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teeter-totter

志野の映画やTVや本や旅行や美味しいモノに関する与太話。
日常つぶやきはtwitterです。ブックマークから。

映画「イルマーレ」試写会

2006-09-20 23:51:15 | 映画
2006年9月23日公開
ジャンル:恋愛
製作年:2006年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督:アレハンドロ・アグレスティ
出演:キアヌ・リーブス/サンドラ・ブロック
ディラン・ウォルシュ/ショーレ・アグダシュルー
/クリストファー・プラマー

スピードのキアヌ&サンドラが13年振りに共演!ということが話題だった本作。
オリジナル版の「イルマーレ」(韓国・2000年)が大好きだったので私としては初めはハリウッドリメイクを心配してたのですが、リメイク版の予告を見ていたらまた違った作品として楽しみに。
オリジナルよりも、仕事や人生に悩む働く大人達のラブ・ファンタジーに仕上がっていました。
手紙という古典的アイテムを介して培われる仄かな恋心が、やがてお互いを思いやる気持ちになり・・・。
現代みたいにすぐメール、すぐ携帯、即会う。なんて即物的な恋愛がまかり通る世の中へのささやかな反抗ってところでしょうか。
じっくりと育てるピュアな恋も良いモノだと思います。
人生を支え合える相手との出会いは、そんな簡単なものじゃないですものね(たぶん/笑)。
上映が秋というのも良いのかもしれません。ちょっともの悲しい、人恋しい季節の映画。湖に佇む家が、ぽつんと淋しそうに見えます。
いろんなアイテムが二人のタイム・ラグをさらに際だたせるものとして登場するのですが、ケイトが列車に忘れたジェイン・オースティンの小説「説得」が大事な場面で登場するのが巧い演出だと思いました。その内容と共に。
そしてオリジナルでは海の畔に建つ家を「イルマーレ」と呼んでたワケですが、こちらでは家は湖にあるのですよ。じゃあイルマーレは何処に?と思ったら、町一番の人気レストランの名前がイルマーレ。そこで二年前にアレックが予約を入れた席で、二年後にケイトは彼を待つのです。憎い演出です。
こういう部分を楽しみながら観るとさらに切なさが募る様子に共感出来るかと。

ファンタジーとSFの作品にありがちなツッコミを入れたい点は多々あれど(アレックが事故に遭わなきゃ、ケイトは湖の家へ行かないよ!とかとか)、そこは目をつむって、奇跡のような運命の相手との出会いを夢見ましょう♪


オリジナル版は↓
「イルマーレ」(2000/韓国)
監督:イ・ヒョンスン
出演:イ・ジョンジェ/チョン・ジヒョン
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映画「時をかける少女」

2006-09-13 23:00:53 | 映画
2006年7月15日公開
ジャンル:SF
製作年:2006年
製作国:日本
配給:角川ヘラルド映画
原作:筒井康隆
監督:細田守
声の出演:仲里依紗/原沙知絵/石田卓也/板倉光隆

青春映画の傑作、筒井康隆の「時をかける少女」(1983/原田知世・主演/大林宣彦・監督)が、新たな青春映画として、初めてアニメーションで登場。

筒井康隆×細田守×マッドハウスと聞けば期待も高まるというもの。
この夏のアニメ話題作(ゲド・ブレイブ・時かけ)では公開スクリーンこそ少ないものの、この作品が一番だと某朝○新聞も講評しています。

細田監督は、ルイ・ヴィトンで上映された村上隆とのコラボレート短編アニメーション「SUPERFLAT MONOGRAM」ですでに世界的に有名ですが、実はそれよりも「デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!」(2000)が時かけにもつながる現代性を感じる作品として思い起こされたり。あれは秀作でした。
キャラクターデザインはご存じ「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行。

