里紀 in Crossing Field City!

~遠く、北アルプスとお城の街を離れて~

チゴユリ(ユリ科)

2009年05月22日 23時57分09秒 | 上高地の花々-た
学名は:Disporum smilacium
Disporum:チゴユリ属。
※ギリシャ語の中性名詞で、dis(二重の)+spora(種子)から成り立っています。
子房(しぼう)の各室に2個の胚珠(はいしゅ)を持っていることに由来しています。
smilacinus:シオデ属(Smilax)、もしくはサルトリイバラ属の
Smilacina:Smilaxの縮小形。 葉形が似るところがあるから。
ユキザサ属と記されていたりします。 葉の形は、ユキザサにそっくりのような気がします。

漢字で書くと:稚児百合。
群生している姿が、稚児行列のようであることに由来していると云う説もあります。

上高地で咲く時期:5月下旬
(トップの写真の撮影日:2007.5.24)

ブナ林の中で咲いていることが多いようです。
ブナの木が少ない上高地内では、咲いているのを見つけるのは難しいのかもしれません。

芽吹き(撮影日:2009.5.21)

※落ち葉が幾枚も積み重なった中からの、芽吹きです。
暖められたふかふかのお布団のような落ち葉の中から芽吹くと、外の気温の冷たさに、
びっくりしているのではないでしょうか…。

蕾(撮影日:2009.5.21)

※茎が伸びる毎に、1枚1枚葉が離れていきます。 重なった葉は、とても扁平です。

蕾(撮影日:2009.5.21)

※ようやく蕾を守っている最後の1枚を残すのみになりました。
蕾は待てずに開きかけています。

蕾(撮影日:2008.5.28)

※最後の葉も離れて、後はもう開くだけです…。

花(撮影日:2009.5.21)

※花のアップです。 下を向いて咲くことの多い『チゴユリ』ですが、この花は上を向いて
咲いてくれていました。 黄緑色を帯びた花の内側に6本の雄しべと中央に雌しべが見えます。
この花の雌しべは分かれていないのですが、普通は雌しべの先は小さく3つに分かれています。

花(撮影日:2009.5.21)

※2つの花を咲かせる株があります。 ちゃんと確認したわけではありませんが、
『クロユリ』がそうであるように、何年か経って株がしっかりして来ると、花を2つ以上
つけるようになるのかもしれません。

実(撮影日:2006.6.21)

※花が終わって子房が膨らんで来ているのがわかります。
この年は花を見に行くのが遅くなってしまって、花がほとんど終わってしまっていました。

実(撮影日:2007.9.27)

※何気なく登山道の脇で見つけたのですが、すぐに『チゴユリ』の実だと分かりました。
葉に特徴があるからですが、濃い紫に色づき始めた実でした。

その他(撮影日:2009.5.21)

※まだ開く前の蕾なのですが、よく見ると青虫がしっかり成長を始めていました。
この蕾は咲くことが出来るのかなぁ…、それとも蝶になるための糧になってしまうのかなぁ。

ブナ林が近くにあれば、この時期、たくさんの稚児行列が見られるかもしれませんね。
これからも同じ場所で花が見られますように…と、願っているのです。

大好きなクラシック!大好きなワルトビューネ!

2009年05月11日 03時08分11秒 | 上高地で暮した2009年
    
明日(と云うか、今日)、散歩に行こうと思っているのに、こんな時間に起きている私です!

と云うのは、寝ようと思っていた1時過ぎから、NHKのBSで大好きなベルリンフィルの
『ワルトビューネ・コンサート』の2008年の再放送をしていたので、見てしまったからです!

私は以前からこのブログでも書いていますが、かなりの高所恐怖症で、少しずつ改善されつつ
あるものの、まだ飛行機に乗るのは怖い!気持ちが先立ちます…。
でも、そんな私が海外旅行に行くとしたら、絶対この毎年6月に開かれるベルリンフィルの
ピクニックコンサート『ワルトビューネ』でしょう!

チェロの音が大好きで、特にヨーヨー・マさんの弾かれるチェロが大好きです。
でも最近はバイオリンも声楽も、もちろんオーケストラも聴くようになりました。
大阪の実家にいる時は、時々、部屋を閉め切って、大きな音でクラシックを聴いています。

去年のワルトビューネは、指揮にベネズエラの『グスタボ・ドゥダメル』氏を迎え、
テーマは『ラテン・アメリカ』だったそうです。
このコンサートで演奏される曲目は、初めて聴く曲が多かったりするのですが、
このコンサートの見所は、何と云っても、観客との一体感ではないでしょうか…。
夕暮れが迫る中、野外で行なわれるコンサートは、前の方は芝生になっていて、観客も
寝そべっていたり、カップルで肩を寄せ合って聴いていたり、とても素敵です。
また(日本では許されないと思うけれど)花火を持って音楽に合わせて振っていたり…。
そして最後の曲は決まっていて、リンケの『ベルリンの風』なのですが、この曲の最中に
指笛で『ピュ、ピュ、ピュー』と鳴らすところがあるのですが、観客が一斉に鳴らして参加する
のです! とっても盛り上がります!

TVの放送を見るだけでも、とっても素敵で、いいコンサートなのです。
実際にワルトビューネに行って、聴いてみたいなぁと毎年毎年思います…。
また、このグスタボ・ドゥダメルと云う指揮者の方もとても素敵でした。
指揮をされている時の表情が豊かで、日本に演奏に来られることがあったら、実際に
聴きに行きたいなぁと思いながら、聴いていました。

もう3時を過ぎてしまって、明日の散歩にはちょっと危険な状態になって来ましたが、
でもいい音楽を聴けて、なかなか満足の夜中でした!
では、なさい。