しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「太陽の座る場所」   辻村深月 

2015年01月15日 | 読書
「太陽の座る場所」   辻村深月    文藝春秋      

高校のクラス会の話題は女優で有名になった「キョウコ」のことだった。
それを苦々しく思うのは、同じ女優をしている半田聡美。
「キョウコ」はしばらくクラス会に出席していない。
それは、高校の時に付き合っていて別れた、隣のクラスの清瀬陽平の存在だろと思われた。
それまで清瀬もクラス会に参加していたからだが、今はもう参加していない。
次回は出席して欲しいと思いから、キョウコにその事を伝える事になり、その役に聡美が選ばれる。
聡美は業界で働く紗江子に繋ぎを頼み、あるパーティーでキョウコに会う。







ミステリーかと思ったら、そうではなかった
高校時代にあった事件を通して、女同士の気持ちを隠した心理的なせめぎ合い。
叙述トリックもあり、“突然連絡が取れなくなった”と言う様なサスペンスを感じさせることもあったのだが。
もっと深い何かがあるかと思ったら、そうでもなかった。
高校時代の事を、そんなにもいつまでも引きずるのだろうか。
それがとても大仰に捉えられていて、白けてしまうような。
そして、なんとなくちぐはぐした感じもする。
名前を取り上げるとか。
嫌な雰囲気で、読んでいて疲れる。
苦手な分野だった。
「太陽が座る場所」、結局何が言いたかったのだろう。
太陽は宣言しなくても太陽として存在する、と。
誰の為の物語だったのだろう。


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