映画を見に行った人の感想が、「夏の間に観るべし」だったのには、納得。
入道雲と夏の日の青春という、切ないけれど爽やかな作品でした。
これまでの時をかける少女・芳山和子は、大人しい優等生でしたが、その芳山和子を叔母に持つ東京の女子高生・紺野真琴は元気いっぱいの現代っ子。タイムリープが出来るようになっても、「ラッキー☆」ぐらいにしか思いません。どんどん都合の悪いことを過去に戻ってなかったことにするうちに、友人・間宮千昭の告白もなかったことにしてしまう。自分に都合が悪いからとやり直した過去が、周囲に影響を及ぼしていくことなど考えもしなかった真琴だが、友人たちとの微妙な関係が崩れ始めて・・・。

「過去をやり直す」という誰でも持っている願望を実際実現出来たら、一体自分はどうするだろう?
大事な友人との関係を壊したくなくて、友人からの告白をなかったことにする?彼からは告白をした記憶が失われても、自分は彼が自分を好きなこと知っていたら?

青春の一ページをくり返す真琴に、高校生は今日を感じ、大人は昨日を思い出す。映画ハチクロにも通じる、普遍的な青春への追想を感じる作品。
真琴がいつか大人になっても、あの夏の日の切なくあたたかい気持ちは、昨日のように思いだすのでしょう。
最後に流れる奥華子の曲の歌詞が、映画のテーマそのもので、曲が終わるまでがまさに「時をかける少女」の作品世界でした。

秋のはじめになっちゃったけど、スクリーンで観て良かった!と思いました。
でもまだ、満席・立ち見あり状態でしたよ。もう少しスクリーン数があれば大ヒットしたのに勿体ない。
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第63回ヴェネチア国際映画祭 閉幕

2006-09-10 12:00:00 | 映画
ま、そんなもんでしょうってことで。
日本人監督の作品は受賞ありませんでしたが。
サプライズ・フィルムだった賈樟柯監督の「三峡好人」が金獅子賞を受賞しました。三峡ダム建設で沈む町と人々の話で、観てみたいなあ。
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ヴェネチア国際映画祭「蟲師」蒼井優が振袖で登場

2006-09-10 01:55:35 | 映画
第63回ヴェネチア国際映画祭で「蟲師」が好評だったそうです。
「パプリカ」はかなり絶賛だそうで、賞レースは期待し過ぎるとアレなので考えませんが(笑)、観るのが楽しみです。
「蟲師」では主演のオダジョーと蒼井優と大森南朋が現地で会見しました。
蒼井優が探幽だなんて知らなかったよ!真っ赤な振り袖を着て登場だったのですが、可愛い・・・。
製作が決まった時から気にしているのに、情報少ないままだもんね。でもなんか観るのがホント楽しみになって来ました♪
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スミス大佐がB・ウィリス!?

2006-09-09 01:05:03 | 映画
映画企画が進行中の「特攻野郎Aチーム」のリーダー(つまりスミス大佐でしょう)にブルース・ウィリスの名前が挙がっているとのこと。
舞台を現代に置き換え、ベトナム戦争から湾岸戦争になるかもって?
ベトナム帰りじゃないAチームなんて・・・!


映画版「特攻野郎Aチーム」にブルース・ウィリス?
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映画「ハチミツとクローバー」

2006-08-29 23:17:04 | 映画
2006年7月22日公開
ジャンル:青春
製作年:2006年
製作国:日本
配給:アスミック・エース エンタテインメント
監督:高田雅博
音楽:菅野ようこ
出演:櫻井翔/蒼井優/伊勢谷友介/加瀬亮/関めぐみ
堺雅人/西田尚美


「草原をつくるには
クローバーと蜜蜂がいる
クローバーが一つ 蜜蜂が一匹
そして夢もいる———
もし蜜蜂がいないなら
夢だけでもいい」
           (エミリー・ディキンソン)


