NTTが世界最速の光通信、1秒でハイビジョン映画140本

2006年09月30日 19時50分13秒 | ニュース
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=AS1D2907O%2029092006

 NTTは29日、1本の光ファイバーで世界最大容量となる毎秒14テラ(テラは1兆)ビットの情報を送信する実験に成功したと発表した。従来の記録を4テラビット更新した。2時間のハイビジョン映画なら1秒間に140本分送れる。NTTは7―8年後に光通信網を現在の10倍の通信容量に拡張することを目指しており、新技術を利用していく。

 NTTは信号1チャンネルに載せる情報量を従来の10倍となる毎秒100ギガ(ギガは10億)ビットにする処理法を考案。さらに140チャンネル分を束ねて1本の光ファイバーで送信する技術を開発し、毎秒14テラビットの通信容量記録を実現した。これまでの世界記録は研究段階でも毎秒約10テラビットで、NTTは大幅に伝送量を増やすことに成功した。


[2006年9月30日/日本経済新聞 朝刊]

国内ISPの保有IPアドレス、Yahoo! BBが2,309万9,268個でトップ

2006年09月29日 15時35分11秒 | ニュース
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/09/29/13454.html

サイバーエリアリサーチは、国内のISPが保有するIPアドレスを集計した結果を発表した。調査は4月15日に実施され、国内ISPの1,425社が対象。総IPアドレス数と推定ユーザー数を算出している。

 それによれば、最もIPアドレス数が多かったのは「Yahoo! BB」の2,309万9,268個で、全体の48.0%と半数近くを占めた。次いで2位は「OCN」の339万8,288個(7.1%)、3位は「GyaO 光」の329万8,647個(6.9%)、4位は「DION」の300万9,338個(6.3%)となっている。

 ADSLやFTTHを主力サービスとするISPが上位を占める中、CATVインターネットとしては「J-COM Broadband」が184万740個(3.8%)で、5位にランクインした。なお、上位5社までで総IPアドレス数の72.1%、上位10社で84.2%を占めており、国内上位10社のISPで国内のシェアをほぼ独占していることがわかる。

 また、推定ユーザー数でもIPアドレス数同様「Yahoo! BB」が762万2,711人(全体の17.3%)でトップだったが、構成比2.4%差で「OCN」が658万3,633人(14.9%)と続いた。3位は「DION」で434万4,520人(9.8%)、4位は「ODN」で276万2,724人(6.3%)、5位は「@nifty」で226万2,270人(5.1%)だった。上位ISPのシェアを見ると、上位5社までで全体の53.4%、上位10社までで69.9%となり、IPアドレスと比べて上位10社が占めるシェアが低いことがわかる。

 なお、推定ユーザー数の算出方法としては、ナローバンドでは1つのIPアドレスを15人で共用していると仮定し、IPアドレス数に15を掛けた。また、CATV、xDSL、FTTH、その他ブロードバンドの4種についてはそれぞれ1人で使用していると定義。ただし、「Yahoo! BB」については、1接続に対して3つのIPアドレスを準備しているものとして、計数0.33の重み付けを行なっている。

 サイボウズ・メディアアンドテクノロジーでは、同調査のほかに都道府県別のIPアドレス数などを集計したレポート「2006年版 IPアドレスから見るプロバイダシェア実態調査」を10月中旬に発売する。価格は99,750円。


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関連情報

■URL
  サイバーエリアリサーチ(調査会社・発行)
  http://www.arearesearch.co.jp
  サイボウズ・メディアアンドテクノロジー株式会社(販売)
  http://shop.ns-research.jp/3/1/7737.html

「地球自身がしゃべりだす」グーグル・アース、開発責任者が語る

2006年09月29日 14時10分01秒 | ニュース
http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITbe000028092006

 地球儀を回すようにして衛星写真を宇宙から自宅の庭先までズームして見ることのできる米グーグルの地図閲覧サービス「グーグル・アース」。今月13日には日本語版がスタート、場所に応じた動画を合わせて表示する機能を加えるなど、進化を加速させている。グーグル・アースの開発責任者でチーフテクノロジストのマイケル・ジョーンズ氏はこのほど来日し、ユーザーが様々なコンテンツを掲載して共有するグーグル・アースについて「まるで地球自身が自叙伝を語り始めたかのようだ」と表現。これからの進化の方向性について語った。

