http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060727-00000000-fsi-bus_all
「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」と呼ばれるインターネット上のコミュニケーションサービス運営最大手のmixi(ミクシィ)は26日、登録会員数が500万人を突破したと発表した。2004年2月のサービス開始から2年半で達成。利用者の閲覧ページ数は、ポータル(玄関)サイト最大手のヤフーには及ばないが、仮想商店街を展開する楽天に並ぶ規模に急成長した。
ミクシィは知人に紹介された人だけが登録できるという緩やかに閉じたコミュニケーションサービス。会員それぞれの日記や趣味などをテーマに、会員が集まるコミュニティーと呼ばれる機能を通じ、人間関係を深めることができるほか、友人の輪を広げることを可能とした。
昨年8月に登録会員が100万人を突破してからちょうど1年で5倍に急増。民間調査会社のネットレイティングスによると、今年5月にサイト利用時間のシェアが1・9%、閲覧ページ数シェアが2・5%と、圧倒的強さを誇るヤフーには及ばないものの、2位の楽天に肉薄し、ポータルサイトとして確固たる地位を確立した。
ミクシィの笠原健治社長は、会員500万人突破について、「ネット社会のインフラとして成長したことはうれしい。と同時に大きな責任も感じている」と感慨深げだ。
今後のビジネス展開については、「広告収入がそこそこ大きくなった。今の延長線上だけではなく、新しくおもしろいサービスを狙う。他企業との連携も検討する」とし、「電子商取引や求人情報提供、動画サービスなどを考えている」という。
ただ、課題も多い。20代の若いユーザーが多く、1日数時間も利用してのめり込んだうえに、コミュニケーションに疲れてやめてしまう“mixi疲れ”が話題となるなど、会員離れも一部で懸念されている。
さらに、SNSでは、韓国で会員数が1200万人以上という最大手のサイワールドが昨年末に日本でのサービスを開始。米国で約9000万人の会員がいるマイスペースも、日本上陸へ準備を進めているもよう。ヤフーも本格参入する予定だ。
ミクシィにとってこれからが正念場となりそうだ。
◇
【用語解説】ソーシャル・ネットワーキング・サービス (Social Networking Service、SNS)
友人同士が交流を深めるとともに、友人を通じて新たな友人を作る場ともなるネットコミュニティーサービス。会員になるには会員からの招待が必要なサービスと、オープンに誰もが会員になれるサービスがある。その人の交友関係がひと目でわかるほか、自分のサイトを誰が閲覧したかわかる機能があることも特徴。米国では大手ポータルサイトのグーグルやヤフーもサービスを提供している。
(フジサンケイ ビジネスアイ) - 7月27日8時33分更新