登場人物全員が片思いという美大生5人の揺れる青春を描いた羽海野チカの大ヒット原作コミックを映画化。


映画冒頭で引用された上記の詩は、実はタイトルの由来でもなんでもない。
でも、夢とクローバーと蜜蜂でつくられる夢のような草原は、この原作の世界観とも重なって、なんだか儚くて切ない、期限の設けられた青春という時間そのもののよう。
原作よりも、「美大生である彼ら」に重点が置かれていて、狭い世界の話になってしまっているのが惜しいけれど、映画ならではの色彩の美しさ、音楽との調和、躍動感溢れる芸術への衝動、などが生き生きと描かれている。
ただ、映画という枠に入れるためにたくさんの設定を削ぎ落としているにも関わらず、5人それぞれの恋模様を描いて、散漫な印象。でもこれは削れないしなあ・・・。
桜井翔の竹本くんは、原作者がそっくりと評するのが頷けるほど、ピュアで優しいキャラクターになっている。自分探しの旅は随分端折ってあるけれど、中村獅堂とのシーンはとても良い。獅堂演じる修復士は、言葉は多くないけれど修復士としての誇りや修復するものへの愛情を感じる。そこに竹本くんと通じるものがあるんだなーと感じられ、帰途の再会とアルバイトに行く過程が自然に繋がっていた。やっぱりハチクロの主役は竹本くんだなあと映画を見ても実感。
蒼井優のはぐちゃんが愛らしくて、「ありがと」なんてあんな風に言われたら誰でも恋に落ちそう!着ている洋服もどれもこれも可愛いし、なにより絵を描いているはぐちゃんが生き生きしていて、本当にはぐちゃんがそこに居るようだった。(蒼井優ってなんでこんなに可愛いんでしょうね!)
エキセントリックな森田は原作とは違う雰囲気でしたが、東京芸大院卒のこちらも天才肌アーティスト・伊勢谷友介が自然体で演じているし(脚本呼んで「これオレだ」と思ったらしい・・・そう言う意味で近いキャラではあったのだろうか・・・まさに伊勢谷友介な森田でした)、この映画は、キャスティングに関してはこれ以上ないぐらい見事。
関めぐみ演じる山田さんのスタイルの良さにはうっとりしたし、堺雅人の花本先生が出番は少ないのに良い雰囲気で、出来れば田辺誠一演じる故・原田との過去シーンが見たかった!・・・といえば贅沢?
菅野ようこの英語詩の曲が洋楽を思わせて映画の雰囲気と非常に合っていて良かった。彼女の曲の振り幅ってホント広くてすごい。
全体的なまとまりにはやや欠けるものの、美大生たちの青春、は余すところなく見せて貰ったと思います。そして竹本くんとはぐちゃんのラストの告白シーンは、はぐちゃんの笑顔がストップモーションになるところが良い。此処にすべてが集約している感じ。
原作ではそれぞれが社会や将来、自分の過去と向き合ってもっと複雑になるけれど、この映画に関しては、「大人になる寸前の恋心」みたいなところに主眼を置いているのが、初初しくて、逆に「イマドキ中学生でもしないような」「可愛らしい恋」の映画に仕上がっていて、良い大人でも恥ずかしながら青春スーツを着て海に向かって叫びたくなりました。
原作では一枚の写真にも残らなかった彼らの友情と愛情と甘酸っぱい時代が、映画の端々で山田さんのカメラに収められていくのが嬉しいような気分になりました。
そして最後にはぐちゃんが描いた海(たぶん!?)の絵。あれがこの作品の中の大切な時間をすべて閉じこめたかのような素晴らしい絵でした。
夏に見て良かった青春映画。


上記の詩の原詩↓

"To make a prairie it takes a clover and one bee"

To make a prairie it takes a clover and one bee,
One clover, and a bee,
And revery.
The revery alone will do,
If bees are few.

            by Emily Dickinson




※そしてこんなとこに書くのもなんですが、アニメ「ハチミツとクローバーⅡ」の竹本くん役・神谷浩史さんが事故で入院中とのこと、最終回は代役になってしまうそうですが、早い回復をお祈りしています・・・。

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BS映画「トラ・トラ・トラ!」(1970)

