しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「HHhH プラハ、1942年」  ローラン・ビネ

2019年02月21日 | 読書
「HHhH プラハ、1942年」  ローラン・ビネ  東京創元社   
 HHhH                高橋啓・訳

ナチのよるユダヤ人大量虐殺の首謀者で責任者であったラインハルト・ハイドリヒ。
ヒムラーの右腕だった彼は〈第三帝国で最も危険な男〉〈金髪の野獣〉等と怖れられた。
類人猿作戦と呼ばれたハイドリヒ暗殺計画は、ロンドンに亡命したチェコ政府が送り込んだ二人の青年パラシュート部隊員によってプラハで決行された。
そして、それに続くナチに報復、青年たちの運命・・・・・・。
ハイドリヒとはいかなる怪物だったのか?
ナチとはいったい何だったのか?

本書の登場人物はすべて実在の人物である。
史実を題材に小説を書くことに、ビネはためらい、悩みながら全力で挑み、小説を書くということの本質を自ら、そして読者に問いかける。
小説とは何か?
   <単行本カバー見返し側より>







タイトルは『ヒムラーの頭脳はハイドリヒと呼ばれる』の頭文字から。

小説とは少し違う。
書いている本人がどう表現する考え、どのようにそれを選択したかなども書かれている。
始めの方はそれが気になり、邪魔な感じがした。
まるで小説とはどうかくかを講義している授業のよう。
最後の方はあまり気にならなくなった。
その文章に慣れたのか、進行する事実に圧倒されたのか。
これを原作として映画になった。『ナチス第三の男』。日本公開はこれから。
しかし、読んでいてそのシーンが頭に浮かぶのは、『ハイドリヒを撃て!』を見たから。
同じ題材のものが何度も映画になる。
それだけ、忘れてはならない歴史があると言う事。


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