「技術には限界あり」

昨日は長崎の原爆投下の日ということから昨夜のNHKのニュースで、広島・長崎と二重被爆された方を取り上げていました。山口さんといって昨年93歳で亡くなられたそうですが、英国BBCの番組がお笑いネタに取り上げたことでも話題にもなった方です。その方が、核兵器廃絶のための講演の中で、「人間の技術には限界がある」と仰っていたそうです。山口さんご自身、造船の技術者だったそうですが、人間の技術には限界があるからこそ、コントロールできない可能性を認識して、核の廃絶を訴えていたそうです。その紹介の中で大越キャスターはまた、数ヶ月前にインタビューしたノーベル化学賞受賞の野依良治さんも、技術の限界について同様のことを指摘されていたとも紹介していました。

「人間の技術には限界がある」こと、全くの同感です。技術を科学に置き換えても当てはまると思います。我々が知っていること、出来ることは全てではない。宇宙の真理、自然の摂理からしたら、遥かに小さな存在、微小な知識に過ぎないのではないでしょうか。原子力という、良くも悪くも膨大なエネルギーをコントロール出来ると思っても、それは絶対ではない、見えてない部分が我々の技術や知識の先にある、或は少なくとも「ありうる」ということを素直に受け止めないといけないように思えます。