2006-08-25 17:39:11 | 映画
原題:Tora!Tora!Tora!
製作年:1970年
製作国:アメリカ
配給:20世紀フォックス配給
監督:リチャード・フライシャー
舛田利雄
深作欣次
原作:ゴードン・W・プランゲ
ラディスラス・ファラーゴ
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
出演:マーティン・バルサム/山村聡
ジョゼフ・コットン/三橋達也
E・G・マーシャル/田村高廣
ジェームズ・ホイットモア/東野英治郎
島田正吾/千田是也/宇佐美淳也
キース・アンデス/エドワード・アンドリュース
内田朝雄/ジョージ・マクレディ
エドモン・ライアン/十朱久雄/安部徹/マコ
ジェイソン・ロバーズ

アカデミー特殊視覚効果賞受賞

イーストウッドの硫黄島戦映画を見る前にハリウッドによる太平洋戦争映画を予習。
あまりにも有名なのに、実は全部を真面目に見るのは初めての「トラ・トラ・トラ!」。
日本軍による真珠湾攻撃の全容を描いた戦争スペクタクル映画だが、とても公平な目線で作られている。近年製作された「パール・ハーバー」(2001)がなぜあんな時代考証もめちゃくちゃな単なる娯楽作品になっているのが不思議なほど、それより30年前に製作されたこの作品は時代考証その他なにもかも大変優れている。
模型を使っての真珠湾空襲や飛行機同士の空中戦の様子は迫力満点。2時間半という長時間を感じさせない、日米開戦という後戻りできない悲劇へ突き進んでいく様子が息詰まる展開で繰り広げられている。
駐米大使、日本海軍の戦争を止められなかった無念も感じられる、日本人を非常に人間らしく描いている戦争映画。
こういうのを見ると、アメリカって間口の広い国だなあと思ってしまう。
そんなアメリカで居て欲しいものです。
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映画「スーパーマン・リターンズ」

2006-08-22 23:45:02 | 映画
2006年8月19日公開
ジャンル:アクション
製作年:2006年
製作国:アメリカ
配給:ワーナー・ブラザース映画
監督・製作:ブライアン・シンガー
脚本:マイケル・ドアティー/ダン・ハリス
出演:ブランドン・ラウス/ケイト・ボスワース
ケビン・スペイシー/ジェイムズ・マーズデ

Welcome back Superman!!!!!!!

「クリストファー・リーブ夫妻に捧げる」新たなスーパーマンが帰ってきました!

「ビヨンドtheシー」カップルがスーパーヒーローの宿敵レックス・ルーサーとスーパーヒーローの永遠の恋人ロイス・レインとなって登場!・・・え?そこがポイントじゃないって?・・・でもすごく気になったんで(笑)。
リターンズなんで、子供にはやっぱり「スーパーマン」1作目から見て欲しいですが。先日の第1作TV放映はかぶり付きで見てました。
私の映画人生、スーパーマンから始まったと言っても過言ではないので。(人生一番最初に映画館で見た映画。字幕も読めなくて寝てたらしいけど。家の誰も幼児が字幕を読めないことに気づかないってどうよ!)
とにかくマーサじゃないけどまさに「Welcome back!!!」という嬉しさ。
たとえタイプライターがなくなってハイテク満載になってもデイリー・プラネット社は永遠です。考えたらPCも携帯もない時代だったんだもんね・・・タイプライターに無線に電話ボックスですよ。何処でクラークは着替えるんかなーと思ったら走りながらだったり、エレベーターの中でした。今や電話ボックス探すのも大変だもんな。
永遠のヒロイン、ロイス・レインが子持ちのキャリア・ウーマンになってるあたりが現実的・・・。子供がどんな風に大きくなるのか気になるところですが、やっぱりクラークの活躍もっと見たいしなー。
色んな意味で現代的になっていたリターンズですが、考えてみたら、メガネのヘタレ男子、クラーク・ケントって今旬なのでは(笑)?それとも元祖なのか。ロイス・レインはやっぱり未だに煙草を吸いつつも屋上で、キャリア仕様スーツでなくふんわりスカートな辺りなど時代って変わるなあと思いました。きっと産休・育休・フレックスタイムも充実してるんでしょう(笑)。正義とアメリカの象徴だったスーパーマンも、アメリカという言葉を口にしなくなったりと、いろんなことが様変わりしたこの二十年です。
それでも空を飛んだり、飛行機を止めたり、超人的な力を見せる我らがヒーロー・スーパーマンは永遠不滅です!
嬉しかったのは、ジョー=エルがそのままマーロン・ブランドの映像だったこと!
ブライアン・シンガー監督のオリジナルへの愛がいっぱい詰まった作品でした。彼には「ユージョアル・サスペクツ」という大好きな傑作があるのですが、また違ったシンガー作品に出逢えた嬉しさもありますね。
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映画「ゲド戦記」

