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中之島散策

2017年09月06日 | +大阪

最終日の朝は、中之島を散策しました。中之島は、堂島川と土佐堀川にはさまれた細長い中州。大阪のマンハッタンと豪語する人もいるようですが^^ どちらかというとパリのシテ島に近いでしょうか。ちなみに面積を比べてみると中之島はシテ島の約3倍。時間の都合もあって、淀屋橋から東側を歩いてみました。

淀屋橋を渡って、中之島へ。中之島には20以上の橋が架かっていますが、歴史を感じさせる重厚でエレガントなデザインが多かったです。

橋を渡ってすぐのところに、日本銀行大阪支店。2週間前までの予約制で、内部を見学できます。東京にある日本銀行本店と同じく、辰野金吾さんの設計です。背景に見える高層ビルは、中之島の新しいランドマーク、フェスティバルタワーです。

中之島は古くから、大阪の経済・行政・文化の中心で、歴史的建造物がいくつもありました。整然とした街並み、川辺の風景も美しく、少々暑い日でしたが、セミの鳴き声を聞きながらの楽しい散策となりました。

すぐ近くには、大阪府立中之島図書館。ギリシャ神殿を思わせる壮麗な建物は、住友家の寄付によって建造、1904年に開館しました。

内部の中央ホールも優美なデザインですてきでした。ドーム型の天井には、ステンドグラスの円窓がついています。階段を上って書架ものぞいてみました。開架書籍はそれほど多くなく、一般書籍というよりは大阪関係の資料や公文書などが所蔵されているようでした。大阪創業の企業や、大阪出身の作家の著作などあり、興味深く見ました。

図書館と背中合わせに建つ、大阪市中央公会堂クルーズのところでも書きましたが、こちらも辰野金吾さんの設計です。1918年に完成した本格的な劇場・コンサートホールで、今もクラシックで壮麗な雰囲気を生かしたコンサートや講演会、イベントなどに利用されています。

月に何日か予約制でガイドツアーが設けられていて、ホールや集会室など見学することができますが、今回は日程が合わなくて残念。地下にある資料室だけ見ることができました。銅像は、公会堂建造のために尽力した株式仲買人の岩本栄之助氏です。

岩本氏は、渋沢栄一氏率いる渡米実業団に参加してアメリカを視察。アメリカの富豪や実業家たちが公共施設や慈善事業に貢献する姿に感銘を受け、帰国後、大阪市への寄付を決断したそうです。ご自身はその後、相場の変動で苦境に陥り、不幸なことになりましたが、氏の崇高な思いは形となって残りました。

階段の手すりの意匠、柔らかく差し込む日の光さえも美しく、うっとりしました。

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