2年がかりになってしまった函館旅行記もようやく最終回です。これまでの記事はこちら。
1.函館ひとり旅 ベイエリアから元町へ 2.暮れなずむ元町 ~ 函館の夜景 3.函館朝市の風景 ~ 紅葉の五稜郭 4.箱館奉行所 ~ 五稜郭タワー ~ 函館麺厨房あじさい 5.函館元町洋館めぐり ~ 立待岬 6.大沼国定公園散策
函館最後の夜は、創業1879年の老舗洋食店「五島軒」で夕食をいただきました。
歴史を感じる佇まいに、わくわく期待が高まります。五島軒は函館の老舗洋食店としてお名前を存じ上げていましたが、こちらのレトルトカレーは函館みやげとしても有名ですね。正確には「五島軒」は会社の名前で、本店の名前は「レストラン雪河亭」といいます。
店内は古めかしくゴージャスな作りで、待合室が広々としているのがさすが老舗の貫禄です。私はディナーの開店5時に予約していましたが、女性のひとり旅といった風情のお客様が比較的多く、みんな考えることは同じなんだなーと実感しました。
繰り返しになりますが、こういうお店は女性ひとりでも入りやすくて安心です。
私は、お店の名物料理が少しずつ楽しめる「明治の洋食&カレーセット」を予約していました。イギリス風ビーフシチュー、コーンポタージュ、洋食プレート(カニクリームコロッケ、海老フライ、ビーフシチュー、温野菜)サラダ、一口デザートという組合せです。
正直いうと全部一度にトレイにのせて運ばれてくるのが、なんだか給食みたいだなーとちょっと興ざめだったのですが(できればコースのように少しずついただきたかった)効率を考えるとしかたがないのかもしれませんね。とはいえお料理はおいしかったです。
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最終日の朝、お風呂でゆっくりくつろいでから、いつものようにラウンジで休んでいると
あら! はるか遠くに大沼国定公園で見た駒ケ岳が見えることに気がつきました。毎日見ていた函館港の風景なのに、昨日までとは違って見えて感動しました。
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ホテルをチェックアウトしてから、旅の最後に、函館空港近くにある「天使の聖母 トラピスチヌ修道院」に立ち寄ることにしました。函館駅前からのんびりバスに揺られて行きます。
トラピスチヌ修道院は、トラピスト会系の女性修道院。観光地ではないので、修道院の建物の中に入ることはできませんが、建物の外と資料室などを見学することができます。
函館といえば、トラピストクッキーが有名ですが、トラピストクッキーは函館の隣の北斗市にある男性修道院、トラピスト修道院で作られています。
トラピスチヌ修道院ではマダレナ (マドレーヌ) が作られているということですが、すべて手作りのため量産できず、すぐに売り切れてしまうこともあるようです。
トラピスチヌ修道院を象徴する、聖テレジアの像
たいへん静かで、神聖な空間でした。人の気配がまったく感じられなかったので、この建物の中で、今この時も、修道女の方々が日々のお務めに励み、祈りをささげているというのが、信じられない思いでした。
修道院の正門を入ってすぐのところに、大天使聖ミカエル像。
空港行きのバスが来るまでまだしばらく時間があったので、トラピスチヌ修道院の向かいにある「函館市市民の森」を少しだけ歩きました。とても全部歩けないほどの広大な公園ですが、きれいな紅葉を見つけて思わずパチリ。
これで函館旅行記はおしまいです。長々とおつきあいくださり、ありがとうございました。