日曜日にテーブルごと持ち込み修理依頼のミシンを整備しておりました。
お預かりしたまま何もしないで試し縫いすると縫い目がぐちゃぐちゃです。
ボビンケースを外して下糸の強さを見ると強すぎです。
糸調節のネジを締め過ぎてましたので適正に調整して試しぬいしましたが、まだぐちゃぐちゃで上糸が裂けてきます。
針がダメなのか?と外して見たらなんと!職・工業用のミシン針のDB針じゃなく、家庭用のHA針が付いてました(;^_^A
これじゃ縫えません。
一番の不調の原因が解りましたので、上糸調節器の具合も確認しました。
バラシて見ましたら、あれ?部品が足りない。
押さえ金を上げても糸調節器がフリーに成らないので、糸掛けがしにくいけどこれはそういう仕様のミシンかと思いましたが部品が付いて無いからでした。
お客様が自分で分解して無くしちゃったのだと思われます。
まぁ、無くても糸掛けがし難いだけで問題は無いのですが、やっぱり不便なので・・・
取り置きして置いた部品を移植します。
糸取りバネの張力も弱かったのでこれも調整して・・・
移植部品と共に・・・
バネと調整つまみを付けて上糸の強さを調整してここは完了です。
釜と針のタイミングも0.5~0.7ミリくらい進んでたのでそこも調整して・・・
バッチリ縫えますし回転を上げても糸が切れたりしません。
下糸巻き器が軸に糸を食ってて少し重かったのでこれも分解調整。
あとは各部に注油して整備完了です。
職業用ミシンですが工業用並のでっかいクラッチモーターが付いてます。
デカい分パワーはやっぱり有りますね。
※とみのんさんのご要望に応じて動画追加しました。
ブラザー TA2-B623
脚に巻かれた段ボールは、輸送中の傷防止用?
おそらくですが買った時から40年くらい?ずっと付いてるのがちょっとすごい(#^.^#)
糸調節器の部品が無いか?と本体テーブルの小物入れの抽斗を開けて見ましたら・・・
100均の家庭用ミシン針多数と家庭用のボビンが入ってました。
ボビンは間違えてもセット出来ないから良いけど・・・
針はずっとこのHA針を使っておられたのでしょうか?
引き渡しの時にはこの針は使わないように教えてあげなくちゃね。