2006-08-22 23:06:08 | 映画
2006年7月29日公開
ジャンル:アニメ
製作年:2006年
製作国:日本
配給:東宝
原作:アーシュラ・K.ル=グウィン
監督:宮崎吾朗
音楽:寺嶋民哉
声の出演:岡田准一/菅原文太
手嶌葵/田中裕子/香川照之

この夏のアニメ話題作と言えば「ゲド戦記」「ブレイブ・ストーリー」「時をかける少女」。軍配は「時かけ」に上がったようです(どの批評も絶賛!見たいけど、大阪ではすでに一日二回上映になっているの~/涙)。
しかし何より話題が先行したのは、宮崎駿の長男・五朗氏の監督デビュー作ということで、話題を呼んだ世界三大ファンタジーで映画化されていなかった最後の一つであるル=グウィン原作の「ゲド戦記」。
宮崎駿監督が映画化を夢見ていた作品ということで、なんで息子が!?との思いがあり話題ばかりが先行するのも心配でした。だから珍しく前売券まで買ってたのに今頃まで見に行く勇気がなかった。
で、ようやく見に行けたワケですが。
思っていたよりも良くできていました!映画単体としては長い作品をまとめた説明不足はあるけれど、これが五朗さんの監督デビュー作なら、今後がすごく楽しみじゃない?と。
映画はゲド戦記の第3作目をクローズアップしてあって父王を殺してしまいそんな自分の影に怯えるエンラッドの王子・アレンの成長物語となっているので、肝心の大賢人ゲド(ハイタカ)の活躍は「原作を読め!」と言わんばかりに小出しです。セリフの端々とかにチラッと。しかしこの小出しにされるのが却って良かったというか。菅原文太のハイタカが渋くて素敵で、初め岡田アレンを目当てに行ったはずなのに、結局ずっとハイタカに惚れ惚れしてました。だから過去が小出しにされると、いったいこの人はどんな人生を生きて来たんだろうと気になって気になって。大賢人なのに農作業とか手伝っちゃったり、うなされるアレンを心配したり、何気ない仕草になんだこの格好いいおっさんは!!といちいち思わされてました(笑)。魔法を使って大活躍、なんて全然しないのもまた、自分で自分に立ち向かうしかないアレンのため、とも取れるような包容力ある態度。めちゃめちゃイイ男なんですけど!しかもテナーとの関係も気になる・・・アチュアンの墓所での過去とか。テナーとハイタカの微妙な関係がはっきり言ってアレンとテルーより気になりましたよ。クモに「大賢人が女の元に通うとは」とか言われるのがまた(笑)。この二人の元々の話も知りたい。
アレンは殴られるは繋がれるは悪夢にうなされるは、ヒロイン要素満載(笑)。でも彼の心の弱さはすごく共感してしまった。「死ぬなら生きている意味があるのか」って、誰でも通る道ですよねー。私は未だにそこら辺でうろうろしてるけど。
「生きること」の本当の意味が解らなくなった現代への問いとしては、すごくストレートで真正面からの問いかけだなあと思います。テルーやハイタカのセリフをよく噛み締めたい。
光であったアレンの心が影となり、ただ身体を追うしかなくなったとテルーに告白するシーンはすごく好きです。「父さん・・・」と言いながら剣を撫でるアレンが、お父さんのこと好きだったんだなーと。
テルーの唄のくだりで全部唄い切るのは冗長だったと思うけど、全体の演出は初初しく悪くはなかったと思います。
出来る事なら、ハイタカの話を是非このキャストで描いて欲しいくらいなのですが・・・。まずは原作を手にとってみたいと思います。そのうち。五朗監督が言いたかったのは、「原作すごく良いの!だから映画見たら読んで!」ってことじゃないかと(笑)。
挿入歌が谷山浩子で主題歌が新居昭乃ときたら、良いに決まってますね!「ゲド戦記歌集」欲しい~。「テルーの唄」ばかり話題になってますが「時の歌」もすごく良いですよね。そして作曲の寺嶋民哉さん大好き!「半落ち」の作曲って言ったらわかるでしょうか。私の中では「イグアナの娘」(1996年テレビ朝日)なんですけどね。
そんなわけで、ゲドにしてやられちゃった私の「ゲド戦記」観賞でした。
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試写会「グエムル 漢江の怪物」

