しげじいの雑記帳

あんなことこんなこと、老いの生活を思いつくままに、、、、

見た目

2023年11月03日 | 日常雑記

 ドイツの建築家ブルーノ・タウトは「日本人は目で考える」と言ったそうだ。北山杉の美しさを讃え、桂離宮をみて「泣きたくなるほど美しい」と言った人。考えてみれば、そうかもしれないと思う事が多い。つまり「真実が見えない」という事だろうか。すべて物事には表と裏があるから、良い面と悪い面がある、その人の「価値判断」だから、どうのこうのと言えないが、考えさせられる言葉ではある。

 「キズのあるリンゴのほうが美味い、傷ついたリンゴは何とかしてそれをかばおうとして力を出すからか、無傷の林檎より美味くなる」外山滋比古著・「90歳の人間力」の中の言葉。傷つき苦労した人には、他人を思いやる心が、人間味があるということ。「苦労は買ってでもしろ」というけど、、

 「見た目」で思うのは、スーパーに並ぶ野菜果物、一個づつ包装された柿や梨。値の高い原因の一つかも、行き過ぎた「見た目を気にする」のもどうかと思う。綺麗に色づいたキズのない大きいリンゴは高価で売れる。キズの有る色の悪い「ワケアリりんご」は安い、皮を剥けば中身は同じ、家内はそんな「ワケアリ」を林檎に限らず買ってくる。私はその考えを正しいと思ってる。

 「人」も同じで、「他人の目を気にする」日本人、身なりを気にする「馬子にも衣装髪飾り」、「色の白いは七難隠す」で女性が評価される、今はそんなことは無いだろう、けど「色の白いのは生きる力!」の某化粧品CMをみるとオカシイと思う、価値観がちがう、小麦色の肌が健康的で美しいと思ってる。

 「見た目」だけではない、「有名人が使う・ブランドもの・三つ星の店・知名度ある・評判が良い・国産です・大間の鮪・松坂牛などなど」で売ってる商品が多いのは売れるから。川崎市教育委員会が「学校給食は全て国産で」と発注、10年前からカナダ産を千葉県豚肉と「産地偽装」し大儲けした会社の行為が最近発覚した。食品自給率38%のこの国、タイ産の海老が伊勢海老になり、インド洋の鰺が相模湾の鰺の干物になる。偽ブランド商品が流通するのは、客の「価値観の違い」か客に「判断力が無い」のか。

 「ひと」の実力を人格を能力を確かめるのはもっと難しい。知名度・評判・親の名前・過去の肩書などで投票、結果二世三世議員が国会で数を増す。外山先生の「90歳の人間力」で「名前だけで判断するのはまずい、目で考えてはロクなことがない、考えるために頭がある」の言葉。そういわれても、それはわかるけど、これが難しい、、、「シンプルライフ・無印良品・ユニクロ」のような思考、商品が現れてきたのは「考えるひと」がこの国に増えてきた証左?。

 きょうは「文化の日」、この「見た目で判断」も日本文化の一つ、、 

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