セレンディピティ ダイアリー

映画とアートの感想、食のあれこれ、旅とおでかけ。お探しの記事は、上の検索窓か、カテゴリーの各INDEXをご利用ください。

GRIP

2022年11月27日 | グルメ

一日雨の降る休日。この日は池袋に用事があって出かけ、その後お昼をいただくことにしました。池袋はふだんはほとんど行く機会がなく、あまりなじみのないエリアですが、以前から気になってGoogle Mapsにマークしていたお店の中から

カジュアルイタリアンの GRIP へ。池袋を中心に、ビストロ、カフェ、ベーカリーなどを幅広く展開している RACINES のお店のひとつで、ナチュラルなカフェ風のインテリアとお料理がお休みのお昼にはぴったりの気分でした。

ちょうどお昼時で店内は満員でしたが、カウンターでしたら、ということですぐに案内していただけました。カウンターはオープンキッチンに面していましたが、何人ものシェフたちが手際よくお料理したり仕込みをしたりする姿を見るのは楽しいです。

休日のブランチのメニューは、パスタやサラダなど。私たちは2人ともサラダ(Local Farm to Green Plate)にしましたが、サラダとパスタにしてシェアしてもよかったかな...。

鳴門金時芋のポタージュ。こっくりとしていますが、甘すぎず、最初はじゃがいものポタージュかな?と思ったくらい。上にぽとんと落としたオリーブオイルがわずかに主張して、いいアクセントになっていました。

15種類のローカルグリーン、自家製ローストハムとスモークサーモン。お皿の向こうに見えるパステルグリーンの、大葉と新玉葱のナチュラルドレッシングをかけていただきます。

上から見ると、紅芯大根、ベビーケール、リーフレタス等、緑の葉物野菜ばかりですが...

その下に、ローストした甘いさつまいも、パリッとしたかぶ、自家製ローストハム、かぼちゃ、チリソースであえたれんこん、揚げ茄子など、調理されたいろいろな温野菜が隠れていて、なかなかボリュームがありました。

お皿の向こうに見えるハードブレッドは、このお店の並びにある、同じ系列のベーカリーのパンです。

食後にコーヒーか紅茶がつきます。

雨の中、お店の外に並んでいる人たちの姿が見えたので、あまり長居をせずに、さくっとお店を出ました。

同じ通りにある、系列のベーカリー Racines Bread & Salad でお買い物しました。

バゲット、大納言を混ぜ込んだフレンチブレッド、シナモンドーナツ、レモングレイズドドーナツ、世界で一番おいしいかもしれないエッグタルト(という名前でした) を買い求めました。

私の好みで渋めのチョイスになりましたが、カラフルなアイシングで飾りつけしたドーナツもたくさんあって、どれもおいしそうでした。

コメント (4)

玉造温泉散策 ~ MOSOROのお刺身御膳

2022年11月26日 | +島根

島根旅行記の続きです。これまでの記事はこちら。

1.島根ひとり旅 出雲大社
2.出雲・稲佐の浜 ~ 松江へ
3.足立美術館

足立美術館を訪れた後、まだホテルにもどるには早い時間だったので、玉造温泉 (たまつくりおんせん) に寄ってみることにしました。玉造温泉は入浴剤などで名前だけは知っていましたが、山陰を代表する温泉のひとつに数えられています。

調べてみると山陰本線の玉造温泉駅と温泉街は離れていることがわかったので、松江駅前からバスに乗って行きました。

温泉街を貫く玉湯川沿いに、歴史を感じる風格のある旅館が点在しています。おみやげ屋さんはあまりなく、町全体が静かで落ち着いた雰囲気でした。上の写真に写っているのは、玉造温泉のシンボル、勾玉橋 (まがたまばし) です。

川沿いに桜並木が続いていて、桜の季節もきれいだろうなと思いました。風に揺れる桜の紅葉もなかなか味わいがありました。川沿いをひと通り散策し、せっかくなので日帰り温泉に入ってから、松江にもどりました。

***

前日の夕食が気に入ったので、この日の夕食もホテルのレストラン MOSORO (モソロ) でいただきました。女性の一人旅は夕食の場所に困りますが(夜ひとりで繁華街に行きたくないし、ちょうどいいお店がなかなかない)

ここはホテルの中にあって、明るく落ち着いた雰囲気の中で、地元のお料理やお酒を、ゆったりくつろぎながらいただけるのがとてもよかったです。お勧めです!