2006-08-21 23:24:47 | 映画
ジャンル:パニック
製作年:2006年
製作国:韓国
配給:角川ヘラルド映画
監督:ポン・ジュノ
出演:ソン・ガンホ/パク・ヘイル
ペ・ドゥナ/ピョン・ヒボン

カンヌ映画祭で話題を呼び、’韓国のスピルバーグ’と称されたポン・ジュノ監督(「殺人の追憶」)の特撮怪獣映画。

ソウル市内を流れる巨大な河川・漢江に突如現れた正体不明の怪物が、長閑な河岸を阿鼻叫喚の地獄に変えてしまう。河岸で売店を営むヒポン一家も、頼りない長男カンドゥの一人娘ヒョンソを怪物に奪われてしまう。
病院に隔離された彼らの元に、死んだと思ったヒョンソから「助けて」という一本の電話が入り、彼らは立ち上がる・・・。


久々に当たった試写会。
韓国の特撮映画って?と言う興味もあり、カンヌで話題になったときから楽しみにしていたこの作品。
最近の日本の特撮より大人が楽しめる作品でした!
怪物以外がとてもリアリティを持って描き込まれているので、パニック映画として楽しむのが最適かと。
そして何と言ってもグエムル(韓国語で’怪物’)のディティールが
気色悪!キモ!
とホントに気持ち悪いデザインで、「LOTR」「ハリポタ」のVFXスタッフが入っているだけあってさすがのナマナマしさ。隣の中年のおばちゃんがグエムル出現の度に「いやあ~!」「気持ち悪い~!」と旦那にしがみついていました・・・。
舌とかリアルに質感あって、あれで舐められたら寒気しそう。
そんな画面の緊迫感は、日本の特撮映画の枠なんか全然超えてハリウッド映画でしたね。日本の特撮はやっぱりどうしても子供向き、特撮好き向きを意識してるから、どうもその枠を破れない感じなんだよなー。「平成ガメラ」シリーズでさえもね。惜しい。もっとホラー色を意識するくらいでいいかも。
監督は「ゴジラ」シリーズを見ていつか特撮を撮りたいと考えていて、「エイリアン」を目指したそうです。まさに両者のパニック&ホラー要素を併せ持った作品となっています。
そして、なんといっても娘(孫であり、姪であり)を助けに共に戦う「家族」という単位にはアジア共通の意識を感じますね。母親とか父親とかだけじゃないの。お祖父ちゃんも叔父さんも叔母さんも(二人とも若いのだが)一緒に戦う、血縁の絆をびしびし感じます。
結末は試写会観賞なので明かしませんが、誰かを守ろうとする気持ちは受け継がれて行くんだという、哀しいけど素敵な最後だと思います。
韓国の特撮映画、面白いです!



※9/8追記
米軍基地から不法に大量のホルマリンが漢江に投棄された事件は実際にあったらしいですね。ホントに社会派な映画だなあと改めて思いました。
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デスノート 藤原竜也直筆(笑)

2006-08-02 23:18:10 | 映画
これが「LIND L TAILOR」の文字です。
たくさん犯罪者の名を書き連ねているページもちょっとだけ見えましたが。
友人曰く、「キラは絶対字が上手いはずだ」には賛同。
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本物の(?)デスノート!

