しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「そして扉が閉ざされた」 岡嶋二人  

2006年09月05日 | 読書
誰かが毛利雄一の肩をつかんで揺り動かしている。雄一が目覚めるとそこに3人の人物がいた。
影山鮎美、成瀬正志、波多野千鶴、3ヶ月前の4日間に一緒にいた記憶が蘇る。
4人は奇妙な密封された部屋に閉じ込められていた。
ここが何処なのか、何故ここにいるのか、4人には直ぐには分らなかった。
4人は三田咲子の母、雅代に呼び出され、眠らされていた。
3ヶ月前の4日間、3人は咲子に招待されて咲子の別荘に来た。
しかし、最後の日に喧嘩になり、咲子は別荘を飛び出した後、車ごと海に転落して死亡するという事故が起こる。
密室の部屋は、その別荘で見せてもらった核シェルターらしい。
なんとか脱出しようと一つのドアをこじ開けると、そこはトイレだった。
しかし、その壁には咲子と事故にあった車の写真と「お前たちが殺した」も文字があった。
咲子は殺されたと思い込んだ雅代は、4人を閉じ込めてどうしようと言うのか。
4人はやがて、事故の時のことを話すようになり、話の矛盾点をお互いに突いて行く。


面白かった。
少しずつその時の様子が明らかになって行く所と、なんとか脱出しようとする作業が平行してある。
謎解きも、核シェルターから脱出出来るのかも興味深かった。
しかし、面白かったけれど、登場人物が好きにはなれない。
雄一の思考と目線で話は進んでいくが、この雄一がなんか勝手な人間だと思う。
そして、謎解きはすっきりしたが、脱出の方は、なーんだで終わってしまった。

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