しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「トランク・ミュージック」  マイクル・コリナー 

2017年05月18日 | 読書
「トランク・ミュージック」  マイクル・コリナー   扶桑社ミステリー      上・下巻
 TRUNK MUSIC      古沢嘉通・訳

ハリウッド・ボウルを真下に望む崖下の空き地に停められたロールスロイスのトランクに、男の射殺死体があった。
「トランク・ミュージック」と呼ばれる、マフィアの手口だ。
男の名はアントニー(トニー)・N・アリーソ、映画のプロデューサーだ。
どうやら、彼は犯罪組織の金を「洗濯する」仕事に関わっていたらしい。
ボッシュは被害者が生前最後に訪れたラスヴェガスに飛ぶ。
     <文庫本上巻裏カバーより>

映画プロデューサー殺しは税務当局の調査を恐れた犯罪組織の仕業なのか?
ラスヴェガスとロサンジェルスを往復して、精力的に捜査を進めるボッシュの前に、市警の組織犯罪捜査課や内務監査課が障害として立ちふさがる。
有力な容疑者にたどりついたボッシュにむかって、FBIの捜査官たちは驚くべき事実を明かしたのだ。
状況は二転三転するが、エレノアがふと口にした言葉から、ボッシュは事件解明の手がかりを得る…。     
<文庫本下巻裏カバーより>

「ハリー・ボッシュ」シリーズ第5弾









色々と策略があって盛沢山。
見た目と事実は違うと毎回教えられるが、今回もそう。
世の中は複雑だ。
そして、事件の背景にある、人生の辛さや悲しさ。
ハリー・ボッシュは今回から1匹狼ではなく、チームを組んでそのリーダーとなる。
以前の相棒だったジェリー・エドガーと、女性刑事のキズミン・ライダーで2人とも黒人。
3人のやり取りも面白い。
チームという事は捜査の仕方にも影響があるのか。
今までの直感ではなく、物事を組み立てて推理して真相に近づいて行く。
まるで探偵のように。
その辺りは今までとちょっと違う面白さ。
ラスヴェガスには1人で行ってしまうのだが。
ボッシュのプライベートも忙しい。
「ナイト・ホークス」で一緒に捜査した元FBIのエレノア・ウィッシュとの再会。
毎回のように、ボッシュにも恋人が出来るが、なかなか長続きしない。
エレノアとは結婚することになる。
これでボッシュも安らぎ、落ち着けるのだろうか。
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