ねこじゃらし2

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190709 木を知ろう・森を知ろう会 沼ッ原湿原 1/2

2019年07月09日 | 植物・園芸など

バスを仕立てて19名参加、那須の沼ッ原湿原を目指しました7:45
ニッコウキスゲを見たいということで、7月上旬の日程にしたそうです

車中、会長さんからしおりが配られ、説明がありました
①沼ッ原湿原は、那須塩原市の北部に位置し(北緯37°6′東経139°56′)、標高1230m、東西250m南北599mの小さな湿原
 周囲の降水だけで潤っているので水位の増減が激しく、沼になったり干上がったりする
 北の山の向こうは福島県南会津
②日本海側の気孔に属し、年平均気温は10℃以下、年間降水量は2,000ミリ以上
 積雪は11月から5月まで見られ、冬の季節風は特に強い
③ツキノワグマ、ニホンザル、シカなどの哺乳類、
 オオジシギ、カッコウなどの多くの鳥類、
 クロサンショウウオ、モリアオガエルなどの両生類が住む
 植物は約230種確認されている
④昭和42(1967)年の明治100年を記念して奥那須「国民の森」の指定を受け、
 自然休養林としてモミ、トチノキ、カンバ、サクラ、カエデが植えられ、
 遊歩道や道路標示板が作られた。
 昭和48(1973)年に揚水式水力発電の沼原発電所沼原調整池(上池)が湿原の南端にできた
 ・・・この上池、検査の為に5年ごとに空にするそうです。今年がその年。

板室温泉を抜け、湿原東側にある駐車場着



駐車場やダムの周りにはキク科(種名わからない)の花がたくさん
トイレを済ませて、早速駐車場周辺の樹木観察


ヤシャブシ(カバノキ科) ハンノキの仲間、果穂は1~2個


リョウブ No.8 花が咲いていました

リョウブ(リョウブ科)樹皮は剥がれやすく、まだら模様はナツツバキに似る


ミズナラ(別名オオナラ、ブナ科) 標高が高いこの辺りで見られるのは、コナラではなくミズナラ
ズミやレンゲツツジ、カラマツなどど混交林をつくっている
和名は材が多量の水分を含むことから水(ミズ)とついた
コナラに比べて葉柄が短い


ウラジロモミ クリスマスツリーにする木 モミより高いところで見られる
モミに比べて葉先の切れ込みが小さく、裏の気孔線がより白い


森へ入り、しばらく歩いて、階段を下ります
ツキノワグマやニホンザル、シカが生息している


ヤマボウシ No.70 ミズキ科 葉は円形に近く、樹皮はうろこ状に剥がれる


「今日は、ダケカンバの幹の特徴を覚えて帰りましょう」と会長さん
標高が高いので、シラカバではなくてダケカンバが見られる
ダケカンバ(カバノキ科)の樹皮は灰褐色または淡褐色で、果穂は上向き、
横に流れる樹皮が老木になると縦に剥がれる


日本海側気候なので、クマザサではなくチシマザサ(別名ネマガリダケ)、筍は食べられる


下り切った所で右へ、写真は、曲がってから振り返って撮っています


東屋で、水分補給
木道を左に折れて、湿原を西に横切る道に入ります
道なりに右の道にいくと、湿原の東側を通って三斗小屋から福島への道になります

写真はありませんが、駐車場からここまでで観察できた植物は他に・・・
レンゲツツジ(ツツジ科) まだ花が付いていた
ウリハダカエデ(カエデ科) 樹皮は暗緑色でなめらか、縦の黒い筋模様がある
ミネザクラ (別名タカネザクラ、バラ科サクラ属)落葉小高木。日本の桜の中で最も高いところに自生している
オオイタヤメイゲツ(カエデ科) 花は黄白色
オオカメノキ(レンブクソウ科(旧スイカズラ科)) 冬芽がウサギ 
マユミ(ニシキギ科) 山野にふつうの落葉低木だが、ここでは小高木の太いものが見られる 

写真とメモは 次の2/2に続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


写真のないのも含めて 今日1日観察したのは アウイウエオ順で
アカシデ カバノキ科 Carpinus laxiflora (Siebold et Zucc.) Blume No.22
イヌコリヤナギ ヤナギ科 Salix integra Thunb.
イボタノキ モクセイ科 Ligustrum obtusifolium Siebold et Zucc. No.19
ウラジロモミ マツ科 Abies homolepis Siebold et Zucc.
ウリハダカエデ ムクロジ科(旧カエデ科) Acer rufinerve Siebold et Zucc.
オオイタヤメイゲツ ムクロジ科(旧カエデ科) Acer shirasawanum Koidz.
オオカメノキ レンブクソウ科(旧スイカズラ科 Viburnum furcatum Blume ex Maxim.
カラマツ マツ科 Larix kaempferi (Lamb.) Carrière
コバイケイソウ シュロソウ科(ユリ科) Veratrum stamineum Maxim.
ゴヨウツツジ→シロヤシオ
サラサドウダン ツツジ科 Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson
 または、ベニサラサドウダン Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson var. palibinii (Craib) Bean
サワラン ラン科 Enkianthus campanulatus (Miq.) G.Nicholson var. palibinii (Craib) Bean
シナノキ アオイ科(旧シナノキ科) Tilia japonica (Miq.) Simonk.
シモツケ バラ科 Spiraea japonica L.f.
アカバナシモツケソウ バラ科 Filipendula multijuga Maxim. var. ciliata Koidz.
シロヤシオ(別名ゴヨウツツジ) ツツジ科 Rhododendron quinquefolium Bisset et S.Moore
ズミ バラ科 Malus toringo (Siebold) Siebold ex de Vriese
ゼンテイカ(別名ニッコウキスゲ) ススキノキ科(旧ユリ科) Hemerocallis middendorffii Trautv. et C.A.Mey. var. esculenta (Koidz.) Ohwi
タカネザクラ(別名ミネザクラ) バラ科 Cerasus nipponica (Matsum.) Masam. et S.Suzuki var. nipponica
ダケカンバ カバノキ科 Betula ermanii Cham.
チシマザサ(別名ネマガリダケ) イネ科 Sasa kurilensis (Rupr.) Makino et Shibata
トキソウ ラン科 Pogonia japonica Rchb.f.
ニッコウキスゲ→ゼンテイカ
ネマガリダケ→チシマザサ
ノアザミ キク科 Cirsium japonicum Fisch. ex DC.
フジキ(別名ヤマエンジュ) マメ科 Cladrastis platycarpa (Maxim.) Makino
フジバカマ キク科 Cirsium purpuratum (Maxim.) Matsum.
マユミ ニシキギ科 Euonymus sieboldianus Blume
ミズナラ ブナ科 Quercus crispula Blume
ミネザクラ→タカネザクラ 
ヤシャブシ カバノキ科 Alnus firma Siebold et Zucc.
ヤマエンジュ→フジキ
ヤマハンノキ カバノキ科 Alnus hirsuta (Spach) Turcz. ex Rupr. var. sibirica (Spach) C.K.Schneid.
ヤマボウシ ミズキ科 Alnus hirsuta (Spach) Turcz. ex Rupr. var. sibirica (Spach) C.K.Schneid. No.70
リョウブ リョウブ科 Clethra barbinervis Siebold et Zucc. No.8
レンゲツツジ ツツジ科 Rhododendron molle (Blume) G.Don subsp. japonicum (A.Gray) K.Kron



駐車場から湿原で美しいさえずりが聞こえた鳥
ウグイス・・・ほー法華経
カッコウ・・・カッコウ、カッコウ
ホトトギス・・・特許許可局

 

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