 今回グーグル・アースに盛り込んだ機能の大きな特徴は、場所にひも付いた動画情報を拡充したこと。例えば動物や自然のドキュメンタリー番組「ディスカバリーチャンネル」の映像を、収録した場所で見られるようにした。ジョーンズ氏は「動画は今後とても重要な要素になる」とし、個人ユーザーが地図上に動画を掲載できるようにするなどユーザー発信型コンテンツとの連動を重視し、「Youtubeなど動画共有サービスと組み合わせたサービスも考えられる」(ジョーンズ氏)と話した。

 さらに、3次元の地図データに時間軸を加えた「タイムブラウザー」という機能も取り入れ、4次元の情報を扱えるようにした。タイムマシンのように日付を移動して、「世界のどこで何が起きているか」を地図上で視覚的に知ることができるという。デモでは、研究者たちが動物の生態情報や感染病の発生地点などをグーグル・アース上に表示している様子を紹介。ジョーンズ氏は「環境破壊の進行状況を把握するなど教育的な用途にも使ってほしい」との思いを語った。



<拡大>

ディスカバリーチャンネルの「厳島神社」の映像が表示されたグーグル・アースの画面

 グーグル・アースは昨年6月から1年で1億人が利用。写真の高解像度化や対象地域の拡大を進め、いまでは世界の人口の3分の1の居住地域を高解像度の写真でカバーできているという。仕様を公開して第3者のウェブサービスでグーグル・アースを使えるようにする「マッシュアップ」と呼ぶ技術も人気で、利用者を広げている。ヤフーやマイクロソフトも同様の地図関連サービスに力を入れ始めた。

 ジョーンズ氏はグーグルに買収された地図ソフト開発の米キーホールの創設者の1人で、CTO(最高技術責任者)を務めていた。特注の高精細デジタルカメラをかついで、世界中を旅するのが趣味。キーホール時代から「世界中の子供に遠い国のことをもっと身近に感じてほしい」との夢を持っているという。




 報道陣向けの説明会とその後のインタビューでの主なやり取りは以下のとおり。


――衛星写真や地図の更新頻度は

 毎月更新しているが、今月は日本、来月はドイツ――という具合に地域ごとに順を追って作業している。日本についても順次アップデートしているが、データが古い地域もあるだろう。最近建てられた建物でまだデータが表示されないといった場合は、自分で建物のイラストを書いて貼り付けたり、友達にその地図をメールで送ったりということもできるようにしている。

 季節によって写真も変わるのが望ましい。アップデートを頻繁にして、できるだけ現実に近づけたい。ただ、写真や地図データは地図会社などから買っているので、彼らの更新ペース以上にはできない。


――将来は過去の衛星写真も見られるようにするのか

 いまは基本的に写真を更新する際は上書きしていて、過去のデータは見られない。いずれ同じ地域で時系列の地図や写真を表示できるようにしたいが、グーグル・アースのデータは非常に重い。





――グーグル・アースのデータ量はどれほどあるのか

 数字については言えないが、一部では過去に「70テラバイト」あったと言われている。実際、毎月のようにデータを加えており、現在はそれ以上になっているのは確かだ。


――高解像度の衛星写真では歩行者の姿や車の種類などもある程度わかる。プライバシー問題への懸念はないか

 とても重要な問題で、常に気をつけている。まず、衛星写真などは各国政府が商用として許可した範囲の解像度のものしか使わない。軍事用途や科学用途のデータベースを使えば確かにもっと高解像度のものが得られるが、これ以上クリアな画像にすることには問題もある。許容範囲は社会的に決まってくるのだろう。

 更新頻度も問題だ。戦争地域の衛星写真を随時アップデートしたらどうなるか。実際に、そのような地域の画像の更新は止めているところもある。一方でハリケーン「カトリーナ」のときなどは被災地の状況を伝えるのにグーグル・アースが役立った。あくまでユーザーをハッピーにするためのサービス。社会的な影響は常に意識している。




