しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「PANSY MAZE」  Studio Life

2009年12月21日 | 観劇
「PANSY MAZE」  Studio Life

「PANSY MAZE パンジー・メイズ」
2009.12.9(水)~12.20(日)  シアターグリーン BIG TREE THEATER
作・演出 倉田淳

次世代を担う演劇人育成公演、ということで若手がメイン。

「人は誰でも生まれた時から人生という名の道を歩き続ける。
いつしかそれは、「迷路」となっていた・・・
30歳のOL吉田幸子は不幸ではないが満たされてもいない。
恋人はいるが相手は上司でしかも不倫。
このままではいけないと思いつつも日常の中に埋もれてしまい、なんとなく毎日を過ごしてしまう。
ささいな事から押し寄せる過去の思い出、
そして憧れのコーチへの想い・・・
そんなある日に会社のガードマンのおじさんの秘密の情事を目撃した幸子は、
徐々に夢とも現実とも過去ともおぼつかない迷路のような交錯した世界に迷い込んでいく・・・」
                      <チラシより>


<ストーリー>
幸子は30歳。
会社の上司、人事課長と不倫の仲。
秘密にしているつもりだが、実は後輩にばれている。そして、その不倫にも不満がありうまくいかなくなっている。
会社に残る同期は道子と2人だけ。
後から入った新人OLや男性社員に疎まれている。
秘密にしている人事課長との不倫も、うまく行かなくなって来ている。
結婚したい気持ちはあるが、高校生の時のバレーボール部の岡田コーチが忘れられず、卒業の時一緒に撮った写真を見てはため息。
そんな現実から逃げ出したい幸子に不思議なことが起こる。
岡田コーチや会社のガードマンのおじさんが家に現われる。
そんなはずないと思って居るうちに、迷路の入口に。
そこは、腐った鯉が腐った水に沈んでいる場所。
門番がいて、入るなと言うが、幸子は岡田コーチを追い求めて迷路に入る。
そこで出会う、奇妙な人達は何かが欠けている。
幸子自身、心が砂漠だから涙が出ないと指摘される。
幸子とその奇妙な人達は、水があり静かで落ち着けて、暖かく優しいところ、オアシスを求めて進む。
時間が戻り18歳の幸子になったら、岡田コーチに会えると信じて。
しかし、18歳になってたどり着いたのは、出発した所と同じ場所だった。
門番はガードマンのおじさん。
そのおじさんが犯した罪で苦しむ男。
門番は鞭打たれることで安らぎを得られると言う。
鞭打つ幸子は自分の中のものを吐き出し、その場所は綺麗なところに変わる。
鯉を素手ですくい美味しそうに食べる幸子と門番。
現実に戻った幸子は、岡田コーチとの写真を破り捨てる。





ストレートに伝わる物語ではないので、1回目はよく分からない部分があった。
後から色々考えて、自分なりの解釈をして2回目。
幸子が自分の心の迷路から抜け出す物語。
途中で出会う奇妙な人達は、幸子が失って来たもの。それを取り戻すことが幸子には必要だった。
そう思って見ると、それなりに分かった気になった。
それでも、ラストの方はどう解釈していいのか、今考えても悩む。
岡田コーチの写真を破いた幸子は、これで先に進めるのだろうか。

心に中にもやもやとした葛藤があり、それが迷路になってしまった幸子。
このままではいけないと思いつつも抜け出せない。
心の中の迷路に入り、壁として登場したものは、幸子の心にあったこだわり。
自分のこだわりをひとつひとつクリアーにしながら、先に進んで行く。
オアシスに辿り着けば心に潤いを取り戻せる、ということだと思っていた。
1番のこだわりは、岡田コーチが忘れられないこと。
だからコーチに会って、今の気持ちをぶつければ、解決出来るのかと思った。
違った、コーチは幸子の心の中にあったのとは違ったものだった。
そしてもっと大きなこだわりが存在したことに気が付く。それが門番として現われる。
門番は幸子そのもの。
鞭打ちながら出てきた言葉は、自分の住んでいた所の不満だった。
その思いがはっきりしたら、水が綺麗になり、魚が美味しくなる。
それは何故。


幸子役はWで、関戸さんと青木さん。
関戸さんは、激しい感情をそのままに表し、どちらかと言うと怒りが。
青木さんは内に秘めていて、悲しさを感じた。

新人さんは、迷路で出会う奇妙な人達で、それぞれがフューチャーされて、台詞もたくさん。
みんな熱演という言葉がぴったり。
その前にはOL、サラリーマンで登場していて、その違いもはっきり出ていて良かった。

迷路の中で吉田隆太さんと原田洋二郎さんが演じたキャラクターが、凄くインパクトがあり、面白かった。



日替わりのバレー部員は、
曽世さんと舟見さん。
「WHITE」の日替わりも舟見さんだった、確率高い。

岡田コーチ役の仲原裕之さんが盲腸の為、代役で曽世さん。
仲原さんは15日(火)からの出演。
その15日の日替わりが曽世さん。
コーチが終った次の日が日替わり出演。
登場した時、意外そうなザワメキが起こったのは、そのせいだったらしい。
曽世さんは、その代役の台詞を1日で完璧に入れて来たという話しがあった。
バレー部員マコの台詞も勿論完璧。

舟見さんは、「前からもらって、見てたんだけど、今日本番になったら出てこなくて」。
と後のトークショーで苦笑い。
真っ白になって笑顔でごまかし、冨士さんに「○○でしょ」と教えてもらっていた。
幸子役の青木さんには「緊張の空気が壊れるから、しっかりやってよ」と文句も。
コーチには「マコはいつまでぶりっ子するんだ」と言われた舟見さんは11年目。
この日の舟見さんは、眼鏡を掛けて前髪は真っ直ぐに切ってお下げ髪。
とっても可愛かった。

終った後のトークショーの時も、あまりに自由な舟見さんに「お前は笠原か」って。
その台詞も可笑しい。


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