2006-08-02 23:17:54 | 映画
わくわく宝島と関係があるのかないのか。
何故かサントリーミュージアムに映画「デスノート」で撮影に使用されたデスノートが!
やっぱり藤原竜也は字が下手だ・・・。
撮影終了次第リュークとレムが来るらしくて、それ見た~い☆
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3Dコナン映画「コナンvsキッド 漆黒の狙撃手」

2006-08-02 23:16:59 | 映画
わくわく宝島イベント

3Dコナン映画「コナンvsキッド 漆黒の狙撃手」

今年もコナンが飛び出すぞ!

天保山サントリーミュージアム
アイマックス・シアター
(7/28~9/24)

双宝町に新しくできた「ジュエリー美術館」。その目玉展示品である時価数十億円のダイヤ『シリウスの涙』を奪うとの予告状が怪盗キッドから届いた。キッド得意の催眠ガスに備え、ガスマスク装備の厳戒態勢で張り込みを開始する毛利や中森警部たち。一方、美術館のビルの屋上をオペラグラスで見ていた不審な中年男を追い、廃ビルの屋上へと追い詰めたコナンは、隠れていた男に鈍器で殴られ、排気口に落とされ意識を失ってしまう。そのコナンを助けあげた白手袋の手は、間違いなく怪盗キッド。キッドが男に変装し、コナンを殴って気絶させたのか?予告時間まで、あと10分。はたしてコナンたちは『シリウスの涙』を守りきれるのか?
(わくわく宝島HPより)

というわけで今年も行って来ました。
飛び出すコナン(笑)!

これが一番言いたいんですが、中森警部の髪型がフツウに・・・(笑)!!
去年はドレッドかアフロかメデュ-サか?みたいなウネウネした髪が3Dで
くっつけられていたので、大変愉快な髪型になっていたのですよ。
ちゃんとアニメの警部の髪型でした。
小五郎の目が白目がちで非常にコワかったのと(笑)、阿笠博士のおなかが
やけにリアルだったのが(呼吸してる!のがわかるくらいに波打ってた/笑)
気になるところでしたが、まあ概ねCMと同じでした。
脚本が古内さんなので、蘭ちゃんとコナンくんの絡みが多いのはまあ当然として。
キッドVSコナンなのに、お互い助け合ってましたね~。そういうのはアニメで見たいよう。キッドが気絶したコナンを抱えて逃避行ですよ。そんな馴れ合っていいのかい。
3D加工を施す前の画像が見たい・・・。
でも、内容的には前回より全然地味なので、子供受けは悪いかもしれない。
キャラは今回の方が立ってるから、私は好きだけど。
でも去年はわくわく宝島での特別上映っていうのが前提でアニメも地域色があったのに、第一弾が好評で東京でも結局やったから、今回は明らかに最初から全国向けだったのが、ちょっとつまらないかな。
前作みたいに水族館が舞台で水がどばーっ、サメがわーっ!みたいなシーンがなくて、次作予告の深海映画(ワーナーの3D映画で声はデップとケイト・ウィンスレットのネバーランドコンビですv英語で見られればね/笑)の予告の方がみんな怖がってたし。(またサメに子供が泣き出して・・・/笑)
唯一3Dなとこはダイヤモンドが立体できれいだったな。それとキッドが空を飛んでいるシーンはちょっと立体風?で気持ち良いとか。
あとはサッカーボール蹴るとこくらいかな。
でもでも、3Dとしてじゃなくてもアニメとして面白いので見に行ってください☆
大人一回800円です~。