――グーグル・アースはグーグルのビジネスモデルを変えるのか

 いまはグーグルの使命である「世界中の情報をアクセス可能に、そして利便性を高める」ということを忠実に実行しているということだ。特に「利便性」への貢献は大きい。

 いずれはキーワード広告がメーンになるだろう。検索対象となる店舗から広告料を得るといった展開もあるのではないか。


――携帯電話にもサービスを広げている

 将来は、携帯を開けたらまず最初の画面に地図が出て来て、真ん中に自分の位置が表示されるようになるといったことが考えられる。近くにいる知人を検索できて、連絡が取れるようになる。こんなサービスは5年後には当たり前になるだろう。日本は携帯電話ユーザーのレベルが高いのでグーグルの携帯向け地図サービスにおいても世界をリードするだろう。


――将来の夢は

 世界中の子供が地球についてもっと知ることができるようにしたい。ほかの国の人はどんな家に住み、どんな車に乗っているんだろう――といったことを知ることができれば楽しい。子供だけじゃなく、もちろん大人にとっても地球を理解する手助けになる。

 グーグルアースは地球温暖化対策の良いツールともなるはずだ。環境問題に関心を持っている米前副大統領のアル・ゴア氏とも連絡を取っている。以前の写真といまを比べて氷山や森林、湖がどう変わっているのか、アースで一目でわかる。教育にも使える。子供だけでなく大人にとってもだ。


――グーグルに買収されたことでの影響は

 キーホール時代からの夢が、グーグルに入って加速できた。前の会社は規模が小さかったし、データを提供する相手は自治体や企業だけだった。世界中の人々に無料でサービスすることはとうてい無理だったが、グーグルの力でそれができるようになった。

[2006年9月29日/IT PLUS 重森泰平]

CATVでCSハイビジョン、総務省が技術条件詰めへ

2006年09月28日 10時12分16秒 | ニュース
http://it.nikkei.co.jp/digital/news/index.aspx?n=AS3S2701L%2027092006

 総務省は27日、ケーブルテレビで高精細なCSハイビジョン放送を視聴できるよう技術的な条件を詰める方針を固めた。CS放送は現在、地上アナログ放送と同じ程度の画質で配信しているが、2008年にハイビジョン化を予定している。現状のケーブルテレビのシステムではCSハイビジョン放送を受信できない。対応できるよう技術的な条件を検討する。

 28日に情報通信審議会(総務相の諮問機関)に諮問し、06年度中に結論を出す予定。これまでの技術基準では想定していなかった画像の圧縮技術を新たに認めるかどうかを諮問する。画像を従来より圧縮することができれば、情報量の多いCSハイビジョン放送を受信できる。


[2006年9月28日/日本経済新聞 朝刊]

電子決済の共通読み取り端末、続々コンビニに

2006年09月28日 10時11分18秒 | ニュース
http://it.nikkei.co.jp/mobile/news/index.aspx?n=AS1D27058%2027092006

携帯電話やカードを使って買い物をする電子決済で、共通の読み取り端末が今秋から相次ぎ登場する。東日本旅客鉄道(JR東日本)などは27日、「スイカ」など4規格対応の製品を発表。まずコンビニエンスストアのミニストップが導入する。ローソンなどはNECが開発した新製品の設置を決めている。複数規格が利用できるコンビニは来秋に大手5社の計3万4000店以上となる見通しで、電子決済普及に弾みがつきそうだ。

 電子決済は前払い方式の電子マネー、後払い方式の携帯クレジットそれぞれに3規格ある。各規格は互換性がなく、店舗は規格ごとに仕様の違う読み取り端末を設置しなければならない。このため流通大手の導入は、「エディ」(ソニーなど出資のビットワレットが運営)を全店で使えるサークルKサンクスなどを除いて一部にとどまる。しかも導入店舗の大半は1規格しか利用できない。共通端末1台あれば、店舗は複数規格を一度に採用できる。


[2006年9月28日/日本経済新聞 朝刊]