さて、この日はコースではなくセットメニューの中から、お刺身御膳をいただきました。

御造り6種盛り、小鉢、煮物、酢の物、ごはん、香の物、宍道湖産しじみのお吸い物。

島根といえば、宍道湖のしじみが名物。パウチになったしじみが、おみやげにも人気だそうです。お刺身は内容を忘れてしまいましたが、たしか地元の代表的なお魚ばかりで、どれもおいしかったです。

セットには、名物の出雲そばもついていました。

デザートはかぼちゃのプリン。全体的に、私のおなかにちょうどよい量で、最後までおいしくいただきました。

コメント (6)

足立美術館

2022年11月20日 | +島根

だいぶ間が空いてしまいましたが、昨年11月に訪れた島根旅行記の続きです。久しぶりなので、これまでの2記事をリンクしておきます。

1.島根ひとり旅 出雲大社
2.出雲・稲佐の浜 ~ 松江へ

旅行2日目は、島根県安来市にある 足立美術館 を訪れました。2012年に赤瀬川原平さんの「個人美術館の愉しみ」を読んで以来、ずっと行きたいと願っていた憧れの美術館です。松江駅からJR山陰本線に乗って安来駅へ。駅前から美術館行きのシャトルバスが出ています。

美しい紅葉に迎えられて

足立美術館は安来出身の実業家、足立全康 (あだちぜんこう) 氏が1970年に創設した美術館です。横山大観の日本最大のコレクション (約130点) をはじめ、竹内栖鳳、河合玉堂らの日本画、北大路廬山人の陶芸など約1,500点を所蔵していますが

もうひとつの見どころは、なんといっても5万坪に及ぶみごとな日本庭園です。

中根金作氏が作庭し、足立氏が日本中から岩や松などを探し集めたという庭園は、枯山水庭、白砂青松庭、苔庭など6つのテーマに分かれています。毎日専属の庭師と美術館スタッフによってメンテナンスがなされ、常に完璧な状態が維持されています。

そしてこの庭園が、アメリカの日本庭園専門雑誌 Sukiya living : the journal of Japanese gardening が毎年発表しているランキングで、2003年から19年連続日本一に選出されているということです。

歴史的な価値や知名度ではなく、美術館が所蔵する芸術作品と日本庭園との調和、庭園も美術作品の一部であるという美術館の姿勢が、海外の研究者から理解され、評価されていることがすばらしいと思いました。

苔庭。赤松は山の斜面に生えていたのと同じ状態で、斜めに植栽されているそうです。

枯山水庭。美術館の主庭です。

すでに写真では何度も見ていましたが、実際にこの場に立つと、借景も含め精密に計算された完璧な風景に、圧倒される思いでした。美術館はこの借景を維持するために、周囲の山林も購入しているということです。

横の角度から。

建物の窓枠から見ると、そのまま額縁にふちどられた風景のようになっているのが、心憎い演出です。

坪庭。苔の緑と白砂のコントラストの美しさに目を奪われました。

喫茶室「大観」に面した池庭。お庭を見ながら優雅な気分でいただく島根和牛のビーフカレーは格別でした。

季節にあわせて展示されるコレクションの数々もみごとでした。この時はちょうど秋季特別展が開催されていて、横山大観画伯の「紅葉」が、やはり心に残りました。

コメント (6)

ザ・インタープリター / ブロンド

2022年11月13日 | 映画

続いて、NETFLIXで見た2作品です。

ザ・インタープリター (The Interpreter)

2005年公開、シドニー・ポラック監督、ニコール・キッドマン主演のサスペンスドラマです。こちらもおもしろかった~♪ そして、ニコール・キッドマンがかっこよかった。美しかった。大満足の作品でした。

***

アフリカのマトボ共和国 (架空) 出身で、現地のことばクー語 (架空) を理解するシルヴィア (ニコール・キッドマン) は通訳としてニューヨークの国連本部で働いています。ある夜、誰もいない国連内部で、シルヴィアは偶然クー語のやりとりを耳にしてしまいます。

それは数日後に国連本部での演説が予定されている、マトボ共和国のズワーニ大統領の暗殺計画でした。このことを当局に通報したシルヴィアに、ただちにSP (ショーン・ペン) がつけられますが、彼は全面的にシルヴィアの発言を信用しているわけではありませんでした。

***

秘密を知ったことで、何者か (暗殺を計画している反政府組織?) から命を狙われるシルヴィア。一方で祖国マトボで家族を何者か (大統領支持派?) に殺された過去をもつシルヴィアには、大統領暗殺計画に協力している可能性もなきにしもあらず。

はたしてシルヴィアはこの暗殺計画に関わってるのか? そして大統領の暗殺計画は防げるのか? 政情不安定なアフリカの国家の事情がからむ社会派サスペンスは、スリリングで、リアリティがあって、とてもおもしろかったです。

***

ストーリーは違いますが、アフリカの社会問題を題材にした「ブラッド・ダイアモンド」や「ナイロビの蜂」に近いテイストがあって、私好みの作品でした。監督は「追憶」「愛と哀しみの果て」のシドニー・ポラック

