里紀 in Crossing Field City!

~遠く、北アルプスとお城の街を離れて~

タマガワホトトギス(ユリ科)

2008年02月29日 02時43分19秒 | 上高地の花々-た
学名は:Tricyrtis latifolia Maxim.
Tricyrtis:ホトトギス属。
※ギリシャ語の treis(三)+ cyrtos(曲)が語源で、
三枚の外花被(がいかひ)の基部が袋状に曲がっているのが由来となっているようです。
latifolia:<latifolius=広葉の
Maxim.:<Maximowiczianus=ロシアの分類学者のマキシモヴィチの

漢字で書くと:玉川杜鵑
黄色の花を山吹に見立てて、山吹の名所と云われていた京都にある『玉川』の地名をとって
名づけられています。
また『ホトトギス』は、花にできる斑紋が鳥のホトトギスの胸の模様に似ていることが由来です。
それにしても、すごい連想力としか云いようがない命名ですね。
尚、『玉川』は京都府綴喜郡井手町を流れ木津川に注ぐ支流で、今は桜も美しいのですが、
命名当時は、桜ではなく山吹で全国的に有名だったのでしょうね。

上高地で咲く時期:7月中旬~下旬(年によりかなり違います)
(トップの写真の撮影日:2005.7.15)


芽吹き(撮影日:2006.7.6)

※まだまだ小さい蕾です。 まだ葉にもたれるようにしています。

蕾(撮影日:2007.7.19)

※このくらい大きくなるともうそろそろ咲くかと期待してしまうのですが、実は
もう少しかかります。 蕾の外花被の下が膨らんで来たら、注目状態になります。
ただ不思議なのは、この頃までの蕾はいつもたくさん見られるのですが、このあと
一気になくなってしまうことがあるのです。 猿が食べるのでしょうか?

蕾(撮影日:2006.7.31)

※この写真を蕾で紹介するのは、左の花ではなく、右の蕾に注目して頂きたいからなのです。
蕾が開きかけています!
左のような花が、この蕾からどう出て来るのか。 とても興味があるのですが、
まだその瞬間を見たことがないのが、残念で仕方がありません。
パッと一瞬で開くのか、じわじわとゆっくり時間をかけて開いていくのか…。
あ、ただもし知っている方がこのブログを見て下さっても、回答のコメントは入れないで下さい。
これは楽しみの1つとして、どっちなのかを自分で確かめたいと思っています…。

花(撮影日:2006.7.25)

※この7月中旬から下旬にかけては、上高地が一気に忙しくなる頃で、気がついたら
もう花が終わっていたと云うこともあるのです。 実は、2007年はそういった年で、
蕾が大きくなるところまでは追っかけていたのですが、気がつくと10日ほど経っていて、
いつもの場所に花は残っていませんでした。