革共同政治局のスターリニスト集団への転態に身がすくむ思い
Kさんへ
まずは、この本『革共同政治局の敗北1975~2014』との出会いの機会を与えていただき、感謝しています。10月4日(金)に読みおえ、心の整理をしていました。本日は、仕事の都合で、時間があるので筆をとりました。何点かお伝えしたいと思います。
最初に、著者の2人の革命家の10年にわたる真摯な総括に、心から敬意を表します。様々な評価はできるとは思いますが、こうした総括がきちっとなされ、世に出たということは、ラジカル(文字通りの意味で)な運動の歴史に、不朽の財産を残されたと思います。
読んでいて、私も一時戦列に加わっていた本多延嘉さん指揮下の中核派に無性のいとおしさが湧いてきてなりませんでした。本当に"いとおしい"と表現するしかない気持ちでした。
そして何よりも、中核派の崩壊=革共同政治局のスターリニスト集団への転態が、絵に描いたように、ドラスティックに急速に起こったことに驚きを禁じ得ませんでした。杉並の話(註:06年9月~07年4月、天田三紀夫書記長が杉並区議の結柴誠一氏と新城節子氏にたいして「即時議員辞職」を強要し、西部地区委員会が揺れに揺れ、杉並の支持者区民が革共同への激しい怒りを表明した)を結柴議員から聞いた時から、もう中核派には希望がないとは思っていましたが、私の予想を超えた凄まじさでした。
革命党が革命性を喪失して、スターリン主義に転化するという規定があったかと思いますが、現実の政治過程のロジックの厳格さに、身がすくむ思いです。あらゆる権力は腐敗するが、革命を志向する党派は、権力との戦いを、その最前線で担うことによってのみ、その腐敗から逃れられるのですね。
優れた作品は、読み手にも、問題を共有することを迫るものですが、私もお2人が提起された問題を、改めて位置付けし直さなければならなくなったようです。
決して蓋をしてしまい込んでしまった訳ではないが、重たすぎて、心の正面から少しはずして置いたものを、改めて現在の地平で見つめ直してみたいと思っています。30代の後半から身心の健康法で、何とかこの姿を維持してきましたが、どこまで来られたのか、再確認したいと思います。
最後になりましたが、くれぐれもお体を大切に労り下さい。一日一日、命をつなぐことも、大事な戦いです。
以上
2019年10月10日
考える葦
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