しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ガーディアン」  薬丸岳

2017年11月10日 | 読書
「ガーディアン」  薬丸岳   講談社   

秋葉悟朗は英語教師で13年目。
4月から石原中学校に勤務し、演劇部の顧問をしている。
今の石原中にはほとんど問題がなく、3年生に1人登校拒否生徒がいるくらいだった。
それは、教師が知らない『ガーディアン』と言う組織があったからだ。
1年生の日下部はスマホを買って貰うとさっそく『ガーディアン』に入会希望のメールを送る。
入会すると、学校での安全は保障される。
しかしガーディアンの規則には従い、ルールを破った者には制裁が下される。
机に折鶴が置かれるのがその印で、その生徒とは接触してはならない、というものだった。








確かに、学校などの世界は教師と生徒(大人と子ども)の壁は存在するだろう。
SMSがあるから、より秘密にした方法も取れる。
『ガーディアン』の存在は面白い。
しかし、実際問題として考えたら、そこまで上手く行くだろうか。
その方法。
相手を従わせる為には脅しが1番なのか。
大を取るためには小を殺す。そんな考えも取り入れている。
何が問題かは、個人的な思惑も左右しそうだ。
子どもの残酷さと、秋葉の正義感は相容れるのだろうか。
ラストは割と都合よくまとまってしまった。
八巻が彩華の焼香に行ったと言うことも、それまでも八巻の行動を思うとあり得ない気がする。
教師が生徒の為に、そんなに色々しているならば、赴任してきた教師が知らないのもおかしいのではないかな。
最後の3行も意味深だが。
なんだかそれまでの結びにそぐわない。
前半の盛り上がりに比べ、結末は都合良過ぎるような。

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