね
そういえば、ここ数年観に行ってないなぁ
劇団四季
>ストレートプレイと呼ばれる、ミュージカルではない普通のお芝居も上演されます。
そうなんですか‥
知らなかった
「ブラックコメディ」面白そうですね
観てみたい
劇団四季では「クレイジーフォーユー」が好きだなぁ
私の青春時代のアイドル荒川務さんが頑張っておられた
そうそう 今は亡き本田美奈子さんの「ミス・サイゴン」もよかったです
あぁ 観にいきたくなりました
庄司さん またお勧めなものがあったら是非紹介してくださいね
って私に時間はあるのだろうか。。。
いや 時間は作るものですよね うん
私も庄司さんと同じように小学校の時、学校の校外学習で日生劇場に行き劇団四季の「ふたりのロッテ」を見た感動を忘れません。
結婚するまで、その時の薄っぺらいパンフレットを大事に取って置いたものです。
あとで、その舞台でロッテを演じていたのが久野綾希子さんだと知って驚いたものです。
今は愛媛県に住んでいるので簡単にはミュージカルを見ることができないのですが、たまたまこちらで、四季のこどもミュージカル「はだかの王様」が上演されることを知り、懐かしさと子供達にも同じ感動を味わってもらいたいと思い、長女と長男を連れて出かけました。
でも、予想に反して、子供達の反応はイマイチで私が見てもあの頃の感動とは落差 がありました。自分が大人になってしまったせいなのか?やはり、本場の日生劇場とは会場の設備や規模や俳優陣の違いなのか、わかりませんが、今度、帰省した折には観劇して確かめてみようと思ってます
うわーくんくんさん、本田美奈子さんの「ミス・サイゴン」観ていらっしゃるんですね・・・・いいなぁ・・・実は、私は、「ミス・サイゴン」は観にいったんですが、ちょうどその日、本田さんがたしか怪我かなにかをされて、代役の方の舞台で、まぁもちろん代役の方の舞台もよかったのですが、後でテレビで本田さんの舞台の様子を見て、やっぱり代役の方とは、迫力が違うな・・・と思ってたのです・・・そうですね、時間を作って、お芝居観にいきましょうね!
密柑さん
まぁ、密柑さんは、新人の頃の久野綾希子サンをご覧になっているのですね!やはりああいう方はきっとオーラが違って、ますます完成度の高い舞台になっていたのかもしれませんね・・!舞台って、もちろん役者さんたちの演技力によっても全然違うし、同じ役者さんが演じても、その日その日によって舞台全体の盛り上がりが違いますからね・・・・まぁそこが生のおもしろさ、恐さなんでしょうね・・・・