ねこじゃらし2

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201016 小石川植物園 1/4 正門~薬園保存園

2020年10月16日 | 植物・園芸など

コロナ感染拡大対策で休園(3/27~)していました。8月4日から開園したとHPで知り、いけばな教室の帰りに訪ねました

参考: 小石川植物園・園内案内


正門(25)から坂を上り始めると・・・
樹木ってこんなに大きかったんだ!!と感動しました
大げさのようですが、コロナでごく近所しか歩いてなかった、そこで見ていた植物は街路樹や公園の樹木
久しぶりの植物園で、樹木ってこんなに大きかったんだと驚くことになるなんて思いませんでした
右手の高木に白く点々と見える実
フクロモクゲンジ
フクロの上半分は3枚が谷折れで中央でくっついていて、下半分は開いている
紙風船のようにヘリでくっついている袋ではない
YListで学名から検索すると、和名は異なっていました
別名にもフクロモクゲンジの名はありませんでした???
 
フクロモクゲンジ→標準和名オオモクゲンジ(別名:フクワバモクゲンジ)
ムクロジ科 モクゲンジ属
中国(中国名:複羽葉欒樹) 
日本では栽培
Koelreuteria bipinnnata Franch.
ケールロイテリア
 
*モクゲンジ属を調べて見たら、
中に黒い種子を含む果実は風船状に膨らみ風で飛ばされる・・・とありました
丸いのが種子で、全体が果実
 
参考: 安藤敏夫・小笠原亮・長岡求,2007日本花名鑑④.アボック社:246
 
 
 1枚目の写真の中央下にいた猫さんが鳴きながら近寄ってきました
 


パンパスグラス(英名)の名は、パンパスと呼ばれる南アメリカの大草原に生えるイネ科の草という意味
 
和名:シロガネヨシ 白銀葦 Pampas grass
イネ科 シロガネヨシ属
Cortaderia selloana (Schult. et Schult.f.) Asch. et Graebn.
コルタデリア ゼロアナ
栽培 分布:南米温帯
雌雄異株で観賞用になるのは花序が大型になり小穂に長い毛のある美しい雌株
葉縁は鋭いので注意が必要
 
明治中期に日本に入り
庭園に植えたり、切花やドライフラワーとしても利用されている
鞘に包まれた状態で出回るものは剥いて中の穂を出して使う
 
参考①日本花名鑑④p.101

②監修:勅使河原宏・大場秀章,1999.現代いけばな花材事典.草月出版:p.357

 


坂道の左手にはカイヅカイブキ
人が小さく小さく見えました

知人が、「通勤路に不気味なカイヅカイブキの幹がある。「魔哭鳴斬剣・まこくめいざんけん」を連想させる」
というのを聞いてから、見かけると幹を覗き込んでしまう今日この頃
別の植物が巻き付き絞めつけているかのようだ
枝の跡が目玉のようにのこっていて妖怪・百目鬼のようだ
 
カイヅカイブキ(貝塚伊吹) 
ヒノキ科 ビャクシン(柏槇・タマイブキ)属
Juniperus chinensis L. 'Kaizuka'
ジュニペルス チネンシス 'カイヅカ’
針葉樹 英名: junipers
イブキの園芸品種の一つ
生垣に多用され、いけばなにも使われる
普通雄株と雌株がある
 
参考①日本花名鑑④p.240 ②現代いけばな花材事典p.121

 



以前、このあたりで、曼珠沙華にアゲハが舞っているのが珍しいと
喜んでいたI先生はお元気だろうか
今日、ヒガンバナは花どきを終え、ショウキズイセンが見ごろでした
 
ショウキズイセン(別名ショウキラン)  
ヒガンバナ科 リコリス属
Lycoris aurea Herb. → 標準名  Lycoris traubii W.Hayw.
 
