広島への原爆投下を命じられた、白系ロシア混血の海軍少佐ディープ山崎の愛を描いた作品。
戸塚祥太(A.B.C-Z)主演。
早織、蔵下穂波、阿南健治、曽我廼家寛太郎、藤山扇治郎出演。
錦織一清演出。
つかこうへい作。
贔屓目ではなく、この舞台は「ジャニーズの舞台」と思われるのは悔しいし残念に思う。
3年連続で、つか作品を演じてきたとっつーが、ついにこの作品で覚醒したかのような
圧倒的な気迫、熱量、それに対する静謐さ。
よくまああの台詞量をあの口調で最初から最後まで演じきったと思う。
「京都に原爆を落としてはならない」
そして選ばれたのが広島。とっつー演じるディープ山崎少佐の故郷である広島。
両親や友人が暮らす広島に、最愛の人を呼び寄せ、そこに原爆投下ボタンを押すディープ山崎。
最愛の人々の命と引き換えに原爆投下スイッチを押すディープ山崎。
「必ずや原爆投下ボタンを押した指先から、私の体は腐りはじめ
心に巻かれた自爆装置は、四十万の広島市民の呪いとうめき声によって
そのスイッチは作動し、私の五臓六腑は肉片となって飛び散るでしょう。」
父、母、愛する人への想いを語るその姿は、戸塚祥太ではなかったです。
彼は間違いなく舞台の上でディープ山崎少佐として生きていました。
とっつー、本当に本当にお疲れさまでした。
「頑張れ!」「負けるな!」と何度も言われたような気がしたその姿と魂を忘れません。
ここで一旦、つか作品と錦織さん演出から離れてみてはどうだろう。
全く違う作品に出会ってほしいし、新しいとっつーを見せてほしい。
今なら出来るよ、きっと。
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