映画の感想を2本まとめて、さくっと残しておきます。
1月に Netflix に入ったのですが、なかなか映画を見る余裕がなくて、3月でいったんやめようかと思っています。入って最初に見たのはレオナルド・ディカプリオ主演のこちらの作品。ジェニファー・ローレンス、メリル・ストリープ、ケイト・ブランシェットなど
オールスターキャストが出演するブラックコメディです。監督は「バイス」「マネーショート」のアダム・マッケイ。マッケイ監督の毒が効きすぎるユーモアはちょっと苦手だったりもするのですが、社会風刺ネタは好きなので楽しみにしていました。
でも今回はあまり笑えなかったです。バイスやマネーショートと違って、本作は「彗星が6か月後に地球にぶつかる」というフィクションの設定になっているので、リアリティがなく、荒唐無稽に感じてしまったからかもしれません。
最後に地球を脱出してしてやったりの人たちですが、見ていてあまりうらやましいとは思わなかったことに自分でも驚きました。地球に残った人たちの方が幸せそうに思えたことが、本作の一番強烈な皮肉かもしれません。
ジョー・ライト監督によるミュージカル映画。ジョー・ライト監督の「プライドと偏見」「つぐない」の世界が大好き、ミュージカルも好きなので楽しみにしていました。シラノ・ド・ベルジュラックその人については、その昔フランス語の授業で習いましたが
こんなロマンティックなエピソードがあったなんて知りませんでした。元になる戯曲は、これまで何度も映画やオペラ、ミュージカル作品になっているのですね。本作は2018年のミュージカルをもとにしていて、舞台と同じく
ヘイリー・ベネットとピーター・ディンクレイジが、それぞれロクサーヌとシラノを演じています。クリスチャンを「ルース・エドガー」(Luce) で注目していたケルビン・ハリソン・Jr. が演じていたのもうれしかった。
映画そのものは期待を大きく上回るものではなかったけれど、時代を反映したロマンティックな衣装やメイク、イタリアで撮影したという石造りの家並みや優美なインテリア、心情が細やかに伝わってくる歌など、堪能しました。
私自身は外見だけで人を好きになったことがないので、最初はロクサーヌの気持ちに今ひとつ寄り添えなかったのですが、いつもそばにいて見守ってくれた人の存在に気付いたラストは、それゆえの切なさも含めて心に残りました。