製作総指揮にはこれまた私の好きな「イングリッシュ・ペイシェント」「コールド・マウンテン」のアンソニー・ミンゲラが名を連ねていて、人間ドラマとしても引き込まれました。

ブロンド (Blonde)

NETFLIXで9月28日に配信されたばかりのオリジナル作品。マリリン・モンローの波乱に満ちた人生を描いた伝記映画で、マリリンをアナ・デ・アルマスが演じています。

配信前から話題になっていて、私も楽しみにしていたのですが、冒頭から一貫して衝撃的な場面が続くスキャンダラスな作品で、見るのがつらく、そもそも3時間近い長編でもあり、見終えるまでずいぶん日にちがかかってしました。

***

マリリンの不幸な人生がこれでもかと描かれますが、原作がそもそもフィクションで、映画で描かれていることもどこまでほんとうなのか、スキャンダラスに描かれた彼女の私生活に、かなり創作の部分があると後から知ってがっかりしました。

アナ・デ・アルマスは、マリリンそのものという再現力でがんばっていたと思いますが、男性目線でのヌードや煽情的シーンが必要以上に多く、私は少々気持ち悪くなってしまいました。

***

マリリンの負の部分だけをことさら強調するのではなく、彼女のハリウッドの女優として貢献や、アメリカのポップカルチャーに与えた影響力など、彼女の功績も描かなければフェアではないと思いました。

コメント (6)

インサイド・マン

2022年11月12日 | 映画

NETFLIXで見つけて、おもしろそうだったので見てみました。2006年公開、スパイク・リー監督によるニューヨークを舞台にしたクライムドラマです。

インサイド・マン (Inside Man)

マンハッタン信託銀行に強盗が押し入り、従業員と客を手際よく人質にして立てこもりますが、恐ろしく頭の切れる主犯格の男 (クライヴ・オーウェン) の目的はどうやら現金ではなく、はっきりとしません。

ニューヨーク市警 (デンゼル・ワシントン・Jr.) が現場を指揮する中、犯人の目的に思い至った信託銀行の創業者 (クリストファー・プラマー) は、敏腕弁護士(ジョディ・フォスター) に白羽の矢を立て、交渉人として犯人のもとに向かわせます。

***

この映画、すごーくおもしろかったです。スパイク・リー監督といえば人種差別をテーマにした社会派作品という印象が強いですが、こういう娯楽作品も作るんだ、というのがまずは新鮮でした。でも主人公がデンゼルというのが、リー監督らしいでしょうか。

このデンゼルが、優秀ながら下ネタ全開の警察官というのがおもしろい。黒人が映画の中で下ネタを連発すると、黒人の人たちから印象操作と批判されることがありますが、監督がスパイク・リーでは誰も文句が言えないですね。^^

***

犯人がものすごく頭が切れる、というのも面白ポイントでした。人質全員に犯人グループと全く同じ服装をさせるのは、よく考えたなーと感心しました。しかも全員下着になって着替えさせることで、羞恥心を植え付け、心理的に支配します。

また、解放された際に、誰が犯人で誰が人質なのか全く区別がつかず、警察は犯人を誰一人捕まえることができなかったのです。そのうち、実際に真似する強盗犯が出てくるのでは、と心配になりました。

盗聴されることを見越して、犯人が考えたフェイク作戦もおもしろかったです。それどころか、犯人側が警察側に盗聴器を仕掛けて、警察側の作戦が犯人側に筒抜けだったなんてね。

***

モーリタニアン 黒塗りの記録」(The Mauritanian) と同じく、本作のジョディ・フォスターもすごくかっこよかった!

クリストファー・プラマーは、以前別の映画でも同じ過去を抱えていた設定だったので、真相はそれほど驚くべきものではなかったですが、登場人物たちの魅力と演じる俳優たちの魅力、スピード感のあるスリリングな展開に引き込まれました。

コメント (4)

喜多方ラーメン 喜鈴 ~ 会津 鶴ヶ城

2022年11月04日 | +福島

裏磐梯・会津若松旅行の続きです。今回が最終回です。

飯盛山のさざえ堂を訪れた後は車で移動して、会津若松のシンボル、鶴ヶ城に向かいました。駐車場に車を停めて、お昼は鶴ヶ城の近くで喜多方ラーメンをいただくことにしました。喜多方ラーメン 喜鈴 (きりん) 城前店です。

喜多方の蔵を模したような外観で、広々としたきれいなお店でした。ラーメンは、黄金醤油、貝出汁白醤油、再仕込み黒醤油など、リピーター向けに種類がいろいろありましたが、旅行者の私たちは一番ベーシックな喜多方中華そばにしました。

あっさりとした醤油味のスープにチャーシュー、メンマ、ねぎ、なると、海苔という組合せで、東京ラーメンに近いですが、麺が縮れてやや幅広というのが特徴でしょうか。私好みのあっさりとした、ほっとするお味でした。

