しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「犯罪心理捜査官セバスチャン 少女」 M・ヨート&H・ローセンフェルト 

2019年02月19日 | 読書
「犯罪心理捜査官セバスチャン 少女」 M・ヨート&H・ローセンフェルト   創元推理文庫  上・下巻
 DEN STUMMA FLICKAN     ヘレンハルメ美穂・訳

父親、母親、そしてふたりの息子。
その家では一家4人が無残な死体で発見された。
凶器は散弾銃、怪しい人物はすぐに挙がった。
違法狩猟をめぐって、殺害された一家ともめていた男がいたのだ。
だが、事件への関与を証明するのは困難。
現場のトシュビー市の市長の夫で、捜査責任者のエリック・フロディーン警部は外部から応援を要請する決心をした。
昇進したての彼は、なんとしてでも早急に事件を解決し、自分の昇進が妻のコネではないことを証明したかった。
そこで呼ばれた最高の人材、それがトルケル率いる国家刑事警察殺人捜査特別班だった。
    <文庫本上巻1頁目より>

一家皆殺し、目撃者はいないはずだった。
だが、殺害現場にもうひとり女の子がいた痕跡が見つかる。
女の子は殺害された一家の母親の姪ニコル。
惨劇を目撃したとすれば、犯人に狙われる可能性が高い。
警察を挙げての捜索が行われ、トルケルのチームと一緒に捜査に加わっていたセバスチャンが、ニコルを発見し保護する。
だがニコルは恐怖から、言葉を発することができなくなってしまっていた。
少女は犯人を見たのか? 
セバスチャンは彼女を自分の死んだ娘と重ね、なんとか心を開かせようとするのだが……。
凄腕の迷惑男セバスチャン・シリーズ第4弾。
    <文庫本下巻1頁目より>









セバスチャン・シリーズの事件は、なかなか真相が分からない。
少しずつ色々な事が分かり明らかになっていく楽しみがある。
見せ場作りながら物語が進んでいく感じ。
同じくらいに重要に語られる、セバスチャンと殺人捜査特別班のメンバーの物語。
どちらも面白く進んで行く。
悲惨な事件。
だが、なぜそうなったかの理由も、反対の立場から考えたら分かる。悲しいけれど。
しかし、普通の人ならそこまでは踏み出せないだろう。
その気持ちを操る人物が1番卑劣だ。
そして、全く関係ないのに巻き込まれる悲劇。
セバスチャンとニコルの関係の築き方なども面白かった。
ただセバスチャンとヴァニヤの性格の、嫌な面が段々気になって来た。
やはり2人は似ているのだろう。

そして最後は毎回同じだが“続く”で終わってしまう。
早く続きが読みたい。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「消えた子供 トールオーク... | トップ | 「HHhH プラハ、1942... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事