リコリス属は種類が多く、リコリスはその総称
早い種類は7月から、遅い種類では10月から開花する
多くは日本や中国に広く分布している
日本には帰化した種も含めて
ヒガンバナ(マンジュシャゲ Lycoris radiata)赤・自生
シロバナマンジュシャゲ(L. albiflora)白・三倍体・ヒガンバナとショウキズイセンの自然雑種
キツネノカミソリ(L. sanguinea)オレンジ色・自生
ナツズイセン(L. squamigera)ピンク色・三倍体・自然雑種
ショウキズイセン・ショウキラン(L. aurea)黄色・自生
などが自生または栽培されている
多数の雑種や変異品種群がある
この花の付き方は散形花序
よく似たネリネは別属で花色はピンク系中心
 
参考
② 現代いけばな花材事典p.751

 

 
本館(15)近くの右手にはキミガヨラン
(アツバキミガヨランかもしれない)
葉の先が予想以上に鋭く(痛くて)びっくり
 キミガヨラン(君代蘭)  
キジカクシ科(旧リュウゼツラン科) ユッカ属
Yucca gloriosa L. var. recurvifolia (Salisb.) Engelm.
ユッカ グロリオサレクルウィフォリア
アツバキミガヨランの変種
米国南東部 日本では栽培
 
参考:日本花名鑑④p.497
 

スイフヨウ(酔芙蓉)  
オイ科 フヨウ属
Hibiscus mutabilis L. 'Versicolor '
ヒビスクス ムタビリス ウェルシコロル
花は午前中は白~淡桃、夕方には濃色になる
 
参考:日本花名鑑④p.204
 

ニュートンのリンゴ(9)
品種名:ケントの花 バラ科
 
 
柴田記念館(4)の入り口付近
3m程はあるピラカンサの木には実がいっぱい
 
ピラカンサ品種名ローズデール バラ科 トキワサンザシ属
栽培
Pyracantha ** Rose Dele
       ↑ (肝心な種名のところを確認してこなかった)
トキワサンザシの園芸品種だとすると学名はPyracantha coccinea M.Roem
実はクリスマスや正月花の花材として使われる
属名のPyracanthaピラカンタは
ギリシア語のpyras(炎)・+acanthos(棘)←実の色+枝の刺
 
参考①日本花名鑑④p.369 ②現代いけばな花材事典p.563
 
 

イロハモミジの道(12)と新しくなった公開温室(24)
開いている時間帯に改めて来てみよう
 
 
桜の広場を抜け薬園保存園
人影もなく、打ち捨てられたような、うらぶれた、さみしい保存園

アシタバ(明日葉)  セリ科 シシウド属
Angelika keiskei (Miz.) Koidz:
アンゲリカ ケイスケイ
日本(本州(関東南部・伊豆諸島・紀伊半島)・小笠原)
若い葉・蕾:食用
花の付き方は複散形花序

参考①日本花名鑑④p.21 ②現代いけばな花材事典p.211 

 


のぞきこむとひっそりと花が咲いていました 
ショウキズイセンに並んで、今日一押しのきれいな花

ウコン
ショウガ科 クルクマ属 
Curcuma domestica Valet. →標準名 Curcuma longa L.
英名: turmeric 
属名:Curcumaクルクマはウコンのアラビア語名から
熱帯アジア(インド起源とされる)
根茎:健胃・利胆
 
葉は葉鞘部が偽茎を形成し、
穂状花序(すいじょうかじょ)はこれとは別に出る、あるいは葉の間から出る
花序で目立つのは花弁状の苞
苞は基部が合着して袋状になり数個の花を抱く
 
花序の下方は淡緑色の苞に抱かれた花が多数付き、
上の方は一見花弁に見える花を抱かない色付いた苞が多数付く
 
萼は筒状
筒状の花冠は先が3裂しうち1裂片はフード状
3個の不稔雄ずいは花弁状に発達し、内1片は唇弁
稔性のある雄しべが1本
 
・・・・・う~む、
手に取って解剖してみないとわからない?
 

参考①日本花名鑑④p.111 ②現代いけばな花材事典p.211

 


保存園の外の薄暗い木の下にはここにもショウキズイセン

先ほどの日向のよりも色が濃い


同じく、木の下の薄暗いところに
シナノアキギリ  
シソ科 アキギリ属
Salvia koyamae Makino 
サルビア
本州
 
アキギリ属:
花壇でよく見る赤いサルビアはヒゴロモソウ(緋衣草)
アキギリ属には多くの園芸化された種があり、セージと呼ばれる
日本には10種が自生する
 
参考①日本花名鑑④p.65 現代いけばな花材事典p.279
 
分類標本園(34)へ続く
 
全体としての参考
米倉浩司・梶田忠 (2003-) 「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info       


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