さて、食事の後はお濠をわたって、いよいよ鶴ヶ城へ。

戊辰戦争の激戦の末に大きな被害を受けた鶴ヶ城は、その後解体されましたが、1965年に鉄筋コンクリートで外観が再建されました。内部は博物館となっています。

私たちが到着した時、ちょうどボランティアガイドの方によるツアーがはじまる時間だったので申し込んだところ、参加したのは私たちと、出張で会津にいらしたらしい男性の3人のみ。この男性がどうやら出張の先々でお城を見学するのがご趣味のようで

ガイドの方も張り切って、気がつけば1時間以上の長いツアーになりました。ツアーはお城の外だけなので、主に石垣に関するマニアックな内容となりました。

太鼓門近くに、点線がついた大きな石がありました。これはこの大きな石が、後々切断されることになった時のための目印の切り取り線なのだそうです。

石段の中のひときわ大きな石は、魔除けとして入れられた石だそうです。かなり重いので、この石を入れる時は、遊女さんが上に乗って人夫さんたちを応援したそうで、遊女石とよばれているそうです。

自然石をそのまま積み上げた野面積みという方法。隙間や出っ張りがあるため、敵に登られやすいという欠点はありますが、排水性に優れ、丈夫なのだそうです。

表面を平らに加工した打込み接ぎという手法。野面積みより高く、急な勾配が可能となるそうです。さらに江戸時代に入ると、方形に整形した石材を密着して積み上げる切り込み接ぎという手法が取られるようになりました。

他にも門の造り等、貴重なお話をいろいろうかがいました。この後、ガイドの方と別れてお城に入りましたが、会津藩や白虎隊については日新館でひと通り見たので、軽く流して最上階の展望フロアへ。

360度の眺望を楽しみましたが、この写真がどこを撮ったものなのか覚えていない...。(おそらく飯盛山方向と、会津磐梯山だと思うのですが)

鶴ヶ城を後にして、一路東京へと帰りました。すっかり時間がかかってしまいましたが、裏磐梯・会津若松旅行記はこれでおしまいといたします。長らくおつきあいくださり、ありがとうございました。

コメント (4)

ブルーノ・マーズ @東京ドーム

2022年11月03日 | 舞台・音楽会

記事にするのがすっかり遅くなりましたが... 10月26日東京ドームにブルーノ・マーズの来日公演を見に行ってまいりました。とっても楽しくて、ハートウォーミングで、心に残るすてきなコンサートでした。

Bruno Mars Japan Tour 2022

9月半ばに急遽発表されたブルーノ・マーズの来日公演。チケットは抽選でしたが、意外にもあっさり取れてラッキーでした。当初予定されていた4公演に10/30 東京ドームの追加公演が決定し、すべてSold Outだったそうです。

ブルーノ・マースが大好きで、ふだんからよく聴いています。もともとブラックミュージックが好きだったこともありますが、彼の音楽はホットでクール、新しいのにどこか懐かしい魅力があってたまりません。

会場は東京ドームです。平日だったので仕事の後にそそくさと駆け付けましたが、会場の周りはすでに熱気に包まれていました。写真は会場近くで調達してきたサンドウィッチをつまみながら腹ごしらえ。準備万端で開演を待っているところです。

3塁側の席でしたが、比較的ステージに近く、よく見えてよかった! 開演を待つ間、ブルーノではないですが、ファンキーでのりのりの音楽がかかっていて、わくわくと気分が盛り上がりました。

東京ドームは、先日ガガのコンサートで訪れたベルーナ・ドームの1.5倍くらいあると思いますが、アリーナ席から天井桟敷までファンがびっしり。ガガの時はキメキメのファッションの方がそここにいましたが、今回は比較的カジュアルな方が多かった印象です。

そしていよいよ、Moonshineからコンサートはスタート。(写真は2曲目の24K Magicの場面) ブルーノが現れたとたん、きゃーっと歓声とともに総立ちで歌ったり踊ったり。私はこの日ヒールの靴を履いていましたが、興奮して疲れをまったく感じませんでしたよ。^^

ギターのMateus Asatoさんのロマンティックなソロに続く Versace on the Floor は鳥肌ものでした。観客たちもスマホのライトを振って応えています。満天の星のようでとってもきれいでした。

大阪からはじまった今回の来日コンサート。大阪のコンサートに行った方たちからSNSで、ブルーノがマイクを向けるので、みんなで応えて歌って!というアドバイスがあったこともあり、東京公演ではその度に大合唱が沸き起こり、ブルーノも大喜びでした。

世界最高レベルの歌声とダンス。魅せる、聴かせるコンサートであるのはもちろんですが、会場がひとつになる心温まるコンサートだったことが、なおのこと心に残りました。

ラストは予想通り Uptown Funk で大興奮。大満足のエンディングでした。

コメント (6)