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第63回ベネチア国際映画祭へ「蟲師」など出品

2006-07-28 18:07:53 | 映画
情報が出ない出ないと思っていたらこういうことになっていたのねー。


「ベネチア映画祭に「蟲師」など日本の6本 押井作品も」

 世界3大映画祭の一つ、第63回ベネチア国際映画祭(8月30日~9月9日)の上映作品が27日、ローマで発表され、メーンコンペティション部門に、日本から大友克洋監督の「蟲師(むしし)」と今敏監督の「パプリカ」の出品が決まった。日本映画はコンペ部門以外も含めると計6本になり、米国13本、イタリア10本に次いで多い。
 コンペ部門には21作品が出品される。うち、オープニング上映はブライアン・デ・パルマ監督の「ブラック・ダリア」。コンペ部門以外の日本映画は、スタジオジブリのアニメで宮崎吾朗監督の「ゲド戦記」、黒沢清監督の「叫(さけび)」、青山真治監督の「こおろぎ」、押井守監督の「立喰師列伝」。
 金獅子賞など主要な賞の審査結果は最終日の9月9日に発表される。
(朝日新聞より)
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映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」

2006-07-26 23:37:22 | 映画
2006年7月22日公開
ジャンル:アドベンチャー
製作年:2006年
製作国:アメリカ
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン)
監督:ゴア・ヴァービンスキー
出演:ジョニー・デップ /オーランド・ブルーム/キーラ・ナイトレイ


第1作で、バルボッサからブラックパール号を取り戻し自由な海賊に戻ったキャプテン・ジャック・スパロウ。しかし彼は13年前に、ブラック・パール号の船長となるために”さまよえるオランダ人”号の深海の悪霊ディヴィ・ジョーンズと「血の契約」を交わしていた。その契約期間が終わり、ついにジャックの命を取り立てに怖ろしい悪霊たちがやってくるのだった。
ブラック・パール号を取り戻すために共に戦った鍛冶職人でジャックの仲間だった”靴ひものビル”の息子、ウィル・ターナーは、東インド会社の権力者ベケット卿に捕えられた婚約者エリザベスを助けるために、再びジャックを探す。ベケット卿は彼の持つ「北を指さない方位磁石」を要求してたのだ。その方位磁石には重大な秘密が隠されていたのだ。そして海賊の自由な魂を持つ強く美しいエリザベスもまた、ウィルを追って大海原へ向かうのだった・・・。


一大海賊ブームを巻き起こし、ジョニー・デップのメジャー人気を確実にしたディズニー映画の続編がついに登場。
デップの奇才ぶりが遺憾なく発揮され、なおかつファミリーで楽しめる娯楽映画になっているという素晴らしい前作の、コミカルでスリリングな映像をそのまま続編でも楽しむことが出来る。同時製作中の第3作へ「To be continued」な今作のエンディングが、来年までとても待てそうにないというところを除けば、前作に劣らぬ出来。せめて冬にでも上映してくれるなら良いのですが・・・!
笑えるネタは多々ありますが、それはもう映画館で確認して笑って下さい!ジャックは登場時まじ楽しいですから。それ以外の小ネタも相変わらず多数。
前作ではへたれながらも頑張るヒロイン(?)鍛冶屋ウィルがオーランドの真骨頂だったのですが、今回は結構男らしく頑張っています。ついに父親との対面も果たすウィルは、また一つ大人への階段を上がった(笑)!そしてせっかく少し男らしくなったウィルなのに、婚約者の令嬢エリザベスの漢ぶり(?)はますます磨きが掛かっていて、やっぱりウィルはヒロインを脱せないのでした・・・(笑)。エリザベス、ホント格好良すぎますよ。その決断力とかもなにもかも。
今回狙うは「ディヴィ・ジョーンズの心臓が入った宝箱」。海賊はいつだってお宝を探すのがその宿命なのです。
その「To be continued」が気になる今作の最後は、驚きのあの人が出てきます!本当に次作の来年公開は遠すぎる~~!!絶対面白くなること必至って感じですから☆
そして映画のエンドロール終わるまで、ちゃんと席に座っていましょうね~。ちゃんと映像がありますから♪内容はお楽しみで。


海賊ジャック達と、一緒にドキドキする夏を過ごしましょう!
コメント (2)
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