うさぎのひとり言

唐突な思いつきで、脈絡なく不定期に書いてます。

負けないぞ!!

2016-07-29 | Weblog

世界の人から‟いいね!”と羨まれる清潔で安全で礼儀正しく思いやりあふれる日本で、サリン、原発に続いて世界中が震撼する凶悪な犯罪が起きたのは何故でしょうか?

(原発は自然災害の結果であって人災であるとかないとかの話は、今はカンベンしてください。かなり、相当切羽詰まっているので。『震撼する』という括りで並べたので)

 

薬物摂取と並行して比類なき差別意識を肥大化させて、たぶん職場で働きながらよりリアルな実行計画を思い描くことが仕事のモチベーションだったことが恐ろしくて仕方ありません。

世の中に、障害児者を嫌ったり、煙たがったり、さらにはその感情を隠さない人が事実存在していることを知っています。自らを省みることのないまま、障害児者を身勝手にもサンドバックのように扱って平然としている人が存在していることも知っています。

しかし、それが人間として生まれた者として、どんなに恥知らずで、傲慢で、クソッタレなことかを真に知っている人がいるからこそ、医療福祉行政が成立しています。

障害を有する人がゼロではないことを、人間社会の自然な姿として肯定することはできませんか。障害を有することに絶望したり、不幸だと感じたりすることを無理して押し殺す必要はないけれど、絶望や不幸をそのままにとどめ置かないために、人は考え、行動し、思いあったり、支えあったりするだと、私は信じています。けれども、人の力はささやかで、時に大きな圧力に屈してしまいます。潰されてしまいます。

古今東西、凄惨な歴史は、繰り返されてきました。

だからこそ、だからこそ、今度こそ、こんな悲しいことが、人が人を食い尽くすようなことが起きないようにと、心を砕いてきた人たちがいるからこそ『今』があります。

少女の時にアウシュビッツを経験した方がドキュメンタリーの中で語っていました。

人間が人間をやめてしまうような悲惨な状況にあってさえ、人としての良心を失わない人がいた、と。

長島愛生園でお会いした多田芳輔さんは、よく来てくれたね、と。そして、人生をかけて差別と戦っていくんだ、と。あたたかく、やさしく、揺るぎない姿を忘れることはありません。

 

でも、起きたことがひどすぎて、はっきり言って、やっぱりへこたれます。地元だし。

きっと私以上に、医療福祉の現場に携わっている人たちの忸怩たる思いはいかばかりでしょう。

それゃあもちろん、100人が100人、100パーセントの満足はないかもしれませんが、相模原はがんばってるんです。行政にも、医療福祉の現場にも、素晴らしい人がたくさんいて、たくさんの人を支えておられるんです。

 

なんだってこんな危険な存在が、もっとも居てはいけないところに居たのか、頭がウニウニする思いがワラワラわいてきて困ります。辛いです。

でも、辛いだけで、頭から毛布をかぶって眠ってしまう人ばかりだったら、社会福祉も医療もとうの昔にゴミ箱に放り込まれたままになっていたはずだから、とにかく、負けないぞ!!って、言っておきます。

 

某国の王子様がハロウィンの仮装で鉤十字の腕章を付けて当時のそれらしい軍服を彷彿とさせる恰好をしたことが母国だけではなく、遠く離れた日本でも国際ニュースとして報じられるほどの大問題として扱われたのに……。

これほどの事件に至ってようやく事と次第の重大さに慌てふためくアンテナの鈍さにも、負けないでいたいと思います。

 

医療福祉の現場で問題が生じると、必ずどなたかが「予算不足」や「人手不足」という現場の問題点を指摘しますが、そういう「問題点」があっても、誠実に仕事をしていらっしゃる方はたくさんおられます。「問題点」は「問題点」として解決されることが望まれるところですが、この「問題点」の延長線上に、薬物問題は存在していません。労働環境が過酷だから薬物を乱用することになったなんて理屈が通用しますか? そんなことあっていいはずありません。戦時中に女学生を眠らせずに軍需工場で働かせるために現場管理者が『薬物』を摂取させていた時代へと逆行することなんてごめんです。

 

大切な家族の命が突然とむしり取られてしまったことの衝撃をわかるというのは嘘になります。はかり知れません。なんらかの《サクリファイス》として語るのも間違いだと思います。でもきっと、被害にあわれた方々のお母さんは、年齢的に、ほとんど先輩お母さん方ばかりです。

先輩お母さんは、いつも後輩に優しいんです。通りすがりの病院の待合室とかでも、「うん、うん、わかるよ」「がんばってね」って。だから、励ましになるような気の利いた言葉は思いつけないのだけれど、「めげるけど、負けないでがんばる。先輩たちがひるまずに切り開いてきた道が途切れてしまわないようにがんばって歩く」って、知らない人だけど、後輩だから、先輩に約束します。


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